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採用基準の作り方

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「人材要件」とは“その企業において成果を生み出すために必要な人材の基準”です。

採用活動を実施する上ではこの「人材要件」の定義があって初めて活動を開始することができます。特に即戦力が望まれる中途採用では「人材要件」が最も重要なポイントになります。

「人材要件」に必要とされる内容は年齢・性別・居住場所などの個人属性、これまでの社歴や業務経験の内容、人柄・性格、健康状態ほかその人の仕事に関連しているすべての部分にかかわるものです。

大事なのは人材要件を「具体的な言葉で言語化して示す」ということです。細かく具体化していくのは意外に面倒で時間もかかりますが、ここで明確な要件を共有しておけば実際の応募者に対する見方のぶれが少なくなります。

中心となる要素は「スキル」と「人柄」

人材要件として定義する必要がある要素を分類すると「スキル」「人柄」「その他属性」の大きく3つの要素に集約できます。

スキル:
思考力や基礎学力・コミュニケーションなどの“能力”に関すること、技術知識や専門性、資格などの“保有スキル”に関すること、これまでの職務経歴をはじめとした“経験”に関すること

人柄:
基準になるのは自社の社風や求めているポジションに合致するかののかという“組織風土との適合性”です。

人柄:
「前向き」「協調性がある」「リーダーシップがある」などといったものですが、言葉のとらえ方に差が出ないように、定義を具体的におこなって、イメージを関係者の間で共有しておく必要があります。 どのような行動が取れる人材であれば、その定義に合致しているとみるのかをイメージ共有できるレベルまで、具体的に落とし込むことを意識しましょう。

人材要件定義の主な手法

ハイパフォーマー(高評価者)とローパフォーマー(低評価者)のそれぞれの特性を分析:
定量的な結果をもとにした分析によって感覚値ではない定義が可能で、継続的にアセスメントをおこなってデータを蓄積していけばより実態に整合した定義を導き出せることがメリット

経営者や現場に対するインタビュー:
経営者であれば企業理念や今後の事業展開、現場であればその実態にフィットした人物像を明確にしやすいですが、反面では採用困難なハイスペック人材や自分たちと同質・同レベルの似たもの人材を求めがちなため、そのバランスに留意した客観的な視点での情報収集が必要

ブレーンストーミング:
幅広い見解・視点・アイデアを集めることができますが、それらを具体的な言葉にまとめて集約することの難しさがあります。

人材要件からペルソナ化

「ペルソナ(persona)」とは、そのサービスや商品を利用する典型的なユーザー像のことです。実際にその人物が実在しているかのように仮定して年齢・性別・居住地・職業・役職・年収・趣味・家族構成・性格・ライフスタイル・その他リアリティのある詳細な情報を設定していくことです。

新卒採用と中途採用の差

新卒採用における人材要件は未経験者のポテンシャル採用であるため基礎能力や組織風土との適合性が重視されますが、中途採用では職務経験をはじめとした保有スキルが重視される傾向があります。
ただ中途採用でうまく定着できない場合、組織風土との適合性が問題になることは多いものです。

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