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新卒採用広報の設計に使える!「学生版・カスタマージャーニーマップ」の作り方【無料テンプレート付き】

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カスタマージャーニーマップという言葉を聞いたことがあるでしょうか? 直訳すれば「消費者の旅の地図」。広告やマーケティングの世界ではよく用いられている戦略設計の基礎資料の一つです。

この「旅」の終着地点は、「購入」だったり「サービス加入」だったり、目的によってさまざまですが、消費者を学生に置き換えることで、採用広報の設計にも役立つ資料として使うことができます。
今回は新卒採用者の皆さま向けに、学生が選考に参加するまでのカスタマージャーニーマップの作り方を解説します。

本記事の最後には、実際に作成する際のチェックシートとカスタマージャーニーマップ作成のステップをまとめたダウンロード資料(会員限定)を用意しておりますので、ぜひご活用ください。

\先にダウンロードご希望の方はこちらから/


※ダウンロードには会員登録(無料)が必要です
<執筆>
マイナビサポネット編集部
カスタマージャーニーマップはなぜ必要なのでしょうか。それは、一人ひとりに動き方や感じ方の違う学生を「モデル化」して扱うことで、精度の高い広報戦略を効率的に立てるためです。

仮に、たった1人の「Aさん」という学生だけを獲得したいという場合は、Aさんの企業選びの志向や行動パターンを調べ尽くし、Aさんが自社を知り、好きになっていく過程を設計することはイメージしやすいかと思います。

しかし現実には、数十、数百という数の学生を相手に採用広報を展開しなくてはなりません。
数百人の学生の志向や行動パターンを全て把握することは不可能ですから、カスタマージャーニーマップという形でモデル化し、「必ずしも全員に当てはまらないかもしれないが、多くの学生に対して有効な広報戦略」を練るための基礎資料にするわけです。

作成の最も大きなメリットは、「マップ」の名のとおり広報戦略に道筋を付けることができるため、リソースを集中的に投下する決断をしやすくなることでしょう。
効果の見えない広報手段を散発的に打つような無駄を極力減らし、効果が見込めるポイントに集中することで、限られたリソースを有効に活用できます。
それでは、実際にどのようにカスタマージャーニーマップを作っていけば良いのでしょうか?まずはカスタマージャーニーマップの完成形の例をお見せしましょう。
このように、自社がターゲットとする学生の行動をモデル化し、「いつ・どこで・どんな感情を」自社に対して持つだろうか、ということを書き込んでいきます。
例に合わせて、2025年卒学生向けの広報戦略を立てるためにカスタマージャーニーマップを作ると仮定しましょう。

まず重要なのが、過去の例からも社会不安が増大したときには学生が「社会貢献性」を重視するというデータがあり、実際にコロナ禍にさらされた22年卒の就活生では「就活の軸」として最も重視するフレーズの第2位に「社会貢献」が入っていることです。
さらに23年卒のデータに目を向けてみると、引き続き「社会貢献」は第2位に入っているものの微減し、一方で第1位の「人の役に立つ」の割合が、さらに伸長していることが見て取れます。コロナ禍を経て、大きなテーマとしての「社会貢献」、そこからより具体的な「人の役に立つ」ことに、フォーカスが移りつつあると捉えられるでしょうか。
このことから、PRポイントとして「人の役に立つ」、(具体性を伴った)「社会貢献」が、発見から選考参加の全フェーズにおいて重要なメッセージとなることが分かります。

また、今回のターゲットが「Uターン学生」であることから、彼ら・彼女らの志向も読み解く必要があります。

サポネットに掲載されているインタビュー記事(Uターン学生の獲得に「王道なし」 意欲の高い学生の期待に応えよう)には、「大都市圏での暮らしが合わない」という理由でUターンを希望する学生が多いとの見解が示されていますので、「発見フェーズ」と「比較・検討」「選考参加」という、自社の情報に学生が向き合ってくれるタイミングで「余裕のある労働環境」をPRすると効果がありそうです。

また、横軸の「学生の思考・行動」については、費用をかけてグループインタビューをすることもひとつの手法ですが、もっと身近にいる御社の若手社員や内定者の声も参考になるでしょう。

発見フェーズでは「やっぱり都内の有名な企業がいいな」と考えていた彼ら・彼女らも、就職活動が進むにつれて志向がはっきりしていく過程で、「地元の企業と一緒に仕事がしたい」「自分が本当にしたい仕事って何?」と自分自身の内面を深掘りしていく様子が見て取れます。
次に、自社が持っている魅力を棚卸ししていきます。
各タッチポイント(タイミング)ごとに、学生に何を伝えれば次のステップへと進めるか、を考える段階です。

前項で調べた学生の志向から、「地元貢献」と「余裕のある労働環境」が有効であることはすでに分かっていますが、この2つはライバル企業も同じである可能性が高いでしょう。

自社にしかない、オリジナルの魅力というのは思っている以上に分からないものです。自分たちでは当たり前だと思っていたことが、学生にとってはとても新鮮で魅力的に映ることもあります。
先ほどと同じように、内定者や若手社員に聞くのもいいですし、多くの企業を見ているマイナビのような第三者に意見を求めるのもいいでしょう。

サンプルとして制作したカスタマージャーニーマップでは、地元密着の「なんでも屋さん」のような広告制作会社を仮定しています。
小さい企業ながら地元企業から長年の信頼を獲得し、ポスターやWEB サイトはもちろん、商品パッケージのデザインやイベント制作も請け負っている想定です。

となると、大きな魅力のひとつは「広告分野全体をフィールドにした幅の広い仕事」、そして少人数ならではの「即戦力化」となります。

なので、興味喚起フェーズで「小規模でも高い実績」を持つことをアピールし、情報収集フェーズでは幅広い業務経験から「広告に関する基礎理解の提供」を目的としたインターンシップの実施などで学生の心をつかもうと考えました。
タッチポイントごとに「学生が何を考えているか」、そして次のステップに進むために「自社のどんな情報を提供すればいいか」が分かりました。

これを図に落としていったのが、冒頭に紹介したカスタマージャーニーマップです。

理想どおりのものができたでしょうか?
しかしここで一度、全体を見直してみましょう。カスタマージャーニーマップ作りでありがちなミスは「理想どおりすぎる」ということです。

「都合が良すぎる」と言い換えてもいいでしょう。本当に実効性があり、実現可能なマップが作れているのかを確認する必要があります。

方法はさまざまで、専門家に見てもらうのもいいでしょう。
しかし簡単な方法として、若手社員に見てもらい、率直な意見をもらうという方法もあります。
匿名のアンケートを行い、マップ全体を見せるのではなく、ステップ一つひとつについて「あなたなら次のステップに進もうと思いますか?」と聞いてみてください。

思いの外、想定していたほどは良い回答が得られないことがほとんどだと思います。
この工程を数回繰り返し、本当に使えるカスタマージャーニーマップを作ることが、何より大切です。
このように、カスタマージャーニーマップを作る上では、学生のリアルな声や気持ちと自社の強みを知り、それらを上手に組み合わせるという作業と、その検証の繰り返しが重要です。

作業自体は大変ですが、若手社員や内定者の力を借りながら、それを繰り返すことがカスタマージャーニーマップの精度を上げ、採用広報を成功へと導きます。また、ターゲットのことを深く知り、自社の魅力を深掘りするという過程自体も採用力を高めることにつながっていくでしょう。

\DL資料「学生版カスタマージャーニーを作ろう」/

  • Organization HUMAN CAPITALサポネット編集部

    HUMAN CAPITALサポネット編集部

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  • 人材採用・育成 更新日:2022/12/15
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