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専門業種「電気設備エンジニア」候補20名の採用に成功。「選ばれる企業」になるための、未来を見据えた取り組みとは

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  • 社名 株式会社沼尻電気工事
    事業内容 不動産・建設・設備
    設立 1972(昭和47)年5月1日
    従業員数 70名 ※2025年3月時点
    URL https://numaden.com/

電気設備の設計や工事・メンテナンスなど、私たちの暮らしに欠かせない「電気」に関わる工事全般を手がける、株式会社沼尻電気工事。埼玉県北部の深谷市に本社を構え、従業員満足度の高い職場づくりに力を入れています。しかし、中途採用の面では知名度が十分でなく、地域密着型の求人媒体を活用しても成果が出ない状況が続いていました。そうしたなか、マイナビ転職の活用により、約2年間で20名の採用に成功。求職者から選ばれる企業になるための取り組みが、着実に実を結んでいます。採用活動を成功させるポイントについて、代表取締役の沼尻裕之様にお話を伺いました。

  • 課題

    • 企業の知名度が低く、人口が少ないエリアであるため、応募数が少ない
    • 電気設備に関する専門知識を持つ方をターゲットにした採用活動が難しい
    • 推し進めていた、処遇や職場環境の改善をアピールできていなかった
  • 成功ポイント

    • マイナビ転職の利用により、約2年間で20名の採用に成功
    • 専門業種だが、未経験からの挑戦をアピールし、やる気のある若手を多く採用
    • マイナビの提案でホームページ刷新やPR動画作成なども行い、多角的なアプローチが可能に

知名度が低い中小企業が、求職者から選ばれる企業になるには


Qマイナビ転職を利用する前の採用状況や課題について教えてください。

沼尻 裕之 様(以下、沼尻): 株式会社沼尻電気工事は、建設業に分類される、電気設備の施工や施工管理を行う企業です。専門性を踏まえ、近隣の工業高校に求人票を出し、新卒募集を中心とした採用活動を長年行っています。しかし、年々志望者が減少しており、以前と比較しても新卒採用のみで募集するのは厳しいように感じていました。
また、定期的な中途採用は行っていませんでしたが、人員の補充を目的に、地域密着型の媒体に求人広告を掲載したこともあります。しかし、希望する人材の採用には至らず、成果はゼロでした。

Qなかなか思い通りにいかない採用活動に対してどのように感じ、行動に移したのでしょうか。

沼尻: 「株式会社沼尻電気工事」を求職者から「選ばれる企業」に変えていく必要があると強く感じました。多くの競合があるなかで応募者を増やすには、まず当社の存在を知ってもらう必要があります。しかし、地方の中小企業が知名度を高めるのはそう簡単ではありません。

そんななか、知名度を高めるために様々な取り組みを行ってきました。3年前に社屋を移転したのもその一環です。以前は大通りから奥まった場所にあり、立地面でも当社の存在をアピールするには不利な環境にあると感じていました。現在は交通量の多い国道沿いに移転したため、通行する方々の目にも留まりやすくなったようです。

ちょうどその頃に、中途採用の強化に向けて、マイナビ転職を利用しはじめました。立地がわかりやすくなったことで当社に興味を持ってくれた方が、マイナビ転職で求人検索してもらえる可能性も高まったのかもしれません。良いタイミングでマイナビ転職を導入できたのではないかと思います。

Q「選ばれる企業」を目指すにあたり、知名度を高めること以外に行ったことはありますか?

沼尻: 社内の環境整備や、待遇・規則の見直しに力を入れました。例えば、社員が使用する机の幅を以前よりも広げて、個々の業務スペースに余裕を持たせたり、水回りも使いやすく清潔感があるものに整備したりと、社屋の移転に伴いオフィス環境の大幅な改善を行いました。

また、若手が着用したいと思えるようなスマートなデザインの作業服に変更したことも、当社で働くモチベーションが高まったことに貢献しているのではないかと感じています。そのほか、就業規則の見直しで、資格やキャリアに沿った給与待遇などを明確にしました。

選ばれる企業になるには、時間と手間、費用をかけた努力が求められるのではないかと考えています。

Q社屋の移転など、大規模な改革に躊躇はなかったのでしょうか。

沼尻: もちろんリスクはありますし、躊躇しなかったと言えば嘘になります。実際には、極限までリスクを回避するために、時間をかけて少しずつ改革を行っています。

20年ほど前に、社員の前で「年商100億・社員100名を目指す」という目標を掲げました。また私は、お得意様から選ばれる企業になるのはもちろんのこと、従業員に満足してもらえるような、社員一人ひとりの人生を充実させるための“道具”となるような会社を作りたいと常々考えています。一歩ずつではありますが、企業規模拡大と社員の満足度向上の目標を、両方達成するための計画を進めているところです。

こうした改革は、すぐに成果が出るものではありませんが、魅力を高め、働きやすい職場を作ることに直結する企業基盤や条件などを整えないと、おそらく、どんな工夫をしても人が集まりにくいし、仮に集まったとしても定着しにくいのではないでしょうか。

約2年で20名採用。専門業種だが、未経験者の積極採用が功を奏した


Qマイナビ転職を通して行った、中途採用の結果はいかがでしたか?

沼尻: 約2年間の利用で20名の中途社員の採用に成功しました。応募いただく方の質も高く、やる気がある応募者が多い印象です。ほとんどが異業種からの転職のため、電気工事に関しては未経験からのスタートです。

ですが、資格取得支援も活用していただき、採用した方のうち約半数が、1年程度で国家資格である電気工事士にすでに合格しています。モチベーションが高い社員が増え、現場にも良い相乗効果をもたらしてくれています。

また、AIを研究していた院卒者や、大手飲食店でのマネジャー経験者など、以前の求人方法では出会えなかったような社員が採用できたのも、マイナビ転職を利用して中途採用活動をしたメリットかもしれません。それぞれが培ってきたスキルや経験を、当社での業務にどんな風に活かしてくれるのか、またどんな活躍をしてくれるのか楽しみです。

Q応募者を増やすために、求人内容で工夫された点はありますか?

沼尻: 当社の募集職種は資格や専門知識が必要な職種ではありますが、同業経験者向けの求人ではなく、これまでの経験の有無は問わず、全国の電気工事に興味がある方を対象に、広くアピールすることを意識しました。

電気工事業は、一般的に資格を持つ経験者が採用されるイメージが強いように思います。ですが、実際のところ、資格保持者や経験のある求職者は転職市場には多くありません。少数の経験者だけにターゲットを絞り込むよりも、母数の多い未経験者に対して「ゼロから教えます」という姿勢で教育・資格支援を前提にした採用活動を行ったのが、応募数の増加と採用成功につながったように思います。

また、新しくなった社屋の環境や従業員の雰囲気、待遇の明確化なども、面接でよく話題に挙がります。これまでコツコツと進めてきた社内改革も、結果的に採用活動に良い影響を与えていると実感しています。

「受け身」でいながら「攻め」る採用活動を、マイナビ転職で


Q採用につなげるため、どのようにマイナビ転職を活用していたのか聞かせてください。

沼尻: 採用活動にも様々な方法がありますが、「受け身」と「攻め」を両立できる、マイナビ転職の求人広告が当社には合っていたように思います。中途採用を強化するにあたり、最初はダイレクトリクルーティングを利用しましたが、残念ながら採用はできずに終わってしまいました。一方で、同時に利用していたマイナビ転職では、何名か採用まで漕ぎ着けることができました。

マイナビ転職では、幅広い求職者からの応募を企業側が待っている、いわゆる「受け身」の姿勢でいながらも、興味を持って“気になる”のリアクションをくれたユーザーには「攻め」の姿勢でアプローチできるため、面接や採用に繋がる求職者との接点を効果的に持てたのが、成果につながったからではないかと思っています。

この“気になる”の機能を活用することで、どんな方が当社に興味を示してくれているのかが分かるため、該当者には当社から個別に追加でアプローチし、面接につなげることもできました。応募の母数も多く、“気になる”で意思表示をされる求職者も含むと、非常に多くの方に興味を持ってもらえていると手ごたえを感じています。当社には、とにかく色々な方に手あたり次第声がけをするよりも、興味を持ってくれた方に手厚く連絡をする採用手法のほうが合っているなと感じました。

Qマイナビ側から行ったご提案やフォローなどで、印象に残っているものはありますか?

沼尻: 先ほども言った通り「約2年で20名」というしっかりとした採用実績も出ていることに加えて、マイナビの営業担当には、“採用パートナー”として、こちらが思いつかないアイディアやツールなどを、幅広く提案いただけるので、総合的にとても満足しています。

サービスの利用にあたり、マイナビの営業担当には、対面・電話両方で様々なご提案をいただきました。毎回、求職者に向けた、より反応の良い内容を試行錯誤いただいており、長期的な掲載でも、定期的に原稿やデザインのリメイクをご提案してもらえるのも、とても有難いです。また、営業担当・制作担当が当社の雰囲気や希望をしっかりと理解してくれているため、細かい部分まで逐一指定しなくても、こちらが思い描いている内容を反映したデザインが仕上がってくるため、確認もスムーズです。

加えて、私と共に中途採用を担当している社員に関しては、中途採用の経験がなかったため、不安があるときにはマイナビの担当者に相談しアドバイスを受けていたようです。いつ電話をかけても丁寧に教えてくれると話していました。応募状況や採用状況についても、いつもこまめに連絡いただき、当社の状況を把握してくれているのも安心感があります。

さらに、求人広告の枠を超えて、PR動画の作成や企業ホームページのリニューアルもご提案いただきました。正直なところ、どこにお願いすればよいかわからず腰が重かったので、馴染みのマイナビで一括で引き受けていただけて助かりました。リニューアルされたホームページを見た企業から、新たな仕事の依頼が入るなど、採用の枠を飛び越えた思いがけない相乗効果もあり、非常に満足しています。

PR動画は、ホームページへの掲載の他、社屋の外にあるサイネージ(映像装置)を使って周囲にアピールしています。交通量が多い立地をいかして、当社の知名度アップにつながることを期待しています。

目下の結果ではなく、企業と社員双方の成長を見越した採用活動を

Q採用活動における費用について、考えをお聞かせいただいてもよろしいでしょうか。

沼尻: 採用活動において、費用対効果を明確に図るのは非常に難しいことです。現在当社では、マイナビ転職内でも上位に位置する企画を利用しているため、それなりの費用がかかっています。ですが、マイナビ転職経由で入社した方が技術者として成長し、5年後、10年後に利益を上げてくれるようになれば、その費用対効果は絶大です。

マイナビ転職を通して採用した中途社員の方々は、未経験から1年程度で電気工事士の資格を取得するなど、モチベーションが高い社員が多いため、実際には私が想像するよりも早く効果が出てくるのではないかなと、期待しています。

Qこれからの採用活動に対する、目標を教えてください。

沼尻: 今後も「社員100名」の目標へ向け、工業高校を通した新卒採用活動と合わせて、マイナビ転職を利用した中途採用活動を続けていく予定です。採用活動に正解はないため、「まずはやってみよう」という気持ちを大切に、引き続きマイナビの営業担当の力もお借りしつつ新しい取り組みにもチャレンジしていこうと思っています。

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  • Q 代表取締役/沼尻 裕之 様

    大学を卒業後、株式会社沼尻電気工事に入社。
    その後、現場での実務経験を経て先代から引継ぎ、代表取締役へ就任。
    目まぐるしく変化する電気設備業界に対応すべく、常に新しい風を吹かせ、会社の発展に尽力している。

ページ上の各種情報は2025年3月時点のものです。

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