内定辞退を防ぐには
内定者フォローを検討する時に、とりわけ「内々定通知を出した後に何をすべきか?」と悩む企業は少なくありません。内々定通知後にどのように学生とコミュニケーションを取り、入社意思を固めてもらうかを考えることは非常に重要です。
しかし、学生が入社先を決める際の判断材料は、内々定後に集め始めるものではありません。説明会や選考など、企業との接触を重ねる過程で既に蓄積されていくものです。
下図【グラフ②】をご覧ください。こちらは、学生の就職活動における志望意欲の変化をもとに、内定辞退が起こり得る流れをイメージ化したものです。学生は複数の企業に応募し、エントリー以降の説明会・選考などの接点を通して志望順位を形成しながら活動しています。そして、その志望順位の中で「入社したい」というラインを越えるほど志望度が高い企業(最も志望度が高い1社)に最終的に進路を決めていきます。
そのため学生は、就職活動全体を通して入社先を見定めていく傾向があり、内々定後のフォローが十分に行われていても、学生側の状況や比較検討の結果によっては辞退に至る可能性があります。
【グラフ②】
本来、学生の能力を見極める場である面接は、実は志望度を高め、入社意思決定につなげるうえでも最重要のポイントです。学生にとって納得度の高い面接を実践すれば、内々定後の意思決定がスムーズになり、結果として最良の辞退防止策となります。そのためには、選考に必要な情報を質問するだけでなく、こちらから情報提供することも必要になります。学生と1対1で話し合う機会を設け、個々の学生との人間関係を構築することを意識することが大切です。
また、人間関係の構築においては、接触回数も重要な要素となります。単純に回数を増やせば良いというわけではありませんが、接点が増えるほど企業の魅力を伝える機会が多くなり、結果として志望度が高まりやすくなります。
特に、「仕事の魅力(やりがい)」をどのように伝えるかが重要なポイントです。
下図【グラフ③】は、入社予定先企業を決定する段階(就職活動終盤)で学生に調査した企業選択のポイントを示していますが、「やりたい仕事がある」が最も多く選ばれています。
【グラフ③】
複数内々定を保有している場合も、自社のみ内々定の場合も、学生は様々な情報を比較して、入社予定先を選択します。その際、最も重要視するのがここでも「仕事」に関わる具体的な業務内容(入社1年目の業務内容など)です。
内々定後は、必ず学生を自社に招き、一人ひとりと面談することをおすすめします。特に、業務内容のすり合わせについては重点的に実施することが重要です。待遇面については、企業規模や職種によって差が生じる場合がありますが、これまで十分に伝えきれていなかった情報も含め、プラスアルファの説明を行うよう心がけてください。
また、面談時には、これまでの選考過程での評価や、他の応募者と比較して優れている点、活躍が期待できる理由などを具体的に伝え、「入社を歓迎している」「貢献を期待している」という企業側の意向をしっかり示すことが大切です。こうしたメッセージは、学生に安心感と納得感を与え、入社意欲の向上につながります。
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