ブース着席者の見極め方を工夫。マイナビ転職フェアを、より効果的で効率の良い採用活動へ
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社名 株式会社5(ファイブ) 事業内容 コンサルティング 設立 2007年11月 従業員数 31名 ※2024年8月時点 URL https://5co.ltd/
東京に本社をかまえ、デジタルマーケティングやECコンサルティングなどを手掛ける株式会社5(ファイブ)。2023年に沖縄オフィスを開設し、現地での採用活動を開始しました。しかし、東京本社で採用活動を一括しているため、現地の転職市場が把握できず、求職者のニーズや傾向がつかめないという課題がありました。また、求めるスキルに見合わない応募が多く、なかなか有効応募が集まらないということもあり、新たな手法としてマイナビ転職フェア(以下転職フェア)を活用。2回の参加を通じて、採用活動の幅が広がっています。転職フェアの活用法や工夫した点について、採用担当者の田村修様と、フェアを通じて入社した外間完樹様にお話を伺いました。
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課題
- 初めての現地採用で、地域の転職市場の傾向がつかめない
- 業務内容と、その業務に必要なスキルが伝わりにくく、有効応募数が少ない
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成功ポイント
- 業務内容と求めるスキルを伝えるために、Q&Aをまとめた資料を作成・配布
- 採用広報用の記事を作成し、求職者向けに情報発信を行った
- 求職者に良いことだけではなく、あえて厳しい内容も共有し、見極めを実施
初めての現地採用。即戦力として活躍できる人材と出会いたい
Q転職フェアを利用する前は、どのような採用課題がありましたか?
田村 修様(以下、田村): 2023年に沖縄オフィスを開設することになり、まずは沖縄エリア限定の求人Web媒体を利用しました。しかし、応募数はあったものの、ほぼ採用には至りませんでした。というのも、利用していた媒体はアルバイトを含めた地域密着型の求人広告が中心だったこともあり、弊社が求める人材とは異なるターゲット層からの応募が多かったからです。また若者から人気のIT系ということもあり、スキルが満たない状況でも、憧れから応募してくる人も少なくありませんでした。
弊社は、デジタルマーケティングのコンサルティングやECのコンサルティングなどの事業を行っていますが、沖縄オフィス勤務であっても、実際の取引先となるのは東京や大阪に本社を構えるナショナルクライアントが中心です。そのため東京本社のスタッフと同レベルの考え方や仕事への取り組み方、スキルを既に持っている人材を求めていました。しかし、実務経験のある方はおらず、弊社のニーズと合致しませんでした。
Q新たに転職フェアを利用することになった理由を教えてください
田村: まず、弊社が求めている人材を現地で見つけることができるのか、求職者全体の傾向や実情を知りたかったというのが理由の1つです。今後も現地採用を続ける以上、現地の転職市場がどのような状況なのか、求職者の雰囲気や傾向をつかみたいという気持ちがありました。
加えて、沖縄オフィスを開設したばかりで、現地での知名度がありませんから、まずはお互いに知りあう機会になればと、気軽な気持ちで転職フェアへの参加を決めました。
ターゲットの絞り込みにつながる資料の配布と、個別トークで応募前に見極めることができるように
Q実際に転職フェアを利用してみていかがでしたか?
田村: 1回目の参加では、沖縄エリアでの転職市場をつかめたように思います。初めての転職フェア参加ということもあり、最初は様子を見るような気持ちで臨んだのですが、どんな方が転職活動をされているのか、どのような経歴やスキルをお持ちの方がいるのか、態度や身なりなども含めて、求職者の温度感を把握することができました。
実際に20人以上の方が弊社のブースに着席されましたが、思っていた以上に、弊社が求める人材に近い経歴や考え方をもつ候補者がいて、これからの採用活動が期待できることがわかりました。
ただ、多くの方とお話しできる一方で、時間が限られているため、より効率よく採用活動するための工夫が必要であることに気づきました。
Q2回目の転職フェア利用では、どのような工夫をされたのでしょうか。
田村: できるだけ弊社が求める人材と、効率よく、効果的にコミュニケーションを取るためにはどうすれば良いのか、と考えました。ブースに着席してもらう前の見極めが必要だと感じたのです。
そこで、1回目の参加を踏まえて、事前に求職者に知ってもらいたい情報をチラシにまとめ、来場者全員に配布するパンフレットに挟み込みをしてもらいました。チラシの表面には、興味を持ってもらえるようにわかりやすく業務内容を記載しました。裏面には、「どんな人が活躍しているのか」「入社後にどんな研修があるのか」「入社前にやるべきことはあるのか」といったよくある質問をQ&A形式でまとめました。
ただし、あえてハードルが高い印象を与えるような文章にした箇所もあります。また、プレッシャーも多い仕事なので、ストレス耐性がある人など、事前の見極めにつながるような記載をしました。求職者にとってはブースを選ぶ参考になりますし、弊社にとってもミスマッチを防ぎ、転職フェアの時間を効果的に活用できたのではないかと思います。
ブースでお話する時も、あえて業務内容の難しさや、求められるスキルの高さについて率直に伝えました。当日は、私と一緒に現地スタッフにも参加してもらったのですが、仕事内容やオフィスの雰囲気など、ネガティブな面についても包み隠さず伝えてほしいとお願いしていました。スタッフの本音も伝えることで、応募に至るまでの事前の見極めができたのではないかと感じています。
採用担当者による情報発信も見極めの一環に。転職フェアと合わせて多角的なアプローチが可能
Q求職者へのアプローチとして、他にも工夫されている点はありますか?
田村: 弊社の業務をわかりやすくイメージしてもらえるように、ウェブ媒体を使って採用広報用の記事を公開しています。例えば、業界や業務についてまとめたり、面接のときに知っておいてほしいことや弊社で活躍する人の特徴などを紹介したりするなど、定期的に発信しています。
例えば、「会社は何かを教えてもらってから仕事をする場所ではなく、いままで学んできたことを発揮する場所であり、活躍するために必要なコトは自分で見つけて自分で学ぶ場所」であるという記事を書いたこともあります。これは弊社が求める条件の1つですから、応募前に読んでいただければ、ミスマッチを防ぐことができると思います。
そのほか、マーケティングに関する記事などもありますし、いくつか読んでいただければ、業界や弊社のことがある程度わかります。そのため、特に二次面接に進む方には、面接の前に少し記事を読んできてほしいと伝えています。
こうした情報発信を続けながら、転職フェアに参加することで多角的なアプローチができ、効果的な採用活動につながればと考えています。
転職フェアへの参加でモチベーションアップ!異業種からの転職もこれまでの経験が活かせる
転職フェアを通じて、2024年に沖縄オフィスに入社された外間さんに、転職フェアに参加したきっかけや、良かった点について教えていただきました。
Q転職フェアを利用したきっかけは?
外間 完樹様(以下、外間): 今後のキャリアアップを考えて転職活動を始めたものの、気になる企業があっても働くイメージがつかずに応募を迷ってしまうなど、転職活動自体に不安を感じていました。そんな時に近くで転職フェアがあることを友人が教えてくれたのです。
年齢的にも新しいことにチャレンジするにはギリギリだと感じていて、直接、採用担当者と話せる機会があればと思い、参加することにしました。
Q転職フェアを利用してみていかがでしたか?
外間: 企業のブースで直接話を聞けるので、濃い情報収集ができ、結果、転職活動を続けるモチベーションが高まりました。ブースで聞いた話を踏まえて、応募するかしないかの線引きができましたし、応募時には具体的な志望動機をまとめる材料になりました。直接会って話を聞く中で、業務内容が違っても根本的な考え方や会社の仕組みは似ていることがわかり、自分の強みにも気づけたように感じます。
Q転職フェアから応募・面接まで、どのような準備を行いましたか?
外間: 実は転職フェアに参加するまで、株式会社5のことは全く知りませんでした。当日配布された出展企業一覧を見て、以前から興味を持っていたサイト運営に関わる企業だと知り、ブースに足を運びました。転職フェアでは採用担当者の人柄から企業の雰囲気をつかむきっかけになり、ある程度の情報を得て応募できるので安心感がありました。
直接会うことでしか得られない企業の方針や業務内容などの情報を得られることができたので、興味を持つきっかけになったと思います。ただ、転職フェアだけでは時間が限られることもあり、すぐに応募を決断することはできませんでした。
フェア参加後、株式会社5のホームページを見たり、公開されていた採用広報用の記事や関連する本を読んだりして、最終的に応募を決めました。転職フェアでの説明に加えて、採用ブログなどからも情報を得ることができたので、面接を受けるまでには情報を整理して準備はできたかなと思います。特に採用広報用の記事はとても参考になりました。
たくさんの記事がありましたが、業界の事情や業務内容が詳しくまとめてあって、読んでいくうちに自分の中でも整理がついたように思います。これまでの転職活動のなかで、採用担当者自身が採用や企業に関する情報をこれほど詳しく発信している媒体に出会ったことがなく、記事の内容は転職活動での良い指標になりました。
求める人材を、ブース着席者への対応も事前に見極めたい
Q今後、転職フェアを活用される際に、取り組みたいことはありますか?
田村: 転職フェアに2回参加したことで、活用方法も見えてきました。例えば、1回目の時は、ブースで「未経験者可」と提示していたのですが、より即戦力となる人材を求めるために「経験者優遇」の提示に変更しました。また、1度目は本当に手探りだったこともあり、とにかく多くの求職者と話すようにしていましたが、時間も限られますし、候補となる人材の絞り込みが難しい状況でした。
2回目以降は、Q&Aの資料を配布したり、あえて厳しい条件を提示したりして、事前の見極めができたように思います。求職者にとっても、自身に適性があるのかを早めに判断できれば、転職フェアの時間を有効に使えるのではないでしょうか。より良い人材を採用するために、採用側が、どのような経験や実績、考え方を持つ求職者を求めているのかを明確にして、多角的な視点で、状況に適した手法を取り入れながら、採用活動を進めていけたらと考えています。
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Q CHRO 田村 修 様
1961年生まれ、北海道出身
獨協大学 経済学部卒。
総合広告会社、メディアレップ、ネット専業広告会社を経て2021年より現職。
東京理科大学大学院経営学研究科技術経営専攻終了 技術経営修士(専門職)
その他、専修大学、産業能率大学等にて講師(非常勤)を務める。
著書:「いちばんやさしいデジタルマーケティングの教本」インプレス(2021)
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Q 外間 完樹 様
琉球大学 大学院卒。修了後、新卒で食品製造会社へ入社。
10年間品質管理業務を経験し、新しい業界へのチャレンジとキャリアアップをしたい思いから
2024年4月1日より株式会社5に中途入社。
過去の経験と知識をもとにマーケティングにおいて必要なアナリスト業務を担当。
主にAmazonを中心に業務に従事している。
ページ上の各種情報は2024年8月時点のものです。
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