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【面接質問・トーク集付き】意外と知らない! 新卒採用面接で聞くべきこと、聞いてはいけないこと

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採用広報、会社説明会などから始まり、内定出し、内定者研修まで約1年がかりで行う採用活動。その中でも中心的な位置を占めるのが、面接です。
学生から提出された応募書類(履歴書やエントリーシートなど)をもとに質問をし、その回答から志望度合いや職務に適性のある人物かを見極めることが面接の目的ですが、実際にはなかなか難しいものであることを、読者の皆さまは実感されているでしょう。

「難しさ」の大きな理由のひとつは、新卒一括採用という日本独自の採用形態に由来します。その時に持っている実力よりも「ポテンシャル」を重視せざるを得ないため、本当に自社にマッチするのか、活躍してもらえるのかを見極めるのは非常に困難です。

さらに、面接という学生と一対一で向き合う場では、学生側の志望度合いも大きく変動します。面接を上手に行えば志望度が上がりますが、逆に面接の場で志望度が下がってしまうこともあるのです。

そこで今回の記事では、採用担当の皆さまだけではなく、現場面接官のガイドラインとしてもご活用いただける「面接のポイント」をお伝えします。面接の場で使える質問&トーク集もダウンロードできますので、ぜひご活用ください!
繰り返しになりますが、面接は採用活動の中で重要な局面のひとつです。多くの企業が2〜3回ほどの面接を行い、それぞれの段階で面接官が学生に「職務に適性のある人物か」「自社のカルチャーになじむことができるのか」などを見極めていきます(選考手法とそれぞれの特徴についてはこちらの記事にまとめていますのでぜひご一読ください)。
一方で、このデータにもあるように、学生も企業と直接対面できる貴重な機会として、企業側を見極めています。まずはこの「学生からも見極められている」という意識をしっかりと持つことが大切です。
応募者情報の確認は徹底しましょう。「そんなことは当たり前にやっているよ」という方も多いと思いますが、ぜひいま一度、この基本に立ち返っていただきたいと思います。
ポイントは、適性テストの結果やエントリーシートの情報をもとに、その学生の人物像を仮説として立て、検証のための質問をシミュレートすることです。

例えば「サッカー部でレギュラーを目指して頑張ってきた」という自己PRのある学生を例に取ると、以下のような仮説と検証質問の例が挙げられます。
このように仮説と検証質問を事前に立てておくことで、面接の場でスムーズに学生の人物像を把握することができるのです。この基本を大切に、次の項から実際の面接の場で行うべきこと、行わない方がいいことを挙げていきます。
面接は、大きく分けて3つのパートに分かれています。「導入・本題・結び」です。この3段階を経て、学生のポテンシャルを見極めるのが面接の工程ですが、冒頭にも書いたように、「学生も企業を見極めている」ことを忘れずに、面接を受けた学生にとっても、良い印象で終わるように心掛けましょう。

ダウンロード資料(会員限定・無料)に具体的な質問例を掲載していますので、ここでは簡単なポイントと流れを説明します。
まずはあいさつをし、相手の名前を確認します。面接官側の自己紹介も忘れずに行いましょう。
次に、これから始まる面接で学生が十分にリラックスしてこちらの質問に答えられるよう、天気の話など話しやすい話題で軽い雑談をするのがお勧めです。
志望動機、自己PR、適性、そして条件の確認など、こちらが聞きたいことを尋ねていきます。ただし、単に一問一答を繰り返すのではなく、自己PRなどをもとにして学生が話しやすく、また面接の場で話そうと思っているであろうことを「話させる質問」をまず行い、その回答に従って「裏付けを取る質問」をしていく、という流れが理想的です。

裏付けを取る質問をする際には、事前に準備した仮説と検証以上のことを得るつもりで、記者のように「なぜ?」「何を?」「どうやって?」と細かく聞いていきましょう。

以下、ダウンロード資料(会員限定・無料)から一例ずつ挙げてご紹介します。

 (1)志望動機

入社の志望度を見極める重要な質問です。学生側も事前にしっかり準備していますので、回答に対してさらに掘り下げていくように心掛けましょう。

<回答例>
学生:私は昔からSNSに興味があり、大学でも情報学を専攻していました。これまで学んだことを生かして世の中にトレンドを発信していきたいと思い、御社を志望しました。

<質問例>
面接官:SNSに興味を持ったきっかけは何ですか?


学生の「SNSに興味がある」という回答に対し、そのきっかけを尋ねることでその回答が真実か、どの程度の熱量があるのかなどを伺い知ることができます。

 (2) 自己PR

学生時代に力を入れてきたことや、専門的に学んでいることなどを聞き、自社の事業内容や募集職種にどの程度の適性があるのかを確認します。

<回答例>
学生:大学時代、ラクロス部でレギュラーとして関東大会出場を目指して頑張ってきました。ディフェンスのサブリーダーとして、リーダーと一緒に練習メニューを考えたり、相手チームの分析を行いました。

<質問例>
面接官:サブリーダーというのは、どのようなポジションですか?
その仕事の中で一番得意だったこと、好きだったことは何ですか?


サブリーダーという役割に力を注いでいたという学生に対し、その役割がどのようなもので、その中でも何が得意(好き)だったのかを尋ねることで、学生個人がどのような特徴や強みを持っているのかを把握することができます。

 (3)適性チェック

履歴書や適性検査の結果から、気になることがあれば確認しておきます。ただし、マイナス要素に関する質問が多くなりやすいので、質問の仕方には気を付けましょう。
回答から、本人の責任ではないこと(家庭環境、身体の障がい、病気など)が理由であると分かったときは、おわびするとともに、選考の結果に影響を及ぼさないことを言明するなどの配慮が必要です。

<質問例>適性テストでストレス耐性の結果が気になったとき……
ストレスを感じた際、自分なりにどう対応することを心掛けていますか?


 (4)条件の確認・情報交換・学生からの質問

職種や仕事内容・条件についてどこまで知っているかを確認するだけでなく、勤務条件や仕事環境の理解によって志望度を高めてもらう意味でも必要な項目です。
できる限り、お互いが腹を割って話せる雰囲気を作るようにしましょう。

<質問例>勤務条件について把握しているか?

  • 店舗配属となった場合、シフト勤務になりますが、問題ありませんか?
  • 総合職ですので、場合によっては全国の支社に転勤もありますが、大丈夫ですか?
学生側も企業を見極めているとはいえ、やはり面接官よりも学生の方が強く緊張しています。その労をねぎらう言葉をかけましょう。
結びでの印象が面接全体の印象を決定づけることもあります。選考辞退を招かないためにも、丁寧に、良い印象で面接を終わらせることが大切です。

<会話例>

  • 本日はお疲れさまでした。わざわざお越しいただきありがとうございました。
    (雨の日であれば)足元が悪いので、お気を付けてお帰り下さい。
  • 気持ちが張ることも多いと思いますが、頑張ってくださいね。

面接中、多くの方がメモを取っていると思いますが、「結論」だけを書いているという方も多いのではないでしょうか?
しかしそれでは、後から見返して他の候補者と比較がしにくくなってしまいますし、その「結論」に印象が引っ張られて適切な判断ができないこともあります。
話したこと(言語情報)だけでなく、身振り手振り、表情、話し方などの非言語情報も併せてメモするように心掛けましょう。
面接の場は学生と企業が一対一で話をする場です。いかに売り手市場とはいえ、やはり「企業が学生を選ぶ」という側面が強い採用の現場では、学生に対して適切な配慮をしないと、学生本人が傷つくのはもちろん、企業イメージを大きくき損する事態にも発展しかねません。
学生にとっては「ベストプレーができた」、面接官にとっては「良い情報を得られた」と感じることをゴールに、良い面接を心掛けましょう。

ここからは面接の場で「聞くべきではない」質問の例をいくつかご紹介します。
1.本人に責任のない事項
「適性チェック」の項目でも少し触れましたが、病気や障がい、家庭環境など本人には責任のない事項について聞くべきではありません。
これには、本籍、出生地、出身国、住宅の状況(持ち家か、借家か)、親の職業、性的指向なども含まれます。

2.本来自由であるべき事項
日本国憲法でも内心の自由が認められているように、宗教や支持政党、人生観、尊敬する人物など、思想信条に関わることは面接の場で聞くべきではありません。特に、「尊敬する人物」などは軽い雑談や会話のきっかけとして使う方も多いのですが、面接の場である以上、それが合否に影響するのではと学生が考えるのは自然なことです。そのような質問は避けましょう。

3.短所を尋ねる質問
それをどう工夫して乗り越えたのかを知るために短所を尋ねることが多くありますが、学生によっては身体的特徴や健康状態を短所と捉えている場合もあります。その場合、それを採否の基準にはされたくないと考えているはずです。
困難に対してどう工夫したのかを知りたい場合は、「学生生活で直面した困難な出来事に対して、どのように工夫したか」など、具体的な場面を指定した質問をしましょう。

※参考:厚生労働省「公正採用選考特設サイト」
面接は「見極め」の場であると同時に、コミュニケーションの場でもあります。
学生側からも企業を見極めているというだけでなく、お互いに情報を出し合い、面接を悔いのない場にしようと努めることで、公正なだけでなく、実りの多いものにすることができます。

この記事ではここまで解説してきた面接での質問例や「NG集」を1冊にまとめた資料がダウンロードできます。ぜひこれからの採用活動にお役立てください。
  • Organization HUMAN CAPITALサポネット編集部

    HUMAN CAPITALサポネット編集部

    新卒・中途採用ご担当者さま、経営者さま、さらには面接や育成に関わるすべてのビジネスパーソンに向けた、採用・育成・組織戦略のヒントが満載の情報メディアです。HR領域に強いマイナビだからこそお伝えできるお役立ち情報を発信しています。

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