細やかな取材をもとに、自社の魅力を的確に伝えて採用に成功
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主に、2つの課題を抱えていました。一つは、応募が思うほど集まらなかったことです。というのも、タレや調味料の製造販売というニッチな業種を手がける当社は、食品業界では裏方的な存在。当然ながら、一般的にはあまり知られていません。簡潔な募集要項を掲載するだけの求人募集では、これ以上の応募は見込めないと感じていました。
もう一つが、マッチングの問題ですね。当社は地方に本社がある、いわゆる中小企業で、人情味にあふれたアットホームな雰囲気が持ち味です。一方で、従業員同士の距離感が非常に近く、大きな異動や配置換えもないので、ドライな職場環境を好む方だと合わない場合があります。
当時利用していた求人媒体では、当社の魅力や社風を十分に伝えきれていなかったことが、ミスマッチが起こっていた一因だと思います。応募者の経験や職歴を重視しすぎていて、人柄や相性を十分に見極められていなかった面もあるかもしれません。
取材を受けた後、どのような求人記事になるのかと楽しみにしていたのですが、仕上がってきた原稿は、期待を上回る出来栄えでしたね。仕事内容や業務の流れ、求めている人物像がわかりやすくまとまっていて。一読しただけで、温かみのある社風や社内の雰囲気が伝わってくる点にも驚かされました。
社風や雰囲気といった抽象的な要素は、表現が難しく、採用担当者としては伝え方に悩む部分なんです。原稿では、そうした要素が柔らかい言葉で的確に表現されていました。マイナビ転職の担当者とライターさんが、実際に社内を見て回り、複数の従業員と会って、当社の独特のアットホームな雰囲気をしっかり汲み取ってくれたからでしょう。
取材時のインタビューのスタイルも、想像とは少し違ったため、印象に残っています。かしこまった一問一答のインタビューではなく、キャッチボールのような自然な会話形式で進めていただきました。そのおかげで、私たちもリラックスして、想いを十分に伝えられたのかなと思っています。
当社の営業スタッフの仕事は、味という表現しづらい要素に関する要望をお客様から聞き取って、開発部門に伝え、ともに再現していくこと。高いコミュニケーション力と食への興味やこだわりが求められます。
ありがたいことに、応募者の中には、必要な資質を備えた方が多数いました。ですから、選考にはかなり悩みましたね。オンライン会議ツールも活用しながら面接を重ねて20数名、10数名と絞っていき、最終的に、東京営業所で3名を採用することになりました。
入社後にチームを組んで働くことになる3名なので、スキルや経験、適性に加えて、バランスを重視して選びました。食品業界での経験が豊富な30代後半のリーダー格の方を中心に、伸びしろを感じさせる20代の若手2名というメンバーです。すでに入社して数カ月経ちますが、職場の雰囲気にすっかりなじんで活躍しています。
人手不足を補うための単なる働き手ではなく、ともに商品を作り上げる “仲間”を募集していくことが、採用における当社のモットー。今後はこれをさらに意識して、採用活動を進めていきます。
当社の場合、マイナビ転職を利用して初めて、求人に多数の応募が集まるという経験をしました。この規模での採用活動を通して気づかされたのが、マッチする人材を採用するためには、採用する側と応募者がお互いにじっくり知り合う必要があるということです。
採用活動を良い結果につなげるためには、こちらが一方的に求める人材を選ぶのではなく、まずは求人記事や面接を通して、求職者の方々に当社をよく知ってもらえるよう努力しなければなりません。その過程で、当社に興味を持ってくれる方、仲間になりたいと思ってくれる方を見つけられればと願っています。
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