経営と人材をつなげるビジネスメディア

MENU CLOSE
1

今、採用広報に取り組むべき理由とは? 就労人口が少ない秋田県勤務での採用成功まで

/news/news_file/file/jirei_mutsumiworld_1-thumbnail_w500h290.png 3
  • 社名 株式会社むつみワールド
    事業内容 住宅設計・建築・施工、不動産売買・仲介
    設立 1968年1月27日
    従業員数 58名 ※令和4年4月現在
    URL https://mutumi-w.co.jp

近年、採用市場では、ブログやSNSで企業が自ら求職者に向けて情報発信していく「採用広報」と呼ばれる手法が注目されています。秋田県の総合不動産企業「むつみワールド」は、+Stories.(以下、プラスト)とマイナビ転職を活用して、いち早く採用広報にチャレンジ。有能な人材の確保に成功しています。
人事部で採用を担当する尾崎公大様、佐藤香織様に、採用までの経緯や情報発信のコツ、採用活動の変化を聞きました。

採用広報とは


採用広報とは、企業や組織が採用を行う際に、自社がターゲットとする人材からの応募を促すために行う広報活動のことを示しています。

商品やサービスの購買活動や販売促進のためのPRではなく、採用広報は、自社の採用ターゲットが、“自社で働くこと”を魅力的に思ってもらうための情報発信を行うのが特徴です。 基本的な募集要項に加えて、職場風景、スタッフの様子、福利厚生、キャリア形成、働き方など、様々なコンテンツを通じて、 企業の魅力を伝え、応募を促します。

採用広報に成功している会社は、それらの情報を写真や映像、あるいは魅力的な文章で紹介することで、採用ブランディングを確立し、ターゲットからのエントリーに繋げています。

  • 課題

    • 露出が少なく、狭い範囲にしか求人情報を届けられなかった。
  • 成功ポイント

    • 全国規模の情報発信により、応募者数がアップ。選考中の辞退はほぼない状況に。
    • 採用広報を実施した結果、若手からの応募を獲得し、マッチング度の高い採用に成功。

Qプラストとマイナビ転職を利用する前の採用状況と、どのような点に中途採用の課題を感じていたかを教えてください。

尾崎公大様(以下、尾崎):主な課題は、圧倒的に露出が不足していたことです。当時の採用活動は、ハローワークをはじめとする無料の手法が中心で、定期的に募集を出し、数年に1名応募がくるという状況が続いていました。 この採用方法では、多くの求職者に求人情報を届けることは難しいですし、県外の方に知ってもらう機会はほとんどありません。そもそも秋田県には求職者数自体が少ないので、現状の手法では状況改善は期待できないと感じていました。

Q採用課題を解決するためにマイナビのサービスを利用することにした経緯と理由を教えてください。

尾崎:課題解決に向けて社内で話し合い複数の媒体を検討しました。その際に、マイナビ転職の担当者に、プラストを勧められ、興味を持ったのがきっかけです。ブログ形式で求職者目線の情報発信をできる点が魅力的でしたし、ただ商品の説明や金額を紹介するだけでなく、プラストを活用した採用広報の手法を提案してくれた担当者の姿勢が信頼できると感じました。

採用広報を実施するだけなら、SNSや自社ブログを活用する方法もあります。しかし、一企業が単独でSNSやブログを使って情報発信しても、すぐに高いPV(閲覧数)を見込めるわけではありません。 マイナビに依頼すれば、月間4,700万以上* のPVがあるマイナビ転職という巨大なプラットフォームとプラストの記事を双方向に遷移させることで、全国規模で幅広い求職者に情報を届けられます。このことが、導入を決めた一番の理由です。
*マイナビ転職サイトデータ2022年2月末日時点より

Qプラスト上で公開する記事の作成は、どのように進めてきたのですか?

尾崎:記事作成は、私と佐藤、もう一人のスタッフの計3名で担当しました。3名がそれぞれ思いついた順にネタをスプレッドシートに少しずつ書きためて、私がその中から記事を選定し、編集と画像加工をして公開するという流れです。

作業は全て自分たちで行いましたが、公開した記事に対して、マイナビの担当者が「この記事がよかった」とフィードバックをくれたのは励みになりました。次のネタに悩んでいたときにも、的確なアドバイスをいただきました。

ネタのテーマについては、「転職活動につながる情報に特化する」というルールを設けていました。他の業務と並行してネタ探しや編集作業を進めるのは慣れるまで大変でしたね。

佐藤香織様(以下、佐藤):私はネタを考えるのがメインだったので、特に苦痛はなかったですね。私の場合、家で家事をしているときにふとネタを思いつくことが多くて。その都度メモしていたので、ネタを探すために集中して時間を使った記憶はあまりありません。

Q御社のプラスト上の記事はPVがトップレベルで、文章も画像も、求職者目線を意識して非常に工夫されている印象です。記事作りで特にこだわったポイントを教えてください。

尾崎:求職者に身近に感じてもらえる表現や見せ方を徹底しました。文章はですます調ですが、「ヤバイ」、「めっちゃ楽しい」といった砕けた言葉も適度に混ぜています。サムネイル画像は、YouTubeの人気動画を参考に、大きめの文字でタイトルを入れてインパクトを出しました。
更新頻度を高めることもコツだと思います。最初は読み応えのある記事を目指していたのですが、途中から、短めの読みやすい記事を頻回にアップする方がPVにつながりやすいと気づきました。

Q特にPVが多かったのはどんな内容の記事でしたか?

尾崎:ダントツで多いのは、「人気記事ランキング」のようなまとめ記事です。それ以外の記事では、社員紹介が比較的高アクセスで、特に上層部の社員の記事が人気でした。求職者から見ると、どんな上司がいる職場なのかが気になるポイントなのでしょう。

Q情報発信以外でのプラストの活用場面はありましたか?

尾崎:面接や説明会の前には、応募者に関連する記事のリンクをメールで送って、目を通してから来てもらうようにしていました。新入社員に向けた社内報としても活用しています。

佐藤:少し視点が変わりますが、プラストの記事作成のために社内の他の部門の社員に話を聞いたり、自社や地域について調べたりしたことで、企業理解が進み、社内コミュニケーションの活性化につながった面もあると思っています。

Qマイナビ転職やプラストの効果を体感したエピソード、導入前の採用活動と比較しての変化を教えてください。

尾崎:大きな変化は3つあります。まず1点目は、プラストの記事を読んで採用担当者の経歴や人柄を知ってから来てもらえるため、面接時にお互いにリラックスして話せることです。応募者との距離感を縮めやすくなり、当社にマッチする人材の採用につながりました。

2点目は、事前に福利厚生や制度に関する記事を周知することで、面接時の説明や質疑応答がスムーズになり、時間や労力を削減できたこと。

3点目は、若い世代からの応募が多かったうえに県外からの応募もあったことです。これはマイナビ転職で全国に向けて求人情報を発信できたおかげですね。

さらに、応募者数のわりに選考中の辞退が1名のみだった点にも注目しています。プラストの効果で、応募時に当社への興味や志望動機が醸成されていたからではないかと推察しています。

Q今回の採用活動では、どのような方を採用できましたか?

尾崎:設計士2名、賃貸物件の管理部門の技術職1名です。いずれも20代前半でありながら経験やスキルのある方ばかりです。

設計士としてむつみワールドに勤務する小林妃葉里様に、入社の経緯や決め手、プラストの印象などを聞きました。

Qどのような経緯で入社されたのですか?

小林妃葉里様(以下、小林):もともと東京から秋田へのIターン就職を希望していました。設計士として就職できる秋田県内の企業をWebで検索しむつみワールドを含む数社に応募しました。リサーチや選考過程で当社の社風や業務内容、商品に最も惹かれたので、入社を決めました。

Q入社の決め手となったのは?

小林:プラストの記事、記事内で紹介されていたYouTubeの動画、面接、社内見学を通して、この職場環境なら、さまざまなことにチャレンジしながら成長していけると確信できたことが一番の決め手です。面接前のWebでのリサーチ段階で同世代の社員がいるという情報を得ていて、それも判断材料になりました。

Qむつみワールドのプラストを読んだときの印象を教えてください。

小林:アットホームな雰囲気の職場で社員がいきいきと働いている様子が伝わってきました。採用担当の尾崎が私と同じ東京からのIターン転職だったことも、プラストで知った情報の一つです。求人情報だけでは企業のイメージが漠然としていましたが、プラストの記事を読んで同じ境遇の人もいるとわかってから、グッと親近感がわき、入社を決断する安心感にもつながりました。面接でも、この話題で盛り上がりましたよ(笑)。

Q志望する企業の情報発信の量や内容は、転職活動に影響すると思いますか?

小林:大いに影響するのではないでしょうか。私は今25歳ですが、若い世代の転職活動は、Webでの情報収集が中心。業務内容や職種に興味があっても、情報発信が不十分で職場の雰囲気や社員の人柄がよくわからなければ、応募や入社をためらってしまうと思います。もし、むつみワールドがここまで情報発信をしていなかったら応募自体していなかったかもしれません。

Q改めて採用広報のメリットや意義をお聞かせください。

尾崎:今回の採用活動を通して、SNS世代の求職者たちが、事前にWebでリサーチを重ねて企業選びをしていることを体感しました。若い求職者は事前情報が不足していると応募さえしてくれない可能性が高いため、採用広報をしないままだと機会損失になりかねません。

私は、当社がプラスト上に蓄積した50以上の記事を、一種の資産だと考えているんです。当社では初回から応募者数の増加やマッチング効果を実感できましたが、たとえ即効性を感じられなくても、将来、工夫次第でいくらでも採用広報や社内広報に活用できるからです。

多少の労力やコストがかかるとはいえ、どんな業種の企業でも、自社を紹介するコンテンツを持つことは損にはならないはずです。効果的な採用広報を実施するには、慣れや経験も必要です。2~3年後を見据えて、幅広い求職者にアプローチする準備のつもりで始めてみるといいのではないでしょうか。

人事課/主任/尾崎 公大 様

1987年生まれ、新潟県新潟市出身。
東京都でアニメーションの制作会社に入社、アニメの制作進行から社会人人生をスタートさせ、キャリアアップのため(株)アニメイトのグループ会社に転職し、アニメ系の大規模イベントのディレクターを経験。その後、妻の出産をきっかけに秋田に移住し、人事および広報の仕事に携わりながら現在に至る。

人事課/佐藤 香織 様

1968年生まれ、秋田県秋田市出身。
秋田住友ベーク㈱入社後、総務部に所属し800名ほどの従業員の人事及び労務業務に携わる。 2007年6月に株式会社むつみワールドに入社。賃貸管理課で賃貸物件入居者の契約更新、入居者保険更新業務を経験し2012年に総務部へ異動、2021年11月から人事・情報課で主に社員の研修やメンタルケア業務に携わり現在に至る。

ページ上の各種情報は2022年4月時点のものです。

関連記事

お問い合わせ