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【2025年卒】新卒採用スケジュールとトレンドまとめ

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先を見越した効率の良い採用活動を行うべく、2025年卒採用の年間スケジュール例のご紹介と、それぞれの時期における最新トレンドを交えながら解説していきます。 >2026年卒の採用スケジュールはこちら

例年と大きな違いはありませんが、まずは25年卒採用の全体スケジュールを確認してみましょう。

上段が学事日程、中段が学生の動き、そして下段が採用活動の動きを示しています。夏インターンシップの準備と実施期間となる6月を起点に、年間スケジュールの詳細と、各時期に行うべき施策の最新トレンドをお伝えします。

この時期のトピックはまず、なんといっても夏インターンシップの開催です。

2022年の三省合意改定を機に制定され、25年卒から対象となる「キャリア形成支援に関する取組み4類型」において、従来の就業体験型インターンシップとほぼ同義となる「汎用的能力・専門活用型インターンシップ」は「学部3年・4年ないしは修士1年・2年の長期休暇期間」を開催時期として限定しているため、夏インターンシップでは今まで以上に学生のスケジュールを奪い合う形になると思われます。

また、翌年3月の採用広報解禁に向けた広報物の戦略設計も始まります。
採用ホームページや動画など、制作に時間のかかる施策を検討している場合、この時期から採用支援会社(マイナビなど)や制作会社に相談を始めましょう。

学生はこの頃に主要な就職情報サイトに登録し、夏期休暇中に夏インターンシップに参加します。

マイナビの調査によると、インターンシップに参加経験のある24年卒の割合はなんと8割超え。また、23年卒から24年卒ではインターンシップの参加割合が微増しており、今年もその傾向が続くと見られます。

一方、企業もインターンシップを求める学生に応じて、開催数はこの時期にひとつのピークを迎えます。

企業側が注意すべきなのは、先ほども触れた「キャリア形成支援に関する取組み4類型」への対応です。

採用と大学教育の未来に関する産学協議会
「産学で変えるこれからのインターンシップ —学生のキャリア形成支援活動の推進—」を基に編集


「インターンシップ」という呼称が使えるのは、上図の「タイプ3」と「タイプ4」のみで、従来「インターンシップ」と呼ばれていた活動はほぼ「タイプ3」に分類されます。
ただし、実施期間や内容については細かな規定がある点に注意してください。

一方、この規定に従ったインターンシップを実施すれば、採用活動開始以降に、採用活動の情報提供を目的として学生の個人情報を利用できるようになるというメリットもあります。

また、この時期で忘れてはいけないのが、3月以降の採用広報と説明会の設計です。半年以上先の話……と感じられるかもしれませんが、自社がターゲットとする学生に向け、「どのような広報戦略で、どのような説明会を開催するか」を明確にすることは採用活動において重要です。このフェーズでは「人材要件」として明文化した「自社にとって必要な人材像」をベースに、カスタマージャーニーマップを作る方法が有効です。サポネットには人材要件の作り方カスタマージャーニーマップ作りを簡単にするシートがダウンロードできる記事もありますので、ぜひ参考になさってください。

<2025年卒のトレンドについてマイナビ社員が解説!>

この時期にひとつのピークを迎えるインターンシップの受け入れは、「深く・狭く」がトレンドになるでしょう。
理由は「キャリア形成支援に関する取組み4類型」への対応によって、5日間以上、または2週間以上という長期インターンシップが増えるため、学生の時間の奪い合いが激化することが予想されるためです。
特に、長期休暇期間で複数日程のインターンシップに参加することが多い理系学生対象のインターンシップは、この時期に多く開催されます。現場社員との交流機会を多く取り、これまで以上に深いコミュニケーションを心掛けるといいでしょう。(加藤)

夏インターンシップが終わったばかりの時期ですが、この時期には秋冬インターンシップが始まります。
インターンシップも多く開催されますが、長期休暇以外でも実施可能な「オープンカンパニー」や「キャリア教育」を実施する企業も出てくるでしょう。

夏期休暇が終わり、翌年3月からの就職活動シーズンに向けて自己分析や業界研究を行い、自身の志望業界を絞っていく時期です。秋冬のインターンシップも、その活動の一環として参加していることが多いようです。

前述のとおり、短期間でのキャリア教育機会として「オープンカンパニー」「キャリア教育」を中心に行う企業、それとは無関係に従来どおりの短期間就業体験や秋冬インターンシップを実施する企業に分かれると思われます。

さらにこの時期の特徴的な動きとして、24年卒では夏・秋冬のインターンシップで出会った学生により理解を深めてもらうため、説明会や座談会に参加を促すような連絡をすることもあるとの調査結果もありました。

学生を対象としたアンケートでは、実に70%以上が「インターンシップ・ワンデー仕事体験に参加した企業から連絡をもらったことがある」と回答しています。

<2025年卒のトレンドについてマイナビ社員が解説!>

従来どおり、短期間での就業体験を開催する企業も多くあることが予想されます。大学の授業が始まっている時期ではありますが、文系向け、かつWEB開催であれば参加数も見込めるでしょう。

また、大学は対面の授業が戻りつつあり、夏期休暇を終えて学生同士での情報交換が増える時期でもあります。夏期インターンシップに参加した学生からの評価次第で、秋冬インターンシップへの参加者が増えることもあり得ますので、コロナ禍以前と同様に口コミへの配慮も必要です。(加藤)

多くの大学で後期試験の時期となります。これまでにインターンシップを開催している場合は学生に参加の案内を送ることもあると思いますが、学業への影響には十分に配慮してタイミングを調整しましょう。
前述のとおり、1月下旬ごろはほとんどの大学が後期試験シーズンです。学生生活は学業が中心になります。その後は入試休み・春休みに入り、夏期休暇に次ぐ長期休暇のシーズンに入ります。

企業側から学生へのアプローチは、後期試験終了後以降にするよう、配慮しましょう。
インターンシップ参加者のフォロー施策として特に力を入れたいのが、録画型セミナーなど、学生がスキマ時間に見ることのできるコンテンツの提供です。上手に活用して自社への理解を深める機会を創出しましょう。

また、本格的な採用選考開始を見据えた社内での動きも活発になります。多くの企業で面接官の選定とトレーニングが行われますので、準備をしておくといいでしょう。面接官トレーニングについては「【面接質問・トーク集付き】意外と知らない! 新卒採用面接で聞くべきこと、聞いてはいけないこと」の記事をぜひ参考になさってください。

3月といえば、採用広報(採用情報公開)の解禁です。準備しておいた採用サイトや入社案内、動画、DMなどを使って学生に直接的なアプローチを行うことができるようになります。
また、「キャリア形成支援に関する取組み4類型」のタイプ3およびタイプ4を実施した企業が、インターンシップを通じて獲得した学生の連絡先に対して採用広報についての連絡が行えるようになるのも、この3月からです。

説明会予約も開始され、採用担当者にとっては1年で一番忙しい時期が始まります。

採用広報解禁に伴って、学生も動きを活発化させます。エントリーシート提出や説明会の予約・参加など採用担当者と同じように学生も就活で多忙になる時期です。

この時期に企業が最も力を入れているのは会社説明会です。
1社単独で行う説明会のほかに、複数の企業が集まる「合同会社説明会」もあり、さらに合同会社説明会の中でも業種や業界、採用ターゲット別の説明会など、細分化も進んでいます。いずれのパターンであっても、コロナ禍の影響もありこの数年ですっかりWEB開催も定着しました。

また、政府から面接などの選考活動開始は6月1日以降との要請はあるものの、24年卒の採用活動について聞いた調査によると、2023年5月までに9割を超える企業が面接を開始する予定とのデータもあります。(※)


※「2024年卒マイナビ企業新卒採用予定調査」より

<2025年卒のトレンドについてマイナビ社員が解説!>

25年卒の採用活動全体に言えることですが、新型コロナウイルス感染症による対面の制限が大幅に緩和されていることから、特にこの時期に多い会社説明会は中小企業にとって対面で魅力付けをする絶好の機会です。
ただし、学生側は授業などでWEBでのコミュニケーションに慣れていますので、職場見学・工場見学など相応の理由がなければ「なぜ対面なのか」と疑問に思われてしまう可能性もあります。
そこでおすすめなのが、ハイブリッドです。同じ説明会を「WEB 8:対面 2」の割合で実施すると、対面を希望する学生も取りこぼしなく会えます。

また、現実的にはこの時点で面接を受けたことのない学生はごく少数です。面接慣れした学生に対応するため、面接官トレーニングを受けるのもおすすめです。特に注意していただきたいのが「面接官によって言うことが違う」という状況を排除することです。不信感につながってしまいますので、評価基準について事前の申し合わせ・意識のすり合わせをしっかりと行ってください。(加藤)

採用担当者の繁忙期は続きます。6月1日からは面接やグループディスカッションといった選考活動が解禁され、これと並行して26年卒のインターンシップも始まります。
また、「キャリア形成支援に関する取組み4類型」のタイプ3およびタイプ4を実施した企業が、インターンシップを通じて獲得した学生の連絡先に対して、採用選考についての連絡が行えるようになるのも、この6月からです。

夏期休暇で授業がほとんどない学生が多いため、意欲的に就職活動を進めている時期に当たります。
また、複数内定を持っている学生は1社に絞り込み、内定辞退も発生し始める時期です。早ければ同期との交流なども積極的に行っています。

26年卒の夏インターンシップと同時に、25年卒の面接やグループディスカッションといった選考活動がスタートし、目の回るような忙しさです。

特に選考活動では、現場社員から役員まで幅広い社員のスケジュールを調整しながら面接へのアサインが必要となります。
とはいえ、昨今は最終面接以外はWEBでの実施が一般的になっているため、対面での面接と比較すれば調整や準備は比較的楽なことも多いようです。

(参考:応募者増でも対応の質を落とさない! AOLアウトソーシングで質と効率を両立した採用活動を

また、同時に内定式の準備と内定者フォローの施策も行う必要があります。今の学生は複数内定を持つことが普通になっているため、内定辞退を避けるためにも、特に内定者フォローは重要です。
社会に出る直前のこの時期、学生は不安が募りセンシティブになりがちです。マンパワー不足で若手社員との交流機会をあまり用意できないという場合でも、最終面接前〜内定出し直後の時期には時間と人員を割いて学生自身に、自分が働く姿をリアルに想像させる機会を設けるといいでしょう。

<2025年卒のトレンドについてマイナビ社員が解説!>

例年どおり、大手企業の内定出しに伴って、内定辞退や選考辞退、もしくは内定承諾の引き延ばしが増える時期です。
採用目標人数が少ないほど、1名の内定辞退・選考辞退の影響が大きくなるため事前のフォローが重要となります。
学生心理では、この時期すでに「第一志望」と、それに次ぐ「第一志望群」に分けて就活を進めています。最終面接前に、自社が「第一志望」になる、または「第一志望群」のトップになるためのフォローアップを手厚く行いましょう。(加藤)

長かった25年卒の採用活動も、いったんの区切りです。一般的なスケジュールでは10月に内定式を行い、入社する4月まで入社前研修を行うことが多いようです。

先ほども少し触れましたが、学生は社会に出ることに対して不安を強く感じています。最近の傾向ではその不安が「企業に対して」ではなく、「自分(の能力など)に対して」向くことが多いようです。

(参考:覆面新入社員座談会 内定者時代に感じていた「不安」について教えてください

また、公務員志望から一般企業への就職へと切り替えた学生などは、この時期から本格的な就職活動を始めることもあります。

不安を抱いている学生に対し、企業はそれを解消するとともに、入社までのモチベーションを維持し、入社後できるだけ早く活躍できるよう入社前研修を行います。
学生側も実に8割以上が入社前研修を望んでおり、その成果と入社後の活躍には強い相関関係があるそうです。(※)
また、ここでも先輩社員との交流は効果的です。さまざまな部署の若手社員と内定者の交流機会をつくり、「自分もこの会社でちゃんと働けそうだ」と思ってもらえるようにしましょう。

また、この時期でも採用予定人数に内定者が満たない場合は、「マイナビ新卒紹介」などエージェントサービスを利用するのもおすすめです。

※「内定者の8割近くが望んでいる「入社前研修」押さえるべきポイントとその効果は?」より

<2025年卒のトレンドについてマイナビ社員が解説!>

内定者フォロー施策、内定者研修で「内定者同士の横のつながり」を形成できるようなプログラムを組む企業が増えています。グループワークにチームで取り組むなど、ともにハードルを越えて仲間意識が芽生えると、内定辞退の抑制にも効果的です。

また、内定者研修では合宿などの対面形式での実施も戻りつつあります。やはりWEBよりも対面の方が仲間意識の形成は上手くいくことが多いので、状況をよく見ながら実施を検討してもいいでしょう。

ほか、「リファラル採用」を導入している企業も増加傾向です。OB・OGが大学の後輩に声をかけ、特別選考ルートで内定獲得まできた学生は、紹介してくれた先輩との「個の関係」が強く、職場のリアルも知った状態で選考ステップに進むため、内定辞退の抑制に強い効果を発揮します。

この記事で取り上げた新卒採用スケジュールは、一般的な中小企業を例に取ってモデル化したものです。
特定の資格や技能を持った学生を採用したい、季節によって繁忙期が異なり通常スケジュールでは採用がしにくいなど、それぞれの企業によって事情があるため、必ずしも合致しないこともあるでしょう。
また、それぞれの段階で行うべき施策も、企業の持つ特性によって変化します。

マイナビでは、一般的なスケジュールにとらわれない採用サポートも行っています。新卒採用にお悩みがあったら、ぜひ一度ご相談ください。

  • Organization HUMAN CAPITALサポネット編集部

    HUMAN CAPITALサポネット編集部

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  • 人材採用・育成 更新日:2023/04/01
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