経営と人材をつなげるビジネスメディア

MENU CLOSE
1

初めての転職フェア出展で採用に成功し、今後の採用活動の道筋が見えた

/news/news_file/file/t-20230518164753_TOP.webp 3
  • 社名 ケービックス株式会社
    事業内容 総合アウトソーシング業(総合ビルメンテナンス・業務請負・システム開発・労働者派遣事業・有料職業紹介事業)
    設立 1971年11月
    従業員数 4300名(うち正社員130名)
    ※2023年4月現在
    URL https://kbix.co.jp/

旅館やホテル、オフィスなどにスタッフを配置する人材総合サービスを主力事業としているケービックス株式会社。営業活動や現場管理を担う総合職の中途採用ではミスマッチや辞退が多く、なかなか人手不足が解消されませんでした。

現状を打破するきっかけになったのが、初めて出展したマイナビ転職フェア(以下、転職フェア)でした。出展から採用までの一連の業務を担当した事業部の齋藤宏幸様と北爪裕子様に、転職フェアの印象や成果、活用ノウハウ、今後の展望について伺いました。

  • 課題

    • 候補者に業務内容や入社後のイメージなどを伝えきれていなかったため、辞退やミスマッチによる離職が発生していた
  • 成功ポイント

    • 転職フェアでの企業PRや面接で業務内容や入社後のイメージをしっかり伝えた結果、マッチする人材の採用に成功。実際に成果を出したことで、事業部が採用に関わることへの社内理解が深まり協力体制が構築された
    • 転職フェアの開催当日に、出来る限りその場での面接の日程の調整するなどの運用の工夫により、採用したい方を確実にグリップすることが出来た

能動的に自分たちで人材を確保しようと転職フェアに出展

Q転職フェアに出展される前の採用状況を教えてください。

齋藤宏幸様(以下、齋藤):当社の主力事業である人材総合サービス事業には、ホテルや旅館などで清掃や宴会場の設営といった作業をする多数の現場従業員のほかに、現場管理や営業活動を行う我々総合職が必要です。

2022年11月に当社が初めて出展した転職フェアでは、この総合職を募集しました。私自身も、事業部に所属する総合職の一人です。

ケービックスでは、管理部が総合職の採用を担当し、事業部は現場従業員の採用を担当が主となります。当時の中途採用の採用手法は、主に、ハローワークとリファラル採用、現場従業員(契約社員)からの正社員登用が主でした。総合職は新卒者をメインに採用するというスタンスで、中途採用に関しては採用目標人数を特に定めず、「良い人がいたら採る」という考えでした。

Qその当時、御社ではどんな採用課題に直面していたのでしょうか。

齋藤:事業部では、中途採用で入社した総合職の新人が離職するケースが度々発生して、慢性的な人手不足に陥っていました。管理部によると、選考過程の辞退も多かったそうです。

Q離職や辞退が多かった原因は何だと思われますか。

齋藤:総合職の業務内容は非常に幅広く、現場従業員の人手が足りないときには、総合職が現場作業にあたることもあります。そのため、一般的な事務系総合職を想像して入社すると、想像していた仕事と違うと感じるミスマッチが起こりがちです。

ただ私は、業務内容の幅広さは当社の魅力ともいえると思います。仕事を通してさまざまな経験ができるからこそ、知識も増えますし、成長にもつながります。また、それゆえに思いやりがある社員が多く、新人がのびのび働ける環境だと思います。

しかし、採用活動の中では、事業部の業務の実態や入社後の活躍イメージ、仕事のやりがいが求職者に十分に伝わっていなかったのではないでしょうか。つまり当社からの情報発信や選考過程でのフォロー不足が辞退や離職の要因だったと考えています。

北爪裕子様(以下、北爪):背景には、選考にあたる管理部と、実際に新人が配属される事業部との間に認識のギャップもあったと思います。同じ社内でもフロアが違ううえ、事業部は現場での業務が多く、他部署が事業部の業務内容について細かい部分まで把握するのは難しいのです。

Q採用課題の解決のために転職フェアに出展することにした経緯を教えてください。

北爪:私はもともと事業部で、地域限定の現場従業員の採用を担当していました。採用手法には複数の求人サイトを使ってきたのですが、現場従業員の管理職を募集するにあたって、一度、転職情報サイトを使ってみたいと思い、なかでも名前になじみのあったマイナビ転職を利用し始めました。

マイナビ転職を利用するなかで担当者から案内をいただいたのが、転職フェアに興味を持ったきっかけです。上司に転職フェアの話をしたところ、総合職の採用のために転職フェアを利用してはどうか、という話になりました。本来、総合職の採用は管理部の業務ですが、人手不足に困っているのは事業部なので、人ごとにせずに私たちでチームを組んで転職フェアに出展することにしました。

ただ、私は人前に出るのが苦手なので、齋藤に声をかけて、チームリーダーと、フェア当日に企業PRのスピーチをする役目を引き受けてもらいました。 チームのメンバーは、若手社員を中心に計8名、うちフェア当日は齋藤と私のほか、2022年中途入社した田村捺姫と中堅社員1名の合計4名で参加しました。フェア当日の「企業PR」スピーチは、齋藤と田村に依頼しました。当日参加しなかったメンバーは、事前準備等に協力してもらいました。

このときは採用課題の解決のためというより、新しい採用手法にチャレンジして、とにかく一人でも二人でも採用につなげたい一心でした。まずは出展してみて、他の出展企業の情報発信や求職者への対応を参考にしようという気持ちもありました。

Q実際に転職フェアに出展してみて、どんな印象を持ちましたか。

齋藤:想像していた以上に活気があって、良いイベントだと感じました。事前に聞いていた通り、全体的に若い世代の求職者が多く、当社のブースに面談に来てくれた方も、20代、30代が中心でした。

当社が採用にあたって重視するのは、経験やスキル、学歴よりも人柄です。総合職は現場管理でも営業活動でも状況に合わせて柔軟に対応しなければならないので、自ら考えて行動できる、主体的でバイタリティのある方を求めています。そのような当社が求める人材像とマッチする求職者も多かったです。

今回当社は、求職者が各企業のブース訪問を始める前に、企業PRのスピーチをしました。その効果もあり、求職者が途切れることなく当社のブースに足を運んで下さり、最終的に採用にもつなげることができました。

転職フェアの企業PRでは、若手社員によるスピーチでリアルな入社後のイメージを発信

Q転職フェアの準備、当日の企業PR、面談で工夫したことを教えてください。

齋藤:準備段階では、求職者の年齢や立場に近い若手社員に当社の魅力ポイントをヒアリングして、「リモートワークを推進しているため、働き方が選べる」「若いうちから責任感のある仕事も任せられる」といった意見を企業PRのスピーチに盛り込みました。

当日の企業PRでは、2022年に中途採用で入ったばかりの若手社員(田村)に私とともに登壇してもらい、まず私から企業概要を説明し、その後、若手社員から実際の入社後の業務内容や働き方を伝える流れにしました。結果、求職者目線でリアルな当社のイメージを伝えることができたと感じています。

ブースの面談では、あらかじめ1名あたりの対応時間の目安を20分と決めて、その時間内で必要な説明と質疑応答を済ませるようにしました。おかげで回転が早く、多くの方とコミュニケーションを取ることができました。

そのほか、私個人がしていた工夫としては、求職者からうまく話を引き出すために、その方の雰囲気や個性に合わせて、かしこまった話し方をしたり少しフランクにしたりと、柔軟に対応を変えていました。

ちなみに、私たち事業部の社員は日頃から、かなり多数の現場従業員の方と面接を重ねています。慣れているから短い時間内でも十分に対応できたという面もあるかもしれません。

Q転職フェアに関するマイナビの担当者からのアドバイスで、役立ったものがあれば教えてください。

北爪:マイナビの担当者の勧めで、当日、できる限りブースでの面談時に面接の日程を決めて、その場でパソコンに入力していくようにしていました。予定がわからない求職者には後日電話やメールで日程調整の連絡をしましたが、返事が返ってこなくなることも多かったです。マイナビの担当者のアドバイス通りに、大半の求職者の予定を押さえておいてよかったと思いました。

Q転職フェアのために企業案内のパンフレットは用意されましたか。もし作成されていたら、目的や配布によって得られた効果を教えてください。

北爪:以前に当社で作成した会社案内を、私が再編集して活用しました。A3サイズの紙に両面印刷して2つ折りにしたリーフレットです。その間に、さらにA4の社内報を挟んで配布しました。

齋藤:当社は多数のサービスを提供しているので、リーフレット一枚でサービス内容がわかるように、図解を入れて簡潔にまとめました。面談では、求職者にリーフレットを見せながら当社の事業について説明しました。おかげで説明時間が短縮され、残り時間を求職者の疑問や不安の解消、志望動機の深堀りに費やすことができました。

北爪:リーフレットに挟んだ社内報は、パートも含めた当社の従業員向けに作成しているものです。当社の社会貢献活動のニュースやグループ会社の活動等が記載されているので、企業理解につながると思い、転職フェアでも配布することにしました。

転職フェアを通して攻めの採用の重要性を痛感。手応えを感じたことで今後の展望が開けた

Q 今回の採用活動を通じて、どのような方を採用できましたか?

齋藤:入社予定の方のうち一人を例にあげると、20代の営業経験者を採用することができました。「将来は営業企画に関わりたい」という明確な目的を持った、意欲的な方です。プロジェクトを組んで新たなサービスを企画するのも事業部我々の業務の一環なので、当社とのマッチ度は高いと感じています。

とはいえ、当社の業務内容は多岐にわたります。営業企画はもちろん、それ以外の業務にもやりがいを感じてもらえるように、しっかりフォローや教育をしていくことも今後の課題です。

Q転職フェアに出展したこと、その成果に対しての社内の反応はいかがでしたか。

齋藤:今回、私たちが転職フェアに出展して採用まで行うことに、社内では本当に採用できるのかと半信半疑な面があったと思います。

しかし実際に出展した結果、多数の求職者が当社に興味を持ってくれて応募につながったうえに、マッチ度の高い人材を採用できたことで、私たちの自信にも繋がりました。

また、今回の採用活動では、管理部の部長にも転職フェアの会場に来てもらったり、選考を一緒に参加してもらったりと、情報共有やすり合わせの機会を作ってきました。その結果、管理部と事業部の連携が以前より強まった印象があります。

今後も総合職については、管理部が中心になって採用していく方針に変わりはありませんが、事業部でも、管理部と連携を取りながら採用を行う予定です。

Q今後の採用活動について、展望をお聞かせください。

齋藤:転職フェアへの出展を経験して、採用では、企業側から採りに行く攻めの姿勢が重要だと痛感しました。また、アピールや候補者対応に力を尽くせば採用できるという手応えを感じたことで、採用への意識や姿勢が前向きに変化し、今後の方向性が定まってきました。

これまで当社では、中途採用に関しては採用目標を立てていませんでしたが、ちょうど今、採用の目標人数を決めるべく、各部署で必要な人員の数を調査しているところです。今後は目標を定めたうえで、計画的に採用活動を進めていきます。

目標を達成するためにも求職者の目に触れる機会を増やしたいので、イベントには積極的に参加していくつもりです。すでに、6月に開催される予定の転職フェアにも申し込みました。

北爪:今回の転職フェア当日では事業部の社員4名で対応しましたが、求職者が多かったため、最初から最後まで全員の手が空かず、全く余裕がありませんでした。次回はチームの人数を増やして挑もうと思っています。掲示物の種類も豊富に用意して、より積極的にアピールしたいです。

※ブース運営人数にはルールを設けております。詳細は担当営業までお問合せください。
  • BPO事業グループ グループ長/齋藤 宏幸様

    群馬県出身

    • 大学卒業後、ケービックス株式会社へ入社。
      飲食事業、営業、事業管理の経験を経てBPO事業のグループ長となる。

  • 営業推進グループ・事業連携チーム 人材担当/北爪 裕子様

    埼玉県出身
    大学卒業後、都内 海運会社へ入社。結婚に伴い群馬県へ転居。PCインストラクター等をフリーランスで活動。
    研修先の1つであった当社へ、人材部門の新規立ち上げに伴い2014年10月入社。

  • BPO事業グループ/田村 捺姫様

    群馬県出身
    大学卒業後、アパレル会社へ入社。
    3年間の店長を経て、スキルアップのため、2022年3月に入社。

 

ページ上の各種情報は2023年6月時点のものです。

ご利用いただいたサービス

関連記事

お問い合わせ