経営と人材をつなげるビジネスメディア

MENU CLOSE
0 20231218143142 column_knowhow c_researchreportc_gakuseiresearchc_shinsotsusaiyoauthor_organization_mynavi_hrresearch

勤務先の満足度が就活時より下降したのは、新社会人の40.1%/2023年卒入社半年後調査

/news/news_file/file/thumbnail_tyosa.png 1
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役 社長執行役員:土屋芳明)は、2023年卒業予定として就職活動を行い、その状況をモニター調査で回答した方を対象に、入社半年後の状況の追跡調査を実施し、「2023年卒 入社半年後調査 」を発表した。

勤務先の満足度が就活時より下降したのは、新社会人の40.1%


23年卒社会人が就活時の入社予定先企業の満足度と、入社半年後現在の勤務先満足度を、それぞれ5段階で聞き比較。満足度が下降したのは40.1pt。【図1】また満足度が高い4・5の回答は就活時入社予定先94.3%(対前年4.9pt増)から、入社半年後現在勤務先79.1%(対前年5.2pt増)と、15.2pt減少した。【図2】
【図1】就活時→入社半年後の総合満足度の変化


【図2】現在の勤務先(学生時は入社予定先)について、総合的に考えてどの程度満足しているか

勤務先満足度が高い層・低い層の特徴1.インターンシップ・仕事体験


インターンシップ・仕事体験の参加有無別に入社半年後の勤務先満足度を見ると、勤務先満足度4・5の回答者割合はインターンシップ参加者層は80.2%、不参加者層は71.2%と、9.0ptの差があることが分かった。【図3】
【図3】現在の勤務先のインターンシップに参加したか

現在の勤務先のインターンシップ・仕事体験の参加回数、参加日数で比較すると、いずれも多い方が満足度が高い回答が多い結果となった。参加回数について、勤務先満足度の高い4・5の回答率は、「1回だけ参加(75.8%)」では「不参加(71.2%)」と比較して+4.6ptの微増にとどまるが、「2回以上参加(85.4%)」では+14.2ptと大きく増加する。【図4】また、参加日数では、「1日(76.7%)」は「不参加(71.2%)」と比較して+5.5ptの微増となり、「2日以上(82.6%)」では+11.4ptと大きく増加する。【図5】
【図4】現在の勤務先のインターンシップに参加したか・参加回数
【図5】現在の勤務先のインターンシップに参加したか・参加日数

インターンシップ・仕事体験の参加有無によって入社後の満足度に差がでること自体は想像に難くない結果であるが、インターンシップ・仕事体験の参加が1回・1日のみでは大きな差がつかないことがわかった。

勤務先満足度が高い層・低い層の特徴2.キャリア展望とロールモデル


入社半年後現在の勤務先の総合的な満足度に加え、「労働条件、職場環境の満足度」「能力を活かせるか」「社員の印象と帰属感」「経営者の印象」「将来のキャリア展望」「比較検討」の6つについて5段階で聞いた。【図6~11】総合的な満足度と最も相関があったのは、「将来のキャリア展望」の項目となった。「将来のキャリア展望」を実現できそう(4・5)と回答したうちの総合満足度が高いグループは95.0%だった一方、実現できそうにない(1・2)と回答したうちの総合満足度が高いグループは23.2%と、回答者割合に差がついた。 ※グラフでは1・2の低グループ、4・5の高グループにまとめて集計
【図6】給与、福利厚生、休日休暇、残業時間などの労働条件について、どの程度満足しているか
【図7】大学や大学院で学んだことや、取得した資格、その他今持っている能力を活かすことができると思うか
【図8】上司や同僚の印象から、その勤務先が自分に合っているという実感はあるか
【図9】社長、役員、経営者の印象について、どのように感じているか
【図10】理想とする将来のキャリアプランを実現できそうか
【図11】企業研究やセミナー参加、インターンシップ・仕事体験や採用選考を通じて、十分な選択肢の中から比較検討して選ぶことができたと思うか

理想とする将来のキャリアプランを実現するための環境について、12の項目について整っていると思うかを聞いた。[十分整っている]または[ある程度は整っている]と回答した人の多い順に、「仕事を覚えるための職場環境」68.2%(対前年0.9pt増)、「能力評価の仕組みと昇進制度」67.6%(対前年6.1pt増)、「研修制度・学習支援制度(リスキリング)」64.9%(対前年3.1pt減)となった。少なかった要素としては、「大学院などでの学び直し支援制度」18.4%(対前年4.5pt増)、「語学教育支援制度」33.2% (対前年5.7pt増)、「働きながら学べる環境 」41.1%(対前年5.0pt増)などがあるが、前年と比較すると全体的に回答率が増加している項目が多かった。【図12】
【図12】将来のキャリアプラン実現のための環境が [十分整っている]または[ある程度は整っている]割合

上記回答者のうち、入社半年後現在の勤務先の総合満足度4以上のグループと3以下のグループでその内訳を調べた。満足度4以上の回答者割合が多い項目、つまり整っていると勤務先の満足度が高かったのは、「将来のキャリアプランと自分自身との適性の確認」(89.2%)、「ロールモデル・キャリアモデルとなる人の存在」(86.8%)、「具体的なキャリアパスの提示」(86.6%)など、キャリア展望やロールモデルに関する項目が上位を占めた。【図13】
【図13】将来のキャリアプラン実現のための環境が [十分整っている]または[ある程度は整っている]回答者内訳(入社半年後現在の勤務先の総合満足度別)

また、将来のキャリアプラン実現のための環境が[十分整っている]または[ある程度は整っている]と回答した項目数平均を入社半年後現在の勤務先総合満足度別にみると、満足度が高いほど回答数平均が多かった。【図14】キャリアプラン実現のための環境整備によって、勤務先への満足度が高まると言えそうだ。
【図14】将来のキャリアプラン実現のための環境が [十分整っている]または[ある程度は整っている]回答項目数平均(入社半年後現在の勤務先の総合満足度別)

現在の勤務先に、将来この人のようになりたいと思う人はいるか、いる場合、具体的に名前を挙げることができる人は何人いるかを聞いた。人数の平均を入社半年後現在の勤務先総合満足度別にみると、満足度が高いほど回答人数平均が多いことがわかる。【図15】
【図15】将来この人のようになりたいと思う人の人数平均(入社半年後現在の勤務先の総合満足度別)

以上より、勤務先総合満足度にキャリア展望とロールモデルが影響しているのではないかと考えられる。

転職意向


転職について今どのように考えているかを聞くと、[1年以内の転職を考えている]4.0%、[3年以内の転職を考えている]11.2% 、[10年以内の転職を考えている]12.3% 、[いつかはイメージできていないがいずれ転職をしたいと考えている]29.7%と、順に回答率が高くなる結果となった。 【図16】これらをまとめると、「転職を考えている」のは、57.2%と約6割に上る。【図17】
【図16】転職について今どのように考えているか


【図17】転職意向の有無

入社半年後現在の勤務先の総合満足度別に、転職意向を調べた。満足度が低い1・2の回答者のうち、「転職を考えている」のは95.9%であった。一方で満足度が高い4・5の回答者についても、「転職を考えている」のは48.8%と約半数に及び、十分多い割合であると言えるだろう。【図18】勤務先の満足度が低ければ当然転職も考えるし、満足度が低くなくても転職を考えないわけではないようだ。新社会人があくまで現在の勤務先をファーストキャリアとして、次のステップを考えていることがうかがえる。
【図18】入社半年後現在の勤務先の総合満足度別の転職意向
調査名 マイナビ 2023年卒 入社半年後調査
調査目的・対象 2023年卒業予定として就職活動を行い、その状況をモニター調査で回答した方を対象とした追跡調査
実施期間 2023年10月25日(水)~2023年10月31日(火)
調査方法 Web上のアンケートフォームより入力
有効回答数 727名

学生の属性データ<文理男女別>

文理男女別 回答数
文系男子 128
文系女子 206
理系男子 185
理系女子 208
総計 727
本リリースに関するお問合せ
株式会社マイナビ 社長室 広報部
TEL:03-6267-4155
メールアドレス:koho@mynavi.jp
本調査に関するお問合せ
株式会社マイナビ 社長室 HRリサーチ統括部
メールアドレス:myrm@mynavi.jp
  • Organization 株式会社マイナビ 社長室 キャリアリサーチ統括部

    株式会社マイナビ 社長室 キャリアリサーチ統括部

    雇用や労働に関連する様々な調査データやレポートを通じて、雇用の在り方や個人のキャリアを考える上で役立つ情報を発信します。

  • 調査・データ 更新日:2023/12/27
  • いま注目のテーマ

RECOMMENDED

  • ログイン

    ログインすると、採用に便利な資料をご覧いただけます。

    ログイン
  • 新規会員登録

    会員登録がまだの方はこちら。

    新規会員登録

関連記事