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求職者の転職に至った背景を深掘りし、ニーズに合った自社の魅力を提案。マイナビ転職フェアが自社にマッチする人材確保のきっかけに。

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  • 社名 沖縄ロジテム株式会社
    事業内容 ・航空
    ・海上運輸
    ・物流業(一般貨物輸送(陸上・海上輸送)/引越サービス/事務所移転/商品保管管理/納品代行業務)
    設立 1985年5月
    従業員数 121名 (令和3年 10月現在)
    URL https://www.oki-logi.co.jp/

沖縄を中心に、全国から海外までの物流サービスを提供する「沖縄ロジテム株式会社」。社内には8つのセクションがあり、それぞれ多様な業務を担っています。これまでの採用手法では、多岐にわたる業務内容を詳しく伝えきれないという課題がありました。そうしたなか、マイナビ転職フェア(以下、転職フェア)を活用し、求職者のニーズに合った自社の魅力を伝えることで、毎回採用に成功。転職フェアの活用でどのような工夫が実を結んでいるのか、採用担当の根間昭様、古謝栄一様にお話を伺いました。

  • 課題

    • 物流業界での働き方が、業界を知らない人には理解されにくく、応募が少なかった。
    • 自社を知ってもらえる機会がほとんどなく、求職者に対して積極的にアピールできない。
    • 多岐にわたる業務があり、具体的な仕事内容や働くイメージが伝わりにくく、母集団が形成できなかった。
  • 成功ポイント

    • 転職フェアを通して、企業認知度の向上に成功。自社に興味を持ってもらえる機会が増え、求職者にアプローチしやすくなった。
    • 求職者と直接話し、個々の転職を検討している背景をくみ取りながら、ニーズに合った自社の魅力をアピールできた。
    • 社内見学を含めた会社説明会への参加を促し、求職者が抱える入社前の不安を解消。結果、定着率の向上につながった。

Q 転職フェアを利用する前、中途採用で課題に感じていたことを教えてください。

古謝栄一様(以下、古謝):物流業界の仕事内容は多岐にわたるため、業界をご存じない方には具体的な業務が理解されにくいという課題がありました。 弊社は海上輸送をメインとするBtoB企業で、メーカーさんとお客様の間に入って物流をプランニングしているのが大きな特徴です。物を運ぶことや倉庫の管理だけでなく、それに付随する業務内容が多岐にわたります。物流の全体像から細かい業務内容を伝えるにも、文字数だけで表現するのは限界がありました。そうした理由からか、母集団が形成されず、応募が少ない状況でした。

根間昭様(以下、根間):以前はローカル的な採用活動が中心で、求人誌等に掲載していても、結局は知り合いや、知り合いからの紹介による応募が多かったですね。そうした背景があったものですから、広告媒体に費用をかけて採用活動に取り組むような機会がほとんどありませんでした。ですが、これまでのような採用活動だけでは正直、難しいのかな、と。時代の変わり目も感じたところもあって、新たな取り組みの一環として転職フェアを利用した経緯もあります。

Q 転職フェアを利用することになったきっかけは?

古謝:以前は、ハローワークや地元の求人誌の利用、既存社員等からの紹介が中心でした。先にもお伝えしたように、物流という業種が理解されにくいこともあって、あまり応募も多くありませんでした。そもそも、自社を知ってもらえる機会がほとんどなかったと思います。転職フェアを利用すれば、直接求職者と話せる機会を得られると思いました。もともと、新卒採用向けのマイナビフェアを利用していたのですが、転職もやってみようということになりました。

Q 実際に、転職フェアを利用してみていかがでしたか?

古謝:転職フェアでは、1度に多くの求職者と出会うことができました。求職者と出会って、仕事の面白さ、働きがいを直接伝えることができるのが、転職フェアの魅力の1つだと感じています。弊社を知らない方でも、転職フェアでは「とりあえず話だけでも」と立ち寄っていただき、最終的に、面接まで進んだケースもありました。「企業認知」に結びつかないと、ネットで検索していただくこともありません。ですが、転職フェアなら、求職者が弊社を知るきっかけとなり、さらに、気軽に話せる雰囲気があります。求職者と率直な意見交換ができるのも転職フェアの良さだと思います。

また、転職フェアの前には、弊社のアピールポイントを考えるにあたり、マイナビの担当者にヒアリングいただいて、会社の魅力を引き出していただけたのも助かりました。転職フェアへの出展に向けて、事前に弊社を紹介する記事を作成いただくなど、全面的にバックアップしていただいたこともあって、採用に結びついているのかなと思います。

根間:マイナビの担当者から、弊社のアピールポイントに対するアドバイスなどを得たり、転職フェアを利用したりしたことで、今までいろいろ頑張っても成果が出なかった中途採用も、定期的に人材を確保できるようになってきました。新しいチャレンジが、結果につながっています。

Q 転職フェアで、自社をPRする際にどのような工夫をされましたか?

古謝:求職者一人ひとりに寄り添って、話を聞くことに重きを置いています。転職の理由を必ず聞いて、個々の背景に合わせて、自社の魅力ポイントを伝えるようにしました。転職の動機は人それぞれですから、相手の悩み解決にマッチするポイントを話すように心がけています。例えば、飲食店に勤めていて帰宅時間が遅いという悩みを持った方がいらっしゃったのですが、弊社は荷物の入出荷や船の入出港のタイミングでメリハリのついた働き方ができる点をアピールしました。その時々で、相手に合わせて、見せ方を変えるようにしています。

初めて転職フェアを利用したときは、一人に15~20分程度かけて話していましたね。その後、応募いただいたら、面談や面接の予定を組むのですが、その時もできる限り時間をかけています。ライフプランを一緒に考えるつもりでじっくり話して、そのなかで弊社とマッチするポイントがあれば提案して、検討していただいています。転職という人生の大切な側面に携わっていますから、お互いのニーズをすり合わせて、マッチングできたらと考えています。

ほかにも、ブースには、小道具としてコンテナやフォークリフトのおもちゃを置いて、視覚的にもアピールしました。「これは、なんですか?」と声掛けされる方もいて、話のきっかけになりましたね。ブースに目を向けてもらうような工夫も大切なのかなと思います。

根間:転職フェアでは、求職者本人がどんな仕事に就きたいのかを考えて、参加されていますから、それぞれの思いがありますよね。たくさんの応募があれば、もちろんありがたいのですが、本人の希望を汲み取りたいと考えています。そのなかで、弊社に興味を持ってもらえたら、応募に進んでいただきたいですね。お伝えしているように、弊社は物流会社ですが、総務をはじめ、いろんなセクションがあります。現職で別の仕事をされている方にも、働いてみたいと思っていただけるような動機付けも必要ですから、まずは話を聞いています。加えて、ご希望に合わせて会社説明会にも参加いただきます。

さらに弊社では、新卒採用時と同様に中途採用の場合も、入社後にローテーションを組んで、セクションを回ってもらっています。事前に適正を見て、希望も聞いているのですが、実際にセクションに入ってもらって、ちょっとしたお手伝いをしてもらうわけです。そこで物流の仕組みを理解してもらって、レポートを提出してもらいます。それを各セクションの長に評価してもらい、テストトライの形で配属が決まりますから、入社後にどのような業務になるのか理解をより深めていただくこともできるかと思います。

Q 転職フェアから、応募、面接に至るまでにどのようなアプローチを行いましたか?

古謝:転職フェア後にもう少し話がしたいと感じた求職者には、できるだけ早いタイミングでアポイントを取るようにしました。すぐに役員面接に進めるのではなく、一度総務の面談と会社説明会に参加してもらい、求職者とじっくり話す機会を設けました。アポイントの際には、「もう少し、あなたの話を聞かせてください。弊社のことを知ってください。」と伝えて、気負わずに来社いただけるように心がけています。現場を一度見てもらい、仕事への理解を深めていただいてから役員面接に進んでいただきます。

根間:面談でも、僕らだけが一方的に話すのではなくて、相手の話を聞く、傾聴することがとても大切だと思います。採用担当者として伝えたいこともありますが、それよりも、できるだけ相手のことを知ることが一番かと。相手のニーズを理解しながら自社の魅力を伝えることで、結果として、お互いが納得した内定、採用につながるのではないかと思います。

Q 転職フェアを利用したことで、どのような効果を感じられましたか?


古謝:転職フェアに参加することで一定の広告効果があり、多くの方に弊社を知っていただくことができました。これまで3回利用していますが、着席者数は平均で15~20名くらいでしょうか。そこから、実際に面接に進むのが3~4名程度、さらに採用となるのが1~2名程度という成果が出ています。

採用につながったことだけでなく、求職者の動向を知る機会にもなりました。雑誌やメディアの情報だけでは得られないような、今求職者が求めていることも肌で感じられます。対面で話すと、ざっくばらんにいろんな話が聞けるので、刺激を受けました。

Q 転職フェアを通して、どのような方を採用できましたか?


古謝:これまでの採用は、20代、30代でした。直近だと、2023年5月に開催された転職フェアで複数名の応募があり、そのうち1名は役員面接を控えているところです。転職フェアで人と人がつながる機会をいただけて、非常に感謝しています。

根間:非常に前向きに仕事をしてくれる人材に出会えたと思います。仕事に対する責任感、職責をしっかり持って取り組んでくれているのがわかります。これまでは、新卒向けのフェアに参加していた経緯もあり、転職フェアで出会える方と新卒の違いを感じますね。転職フェアから入社された人は、その経験から、仕事に対して重みをもって取り組んでいただけています。以前には、転職にネガティブなイメージを持つ人も多かったと思いますが、情熱をもって取り組んでいただけるなら、ぜひ採用したいですね。

入社後は、資格取得など、自身が目指す目標に向かって取り組む姿勢も応援しています。採用の責任者としては少しでも長く弊社で頑張ってもほしいと思いますが、私個人としては、本気の目標があるのであれば、弊社は自身を磨く場所として活用してもらって、次のステップに進むのも応援したい。個々が成長できる会社でありたいと、考えています。

Q 転職フェアの振り返りとして、感想や今後の展望をお聞かせください。


古謝:多くの求職者と出会いがあり、履歴書だけでは見えない背景や人となりを知れるのが、やはり大きな魅力だと思います。趣味など仕事以外の話もしながら、ほかの職員と馴染めそうだなとか、コミュニケーションがうまくとれるかなとか、人となりを知ることができます。物流業界はデジタル化が進んでいるところもありますが、スケジュール調整などは直接伝えることも多いため、コミュニケーション力を重視する面もあります。転職フェアで話しながら、自社にマッチする人材かどうかを検討できるのもメリットだと思います。

根間:転職フェアを利用したことで、社内の採用活動にもプラスの面がありました。これまでの採用活動では発信する一方で、新卒向けのフェアでも定型的な説明しかできていなかったように思います。それが、転職フェアを利用するようになってから、求職者個々の背景やニーズに合わせた説明ができるように採用担当者それぞれが考えるようになりました。また、転職フェアを通じて会社説明会に参加する人数も増え、そこに立ち会う現場社員の意識も変わり、自発的に仕事を生み出すようになっています。こうした多くの求職者との出会いが、採用活動の活性化にもつながりました。

弊社では、多くの人数を採用できるわけではありません。ですが、やる気をもって応募いただく人にはしっかり評価して、向き合いたいと考えています。そうした入り口を転職フェアで作っていただくという意味で、今後も転職フェアの利用を続けていきたいですね。費用面などの限りはありますが、採用活動において新しい取り組みがあれば、参考に教えていただいて、できるだけ導入していきたいと思っています。

  • $タイトル$
  • 総務部部長/根間 昭 様

    1988年、沖縄ロジテム株式会社に新卒入社。「人を重んじる心」を大切にし、適性や希望に応じたキャリア構築・キャリアチェンジを支援している。業務にプラスとなる資格取得も積極的にバックアップ。成長できる会社を目指した取り組みを積極的に進めている。

  • $タイトル$
  • 総務部経理課 課長代理/古謝 栄一 様

    東京での大学生活後、2011年に沖縄ロジテム株式会社へ新卒入社。物流課や作業管理課で現場業務に携わり、福岡営業所での勤務を経て2019年に本社営業課に配属。その後、2021年より総務部に配属し、採用担当として、求職者に寄り添った採用活動を実施している。

ページ上の各種情報は2023年7月時点のものです。

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