社員みんなで「らしさ」を発信。求職者の理解度を高め、ミスマッチのない採用を実現
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社名 株式会社オービット 事業内容 専門サービス業(建設コンサルタント 測量業) 設立 1974年 従業員数 60名 ※2024年10月現在 URL https://www.orbit-ec.co.jp
株式会社オービットは、2024年4月に設立50周年を迎えました。測量部門から始まり、現在では建設コンサルタント企業として広く社会に貢献しています。今回は採用担当 藤山 直也様に、マイナビ転職と合わせて活用できる採用広報プラットフォーム「+Stories.」を活用した採用広報について、お聞きしました。
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課題
- 知名度が低く、有効応募数が少ない
- 求人広告や面接だけでは会社の魅力が伝えきれない
- 採用や組織活性化に対する社員の興味関心が薄かった
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成功ポイント
- 面接時に記事を紹介し、企業理解を促進することで有効応募数も向上
- 企業文化を定期的に発信し、入社後ミスマッチ防止
- コミュニケーションが増えて社内が活性化し、社員の自主性が高まった
求人広告掲載と採用広報を同時に進めることで、会社の魅力を効果的に伝えたい
Q採用広報を始めたきっかけは何だったのでしょうか?
藤山 直也様(以下、藤山): 以前からマイナビ転職をはじめ、人材紹介会社やダイレクトリクルーティングなどを活用し、積極的な採用活動を行なっていたんです。しかし、採用活動をする中で改めて当社の採用課題に気付かされました。
それは「知名度の低さ」です。当社が手がけている事業は「建設コンサルタント」。行政から委託を受け、道路などの社会インフラを整備していく仕事ですから、一般的にはほとんど知られていないと思います。
有名な大手企業であれば、待っているだけで多くの求職者が応募してくれるでしょう。ただ当社は福岡を拠点に展開しているニッチな企業ですから、こちらから情報発信をしていかなければ気づいてもらえません。それならば、まずは求職者に向けて企業の魅力を発信する「採用広報」に取り組む必要があるのではないかと考えたんです。
私は年間100名ほどの求職者と面接をしていますが「会社の魅力を面接の場だけで伝えること」には、限界があるとも思っていました。活躍している社員の性格や日常業務のやりがい、会社の風土…そういった情報は、面接時間も限られていますし、とても説明が難しいんです。また、会社理解が浅いまま面接に臨む求職者が多いことがずっと気になっていました。
事前に採用広報を通じて、実際に入社してみないとなかなか分からない「雰囲気」や「文化」がわかれば、求職者にとっては大きな安心につながるでしょう。「社会的な知名度を高めつつ、会社のリアルな様子も伝えていきたい」という思いが、採用広報を始めたきっかけになりました。
Qさまざまな採用広報サービスがある中で「+Stories.」を導入した決め手は何でしたか?
藤山: 当社だけで採用広報を進めるとなると、サイトの新規立ち上げやSNS運用の工数への懸念もあり、なかなか実行に移せませんでした。そんな時に、マイナビの担当者から「+Stories.を使ってみては?」とアドバイスをいただいたんです。
「+Stories.」はマイナビ転職と連携しているため、今までの採用業務の延長で運用が可能ですし、広告宣伝費を大きくかけずに採用広報を進めていける点が魅力でした。ブログ記事をアップすると当社に興味を持っている求職者だけでなく、社内向けにも更新通知がされるため、記事公開についてSNSで告知する手間も省けます。「これならば他の業務と並行して、負担なくできる」と感じたことが、導入の決め手になりました。
ただ、採用広報の目的は「知名度の向上」「当社への理解を深めてもらう」ことでしたから、すぐに採用人数の増加につながるとは全く思っていませんでしたね。当社に応募された求職者に向けて必要な情報をアシストしたり、すぐには転職を考えていない方向けに「オービットで働く魅力」を広く知っていただいたりするための、サポート的な役割を担ってもらおうと思っていました。
社員全員に執筆を依頼。長く続けられたのは「自由に、楽しく書く仕組み」があったから
Q+Stories.を運用し始めてから3年が経過しました。運用面で何か意識していたことはありますか?
藤山: 現在は1〜2週間に1回は新着記事を公開しています。全社員を対象に「最低1回は記事作成を担当してほしい」とお願いし、6割ほどの社員が何かしらのテーマで記事を書いてくれました。
ただスタートした1年目は、あえて「自由にやりましょう」と社員全員に声をかけ、記事の執筆をお願いしました。当番制にしてしまうと「記事の執筆=ノルマ」のように感じてしまい、心理的な負担が大きくなると思ったからです。
最初の頃は、朝礼や全体会議の際に「採用広報を通じて、一緒に採用活動に参加しよう」と全社員に呼びかけていました。本来、採用活動は、採用担当だけが行う仕事ではないはずです。当時は各部署から「うちには人が足りない。もっと採用してほしい」と言われることも多かったため、それならば記事を書くことで、間接的に力を貸してほしいとお願いしました。
そうして総務や営業を中心に「今日はあの人が書いた記事が載っている。面白いらしい」と口コミを少しずつ広げ、採用広報に取り組む人を増やしていきました。
Q投稿した記事のテーマについては、どのように設定しているのですか?
藤山: 何について書くかは、社員個人に任せています。運用も2年目、3年目を迎え、同じテーマが重なることも出てきました。
例えば「忘年会」「懇親会」は毎年の恒例行事ですし、「会議」も度々社内で行われます。それでも書き手が違えば、新しい視点からの情報が出てくると思い、同じテーマでも問題にしていません。行事や会議は参加メンバーもその都度変わりますし、内容も全く同じではないですから。
ただ「どうしてもネタがない!」と悩む社員のために、総務にいる+Stories.担当者に相談できる仕組みも作りました。書きやすいテーマを普段からストックしており、それに合わせた画像も集めてあります。
こうした気軽に相談してもらえる文化が根付いてきたからか、最近では社内イベントのたびに「これはネタにできるから、書こうよ」と声が上がるようになりました。ブログ記事にするためにイベントに参加する社員も増えて、思わぬところで社内のコミュニケーション活性化にもつながっています。
Q多くの社員が参加しやすく、自由に書ける環境が整っているのですね。記事を書いてもらう上で、気をつけているポイントはありますか?
藤山: やはり「タイトル」には特に気をつけています。あらゆるメディアに共通していますが、タイトルを見て「読んでみたい」と思えるかどうかは大切です。
また当社では記事が掲載されると、全社員にメール通知が送られます。そのため掲載記事の内容をほとんどの社員が同時に確認できるようになっており、不具合があればすぐに修正対応ができるようにしています。一方で「もう少し表現を変えてみれば?」などのフィードバックも活発に行われていますね。更新された記事をきっかけに、社員同士が「読んだよ!」と声を掛け合う様子も、よく見られます。
入社に至った採用候補者全員がブログ記事を熟読。入社後のミスマッチが減少傾向に
Qスタートしてから3年が経過し、社内の皆さんの反応はいかがですか?
藤山: 印象的だったのは、若い世代からの反響ですね。最初は「記事の書き方が分からない」という社員も多かったのですが、ある時、業務終了後に作成する「報告書」を書く練習台として、新たに入社した若手社員にやってもらいたいと社長から相談があったんです。
そこで何人かに声をかけてみたところ「練習になるなら書いてみたい」と言われ、たくさん更新してもらえました。書いていくうちに社員同士で「公開された記事、読んだよ」と、自然にフィードバックし合うような会話が生まれるようになり「もっと違ったテーマでも書いてみよう」と積極的に更新に励む社員が増えていきました。
Q社内のコミュニケーションが活性化され、新しい活用方法が生まれていますね。
藤山: そうですね。長く続けているうちに、+Stories.自体が「会社の年表」のように歴史を刻むツールになってきました。「去年はこんなことをしていたのか」と振り返り、今の自分自身の仕事と照らし合わせて考えることもできて社員のエンゲージメントや帰属意識も徐々に高まっているのではないでしょうか。
Q採用活動の成果については、いかがでしょうか?
藤山: 実際に記事を見て応募し、入社に至った社員はたくさんいます。毎年5〜6名が中途入社していますが、3年以内に入社した社員は全員、記事を読んでくれていました。面接中に補足情報として紹介していた影響が大きいと思います。
ある新入社員からは「ソフトボール大会の記事が良かった。こういうレクリエーションに会社全体で取り組み、思い切り楽しんでいる様子が伝わってきた」と、高く評価してもらえました。社員同士の深い交流に魅力を感じてくれたのと同時に、ゆとりのある働き方ができる環境だと思ったのだそうです。
入社前にこうした情報に触れることで、入社後のミスマッチが減っていくのではないかと期待しています。記事を書いた先輩社員も、採用につながっている手応えを感じてくれているのではないでしょうか。
社員が見つけた会社の魅力を、自身の声で求職者に伝える「全員参加の採用広報」
Q今後、目指していきたい目標について教えてください。
藤山: 全員で書いて、全員で確認し、意見する─そうした流れがこの3年で確立され、社員の注目度は非常に高まりましたが、まだ「全社員が一度は記事を書く」という目標達成ができていません。社員の6割ほどは作成経験が持てたので、ここからさらに盛り上げていくために「指名制」を導入し始めています。リレー形式で、次の担当者に作成を依頼するんです。うまくいくかどうかは、これからの目標であり、課題でもあります。
そして、さらなる継続を目指していきたいです。今年で4年目に入りますから、だんだんとルーティンワーク化し、質が軽んじられていく可能性もあります。更新頻度が落ちないような工夫も必要になってくるでしょう。
先日行った暑気払いのイベントでは、社員の表彰も行いました。+Stories.編集部に選ばれた記事があったため、執筆した社員と画像に写っていた社員を表彰したんです。「マイナビに選ばれたんだ」と非常に話題になり、社員同士で盛り上がっていました。このように書くためのモチベーションを高めることは、とても大切ですよね。記事をきっかけに、社内のコミュニケーションがいっそう円滑になることを期待しています。
Q採用広報のためにスタートした+Stories.ですが、思いがけない付加価値が生まれているようですね。
藤山: そうですね。社内活性化の一助にもなるとは意外でした。執筆経験のない社員たちが書くこと自体が、味わい深く、正直な「オービットらしさ」を作り出しています。採用広報に取り組んでいくうちに、社員たち自身に当事者意識が芽生え、オービットの魅力を自ら探し、伝えていこうとしているようです。
会社や仕事に対する意識にも、前向きな変化がありました。そうした「良い循環」を起こしてくれた+Stories.に感謝しています。
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Q 取締役企画室長/藤山 直也 様
1984年生まれ、静岡県出身。
日本大学理工学部交通システム工学科卒。
2019年10月1日に株式会社オービットへ入社し、現在は取締役企画室長として社内の経営企画及び採用担当を務めている。
ページ上の各種情報は2024年10月時点のものです。
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