企業を魅力付けする説明会とは?
まずは「説明会の内容」について、マイナビ2026年卒 大学生キャリア意向調査 4月 ※図1 をご覧ください。これは学生が会社説明会で聞きたい内容について回答したものです。
上位に挙がるのは、具体的な仕事内容や社風・社内の雰囲気です。採用ホームページや合同説明会では得られない、“リアルで具体的な情報”を直接知りたいと考える学生が多いことが分かります。
そのため、ほかの広報物と同じ内容だと、学生の印象はどうしても弱くなってしまいます。学生が本当に知りたいポイントに沿ったプログラム設計に加えて、会社説明会だからこそ提供できる情報を用意することで、参加者の満足度向上も期待できます。
●プログラムの例
先輩社員が登場する1時間のWEB説明会のプログラム例です。WEBでの開催の場合、気軽に参加できる一方で、長時間だと離脱されやすいため、30分~1時間程度が良いでしょう。
会社や事業の説明では、PCの画面で資料を理解するため、あまり細かい文字は読みにくいものです。採用担当者の話に集中してもらえるよう、スライドは詰め込み過ぎず見やすいものを意識しましょう。事前にパンフレットなどの資料を案内しておくと印象に残りやすく、理解も深めたうえで参加をしてもらえるためおすすめです。
また、先輩社員の話や質疑応答は学生の仕事や社風のイメージを醸成するのに非常に効果があります。学生も先輩社員の話を聞きたいという要望が強く、できる限り調整して参加してもらうようにすると良いでしょう。
学生が個別企業セミナーで「誰の話を聞きたいか」を見てみると、入社2〜3年目の若手社員が全体の中で最も支持を集めており、入社数年の“リアルな声”への期待が高いことが分かります。
また、男女問わず理系の学生は、文系と比較して「入社4〜5年目社員」を希望する割合が高く、キャリアの見通しやロールモデルを重ねやすい先輩社員の話を求める傾向も出ています。
一方で、どの属性でもトップ層(社長・経営者)の人気は1割前後にとどまり、学生は「立場の高い人の話」よりも、自分が働く姿をイメージしやすい距離感の社員を求めていることが示唆されます。
採用セミナー・WEBセミナーを設計する際は、単に役職で登壇者を決めるのではなく、学生属性に応じて“誰の話が刺さるか”を意図的に組み立てることが効果的です。(※2)
3.会社説明会運営にあたっての注意点
<WEB開催の場合>
使用するツール・推奨環境、カメラをオンにしての参加なのか、システムトラブル時の連絡先などの情報は事前に学生へ伝えるようにしましょう。また主催側も会議室などできるだけ静かな環境を準備し、逆光でないか、音声は問題なく聞こえるか、カメラとの距離は適正か、映り込んではいけないものが画面に入っていないかも事前に確認しておきましょう。
トラブルで最も多いのがシステム関連です。運営時は特に下記点にご留意ください。
- 社内ネットワークを利用する場合は、配信による回線負荷が想定されるため、事前にシステム部門へ確認しておきましょう。
- 登壇者とシステム監視者は分けておくと良いでしょう。登壇者がプレゼンテーションに集中するあまり、トラブルに気付かないことがあるためです。
- マイク・カメラのオン/オフは慎重に。意図せず社内の会話を全参加者に晒してしまうことになりかねません。
<対面開催の場合>
社内の会議室で開催する場合、初めて訪問する会社の雰囲気に緊張する学生も多くいます。緊張を和らげるためにも、開始前から和やかな雰囲気を演出するように心がけましょう。例えば笑顔で迎えたり、企業側から学生に声をかけるだけでも十分です。
説明資料をスクリーンに投影する場合は、会場のレイアウト後方からでもスライドが見えづらくないか実際に座って確認しておきます。後方まで声が届くように、マイクのボリューム設定(マイクを使わない場合は声の大きさ)も調整しておきましょう。些細なことですが、学生側の目線になって、話に集中できる環境を作ることも重要な雰囲気作りです。その他のポイントは以下のとおりです。
- タイムテーブルを滞りなく進めるため、本番前にリハーサルをしておきましょう。
- 採用スタッフ以外の社員にも会社説明会を開催することを事前に告げ、学生を見かけたら挨拶をするよう案内しておくことをおすすめします。
- 他の会社の悪口は特に禁物です。学生からのイメージ低下につながります。
4.話し手のスキル
満足度の低い説明会と評価される大きなポイントは、説明会で話す社員のプレゼンテーションスキルです。学生に自社の魅力をアピールしようという熱意がないプレゼンテーションは学生に伝わってしまいます。(※3)
- やる気が見えない
- 誠実さを感じない
- 高圧的な態度で話す
- ホームページに書いてある内容を棒読みする
- 会社の自慢ばかりする など
このように受け止められてしまう会社説明会は、学生からすると「印象が悪い」と判断されてしまい、次のステップに進まなくなってしまいます。冒頭でもお伝えしたように、学生と初めて接点を持つ貴重な機会ですので、「人」を通じて会社の雰囲気や社員の様子、働く環境を伝えられるように最低限のスキルは身につけておく必要があります。例えば、以下のような振る舞いを意識して話してみましょう。
- 両足に重心を置いて姿勢良く立つ
- 身振り手振りを取り入れる
- はきはきと話す
- 学生と軽く目を合わせて話す(対面開催の場合)
- カメラをみて話す(WEB開催の場合)
- 椅子に座る場合は足を組まない、ふんぞり返らない
学生は、プログラム内容・会場設備・システム環境・登場する社員・話し手のスキルなどを直感的に判断して、企業に対して好意を抱いて志望意欲を高めたり、あるいは印象を悪くして選考に進むのをやめたりします。説明会に参加し終えた学生に「この会社で働きたい」と思ってもらえるような、自社の魅力を最大限発揮できる会社説明会を設計してみてください。
●HUMAN CAPITALサポネットについて
採用・育成・組織戦略ご担当者さまの課題に寄り添う、 マイナビの情報メディア「HUMAN CAPITAL サポネット」。
採用戦略や手法の好事例、学生や求職者とのコミュニケーション設計、採用・選考における基本ルールやノウハウ、人材定着と組織の生産性向上を視野に入れた研修・育成、現場での事例紹介まで、さまざまな課題やお悩みに寄り添うコラム、セミナー、市場調査データなどをお届けしてまいります。
また、会員登録していただくと採用・育成に役立つ資料や、調査データのダウンロードが可能となりますので、ぜひご登録ください。
