インターンシップの進め方
まず、企業側の導入状況ですが、2021年卒実績全体で56.9%となっており、この2年で約10%上昇しています(【グラフ①】参照)。従業員規模別、上場/非上場、製造/非製造の全属性において概ね前年を上回っており、企業の関心の高さが伺えます。また、実施時期については夏のインターンシップ(8月)と冬のインターンシップ(2月)が実施のピークとなっており、学事日程や学生の就職活動の準備期を見据えたスケジューリングとなっています(【グラフ②】参照)。受入期間についても時期に応じた特徴があり、夏のインターンシップ長期間(2日以上)の実施が多く、冬のインターンシップは短期間(1日)の受け入れが多い傾向にあります(【グラフ③】参照)。いつの時期に動くべきかという正解はありませんので、自社の受け入れできるリソースを鑑みてご検討ください。
・スケジュール決定
同業他社の動きや学事日程、業務状況を含めて実施月・受入期間を決定します。 多くの学生が参加しやすい期間としては、夏休みである8月~9月、10月以降は学業の妨げにならないよう土日祝日または平日夕方以降の実施が推奨されます。
また、受入を逆算する形で応募者の選考時期や告知のタイミングなども検討を行ってください。
・プログラム設計
業務を体験(就業体験)してもらうことで自身の将来を見据える機会とすべく、学生にとって学びの機会を提供するためのプログラム設計が基本的な考え方になります。そのため、以下の要素を盛り込む事が必要です。
- ① インターンシップで何を学んで欲しいかを学生に伝達
- ② 体験(就業体験)をしてもらうプログラム
- ③ プログラムを体験した上で何を学んだか、もしくは成果のアウトプット
- ④ アウトプットに対するフィードバック(評価)
受入期間が短期間でも長期間でも上記の要素を盛り込んだプログラムの設計をしてください。
・体制整備
計画したプログラムや受け入れの際の選考、懇親会などを催す場合には人員の手配が必要です。 また参加学生に向けて、以下の書類を作成し同意してもらうことをおすすめします。
①機密情報に関する秘密保持
企業の機密情報の譲渡・開示・漏洩を行わない同意
その他機密情報の秘密保持の妨げとなるおそれのある行為の禁止
(機密情報の記載された資料の放置・複写・帯出等)
\説明会の実施計画にご活用ください /
インターンシップ用機密保持誓約書はこちらからダウンロード
※ダウンロードは会員登録(無料)が必要です
②個人情報の保護
従業員その他の者の個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別できる情報(他の情報との照合により特定の個人を識別できるものを含む)譲渡・開示・漏洩の禁止
③損害賠償
上記の違反に対して、その他本誓約書に違反する行為を行った場合には、法的責任を追及(損害賠償請求など)されても異議申し立てはしない同意
その他、インターンシップ保険なども受け入れする学生に加入をしてもらう企業も増えていますので、必要に応じてご検討ください。
・選考フローの決定
選考手法については従来の採用活動と同様の手段で構いませんが、従来の採用活動の選考とは異なりますので、以下の配慮が必要です。
→インターンシップの不合格は採用上の不合格ではない事をきっちりと伝える。
→企業理解・業界理解の高さを判断基準にしすぎない
・募集経路の決定
就職情報サイトでの公募や学内告知、研究室からの直接受け入れなどの経路があります。ターゲット学生に応じてご検討ください。
・募集&選考
計画した告知手段・選考法に準じた活動となります。告知開始以降は方向修正が難しいため、事前の計画が重要となります。