説明会と見学会の違いと使い分け【第5回 介護職採用ノウハウ講座】
中途採用において施設見学というのは、施設系の介護法人では一般的な手法です。
これは医療系の職種採用においても同様で、職場の見学は転職先の判断で重要という求職者が多いです。
一方、福祉・医療業界以外の新卒・中途採用で「職場見学」が行われる場合は少数です。
それでは何故、この差は生まれるのでしょうか?答えは仕事内容が法人によって大きく異なるのかどうかの差です。
一般的に福祉・医療業界においては、介護報酬・医療報酬によってサービス内容がある程度均質化されています(例外はあります。あくまで傾向です)。
一方で、一般企業については業務内容は同業界でも様々であり、求職者が知りたいのは仕事場ではなく仕事内容となるため、職場の見学が行われることは少ないのです。
逆に、福祉・医療業界においては施設の種類・規模・機材などが法人ごとの大きな差別化ポイントとなるため、
業界内で比較する場合は見学という手法が求職者にとって最も適した方法だといえます。
しかし、これはあくまで「業界内で」比較した場合であり、他業界との比較が多い新卒採用では話が変わってきます。
心理学者ソロモン・アッシュは、とある2名の人物の印象を尋ねる実験を行いました。
Aさん、Bさんの書いてあることは全く同じですが順番を反対にしたのです。
Aさん:明るい、正直、誠実、用心深い、短気、嫉妬深い
Bさん:嫉妬深い、短気、用心深い、誠実、正直、明るい
結果は、ポジティブな面を先にしたAさんには良い印象を。ネガティブな面を先にしたBさんには悪い印象を抱いたのです。
Asch, S. E. (1946). Forming Impressions of Personality. The Journal of Abnormal and Social Psychology, 41(3), 258-290.より引用
採用においても、特に新卒の場合は介護に対するポジティブな話を説明会で伝えてから次のステップに進むことをオススメします。
最初に説明会で介護の魅力を伝えることで、学生に対していい印象を与えることができるのです。
- 人材採用・育成 更新日:2023/01/23
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