桃太郎に学ぶ、介護職の魅力の伝え方 【第4回 介護職採用ノウハウ講座】
第1回 介護職の魅力の伝え方
第2回 介護職新卒採用、初めてマニュアル!令和の新卒採用のスタンダードとは?
第3回 応募が増える!介護職求人の書き方
第4回 桃太郎に学ぶ、介護職の魅力の伝え方 ※本記事
第5回 説明会と見学会の違いと使い分け
第6回 採用を成功させるスカウトメール術
第7回 貴重な応募を採用に繋げる『導線設計』の重要性
第8回 SNS採用をはじめる前のポイント
第9回 説明会パワポの作り方~無料テンプレート付き~
桃が川から流れてくる擬音語を、我々は皆知っています。
「どんぶらこ どんぶらこ」から始まる桃太郎誕生のストーリーです。
その後の物語に「桃から生まれた」という事象は一切関係無いのですが、
桃から生まれたというストーリーは強く心に刻まれます。
つまり、人間は何かのストーリーを記憶する際に「その誕生ストーリー」に無意識に着目しているのです。
これは「ストーリーテリング」と呼ばれ、マーケティングの分野では一般的に活用されている手法です。
介護職採用に置き換えると、法人の設立のストーリーです。ないしは、新施設のストーリーでも可です。
どんな想いがあり設立に至ったのか、周囲の反応はどうだったのかをシンプルにまとめましょう。
ポイントは長く話しすぎないことです。桃太郎にならい、印象的なエピソードにのみ的を絞り伝えてください。
きび団子を渡し、1匹ずつ仲間を増やしていく姿が桃太郎の印象的シーンです。
これを介護職採用に置き換えると、職員が法人に入職するストーリーです。
単に施設や法人の魅力を伝えるのも一つの方法ですが、職員の一人称時点で
「何故、その法人(施設)を選んだのか?」ということが語られることによって、
より求職者にとって理解しやすい魅力として映るのです。
心理学では「ウィンザー効果」と呼ばれ、直接本人に魅力を伝えるよりも
第三者を通してのほうがより信憑性が増すという効果があります。
先輩の声を求人サイトなどに載せることはもちろん、
説明会において先輩職員との座談会などで伝えることも重要です。
また、内定後のフォローにおいても採用担当や施設長だけではなく、
現場の先輩社員の話をする機会をつくることで、ウィンザー効果を狙いましょう。
イヌサルキジはきび団子が食べたいだけで鬼退治の仲間になったのでしょうか?
桃太郎の鬼退治を求人に例えて考えてみましょう。
求人の魅力は大きく分けて4つにわけられます。
「目的・使命」「仕事内容」「給与・勤務地などの条件」「一緒に働く人」です。
これを鬼退治に当てはめると、
「目的・使命」…地域の平和を守ること
「仕事内容」…鬼ヶ島に行き、鬼を退治すること
「給与・勤務地などの条件」…勤務は鬼ヶ島(現地までは同行)、報酬はきび団子(先払い)
「一緒に働く人」…桃太郎
このように捉えてみると、恐らくは桃太郎はきび団子の報酬提示だけではなく、
鬼退治の大義を語ることが上手く、仲間を引き付ける魅力があったのではないかと考えられます。
介護職の採用を考えるとき、この4つの魅力を如何に伝えるかが重要です。
第一回の記事で「仕事内容」と「給与・勤務地などの条件」についてはお伝えしているので、
ここでは「目的・使命」についてご説明します。
※「一緒に働く人」については記事なので伝えるものではなく感じ取ってもらうものなのでここでは割愛させていただきます。
介護業界において「目的・使命」は理念や介護方針などとして定義されることが多いですが、
これを学生や未経験者に伝える際に工夫ができているでしょうか?
一番シンプルに伝えやすいのは、ご利用者1名に絞ったエピソードを語ることです。そして、感情を込めることです。
具体例をお伝えします。
1. 事実をそのまま伝える
「ご利用者様ひとりひとりの希望に合わせた介護実践をしています」
2. 1名に絞ったエピソードを伝える
「花見をしたいご利用者様の希望を叶えるため、チームでケアプランの立案と実践をしました」
3. 感情が伴うエピソードを伝える
「普段は無口な●●さんが「孫と花見ができたらねぇ」とつぶやきました。それを聞いていた全員が絶対に叶えようと決意しました。」
法人や施設の理念をそのまま伝えるのではなく、
理念を実践した具体的なエピソードの最も「グッとくる」部分を切り取って表現することが重要です。
特に未経験者は介護のシゴトを「おむつ替え」というイメージでとらえている人が少なくないため
「目的・使命」をわかりやすく伝えることは、採用成功のためのキーポイントとなります。
まだ、そういったストーリーを紹介していない場合は、上記を参考にして作成してみてください。
- 人材採用・育成 更新日:2023/02/24
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