マイナビ 2021年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況
新卒学生向け就職サイト「マイナビ」の運営をはじめ、各種就職・転職情報サービスを行う株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:中川信行)は、2021年卒の大学生・大学院生を対象に、2020年2月から2020年8月まで「マイナビ学生就職モニター調査」を実施致します。月ごとの学生の活動状況や活動量、心境についての定点調査と、発表回毎に異なった追加調査の結果を2020年3月から2020年9月まで毎月発表。今回は「マイナビ 2021年卒 学生就職モニター調査 6月の活動状況」の調査結果を発表致します。
<調査結果の概要>
緊急事態宣言解除後の6月に学生が受けた面接は、WEB面接7割、対面式3割
5月25日に緊急事態宣言が解除され、新型コロナウイルス感染症対策を講じて対面式の面接を実施する企業が増えてきたが、6月に学生が受けた面接のうちWEB面接が占める割合は69.9%(前月比24.8pt減)、対面式の面接は30.1%だった。また、学生が「最終面接を受けた」割合や「内々定を得た」割合は前月を上回った。6月に入り、未内定の学生や内々定を得ても活動を継続する学生を対象に、それまでやや停滞していた採用活動が再び活性化したようだ。
■6月のエントリーシート提出社数、通過社数、面接を受けた社数の平均はぞれぞれ前年同月を上回る
6月のエントリー数平均は1.1社(前年同月比0.3pt増)で、前年同月よりやや増えた。特に文系女子で0.6pt増加し、文系男子でも0.5pt増加した。エントリーシート提出社数(0.7社、前年同月比0.2pt増)、通過社数(0.5社、前年同月比0.2pt増)、面接を受けた社数(1.5社、前年同月比0.2pt増)も、それぞれ前年同月よりやや増加した。未内定の学生や内々定を得ても活動を継続する学生が前年より多くなっていることが原因ではないかと考えられる。
■これまでに就職活動にかかったお金のうち、平均43.9%は「アルバイト代・給与」から捻出
3月から6月までにの就活費用の累計は3万4,224円だった。6月にかかった交通費・宿泊費は平均4,071円で、前月より2,864円増加した。これまでに就職活動にかかったお金の捻出方法を聞いたところ、平均43.9%を「アルバイト代・給与」から、19.7%を「保護者からもらう仕送りやおこづかい」から、12.8%を「貯金」から捻出していた。
■6月現在の志望職種を3月現在の志望職種と比較すると、文系の「鉄道・航空」志望が半減
現在の志望業種を3月から6月まで毎月聞いたところ、3月と6月で業種ごとの志望割合に変化が見られた。文系学生の志望業種で最も割合が増加したのは「銀行・証券(1.6pt増)」と「生保・損保(1.6pt増)」だった。最も減少したのは「鉄道・航空(2.6pt減)」で、3月は5.2%だったのが、6月は約半分の2.6%だった。理系学生の志望業種では最も割合が増加したのは「自動車・輸送用機器(1.4pt増)」で、最も減少したのは「食品・農林・水産(2.5pt減)」、次が「鉄道・航空(1.1pt減)」だった。
■6月末に最終面接を実施する際「十分な感染対策をして対面式の面接を実施」が適切は68.8%
面接に関する企業の対応について6月末時点で最も適切なものを聞いたところ、1次面接、最終面接ともに「十分な感染対策をして対面式の面接を実施する」の割合が前月より大幅に増加した。最終面接については68.8%(前月比38.0pt増)が「対面式の面接」が適切と回答しており、WEB面接を十分経験した後でも、状況が許せば「対面式の面接」を望む学生がかなりいるようだ。
■入社予定先のインターンシップに参加した割合は55.0%。参加日数は平均2.9日
入社予定先から内々定を得た時期を聞いたところ、ピークは前年同様6月上旬(20.6%、前年同月比3.7pt減)だった。前年同月と比較すると、4月下旬から6月上旬にかけての割合は前年同月を下回っていたが、6月下旬では前年同月を上回っており、前年よりやや遅れて内々定が出ているようだ。入社予定先の内々定を得るまでにその企業の社員に直接会った回数では、0回(一度も会わずに内々定を得た)は16.4%だった。入社予定先のインターンシップに参加していた割合は55.0%(前年同月比12.1pt増)で前年同月よりかなり増加した。インターンシップに参加した入社予定先から内々定を得た時期を前年同月と比較すると、3月以前に内々定を得た割合(35.7%、前年同月比10.1pt増)が大きく増えていた。入社予定先のインターンシップに参加した時期を前年同月と比較すると、8月(12.2%、前年同月比4.2pt増)、9月(8.9%、前年同月比3.5pt増)、12月(11.1%、前年同月比3.5pt増)の割合がそれぞれ大きく増加していた。入社予定先のインターンシップに参加していた学生に参加日数を聞いたところ、平均2.9日だった。参加日数が1日だったのは48.8%で、半数以上が2日以上参加していた。入社予定先のインターンシップの満足度を5段階で聞いたところ、多くの日数参加した学生ほど最も高い満足度を選択する割合が高いことがわかった。
■理系学生の入社予定先に応募した方法が自由応募だった割合は、院生が85.4%、学部生が89.0%
理系学生の6月の活動状況では、「企業の選考を受けた」学生は、院生で51.8%(前月比12.3pt減、前年同月比5.1pt増)、学部生で53.8%(前月比3.5pt減、前年同月比8.8pt増)だった。院生、学部生ともに前年同月より割合が高い。これまでに推薦状を提出した経験があるのは、院生が31.8%(前年比t9.1pt減)、学部生が14.5%(前年比1.0p減)だった。院生の割合が前年より大きく減った。入社予定先を決めている人が入社予定先企業に自由応募で応募した割合は、院生が85.4%(前年比7.3pt増)、学部生が89.0%(前年比1.8pt減)だった。院生の自由応募が前年より大きく増えた。選考前に研究室で企業の方と接触があった割合は23.1%(前年比3.5pt減)で前年より減った。
■これまでにライブ形式のWEB面接を受けたことがある割合は78.9%、録画形式のWEB面接は22.2%
対面式の面接を受けたことがある割合は82.9%、ライブ形式のWEB面接を受けたことがある割合は78.9%、録画形式のWEB面接を受けたことがある割合は22.2%だった。それぞれの面接を受けたことがある学生にその形式の面接は得意か不得意か聞いたところ、「得意(どちらかといえば含む)」と回答した割合は、対面式の面接59.4%、ライブ形式のWEB面接47.8%、録画形式のWEB面接17.3%だった。面接を受けた後、その企業に対する志望度が上がった割合の平均は、対面式の面接34.7%、ライブ形式のWEB面接24.9%、録画形式のWEB面接5.2%だった。
■ライブ形式のWEB面接を受ける際「顔がよく映るよう光の方向や強さを調節した」のは57.5%
ライブ形式のWEB面接を受けて感じたことを聞いたところ、「交通費がかからなくてよい(64.7%)」、「移動時間がかからなくてよい(58.8%)」の割合がともに半数を超えた。否定的な意見では「通信環境に影響される(49.6%)」、「目線が合わない・どこを見ればよいのかわからない(38.7%)」、「上手くいったかどうかの手ごたえがない(34.9%)」などが高い割合だった。ライブ形式のWEB面接を受けるにあたって行った準備や工夫について聞いたところ、「顔がよく映るよう光の方向や強さを調節した(57.5%)」、「部屋を片付けた(55.5%)」、「雑音が入らないようにした(40.5%)」の3つが高い割合だった。
■WEBを使ったグループ面接(同時に学生2人以上を面接)を受けたことがある割合は全体の25.2%
ライブ形式のWEB面接において学生を複数同時に面接するグループ面接・集団面接(WEBグループ面接)がどの程度行われているか知るため、WEBグループ面接の経験があるか聞いたところ「ある」のは全体の25.2%だった。経験社数は平均0.5社で、文系のほうが理系より多い。3月から6月にWEB面接を受けた社数の平均累計は5.6社で、ここから録画形式の平均0.5社を引くと、ライブ形式のWEB面接経験社数は5.1社となり、WEBグループ面接はライブ形式のWEB面接を10社受けたとしてうち1社程度であることが分かった。
■入社案内の入手経路「WEBサイトで(ダウンロード、閲覧)」が38.4%で最多
入社案内(採用パンフレット)の入手経路は「WEBサイトで(ダウンロード、閲覧)(38.4%、前年比5.5pt増)」が前年より増えて最多となり、次が「インターンシップで(35.4%、前年比0.5pt増)」だった。「個別企業セミナーで(29.5%、前年比18.5pt減)」は前年から大幅に減った。最もよく目を通すタイミングは「エントリーシートを提出する前(30.9%、前年と同率)」が最も多く、「エントリーする前(26.7%、前年比4.9pt増)」は前年より増え、「一次面接を受ける前(26.5%、前年比4.4pt減)」は減った。入社案内を見るとき注目するポイントは、エントリーシート提出前は「採用方針」、選考(面接)前は「企業理念」が最多だった。
■志望企業の採用ホームページを見る際最もよく使うツールは「自宅のPC」>「スマートフォン」
志望企業の採用ホームページを見る際最もよく使うツールは、全体で「自宅のPC(52.1%、前年比9.8pt増)」が最も高い割合となり、「スマートフォンから(42.6%、前年比4.4pt減)」を上回った。文系では男女とも「スマートフォンから」のほうがやや多い。スマートフォンで企業の採用ホームページを見る場合、どこで見ることが最も多いかでは、全体で「自宅(60.7%、前年比21.1pt増)」が前年より大幅に増えて「移動中の電車やバス(31.0%、前年比16.7pt減)」を大きく上回った。
- 調査・データ 更新日:2020/07/20
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