勤務先満足度が低い新入社員は「実際の仕事内容に関する社員の話」を知っておけばよかったと思う
入社して初めて分かった情報で、就職活動時に知っておけばよかったと思うものは?
入社して初めて分かった情報で、就職活動時に知っておけばよかったと思うものについて聞いたところ、最も高い割合だったのは「給与や賞与に関する情報(24.3%、前年比0.4pt増)」だった。この結果には、なぜ就職活動時に知ろうとしなかったのだろうと思ってしまうが、振り返って21年卒の就活生の入社予定先決定理由を見ると(「2021年卒 学生就職モニター調査 7月の活動状況」より)、「給与や賞与が高い」は7番目で、ベスト3までに挙げた人の割合は20.7%にすぎず、「自分が成長できる環境がある(34.1%)」や「福利厚生制度が充実している(33.3%)」などをより重視していた。転職者の転職先決定理由では「給与が良い(28.0%)」は「希望の勤務地」に次いで2番目に高い割合となっており(「転職活動における行動特性調査(2021年)」より)、社会人になり自分の収入で生活してみて「給与の金額の大事さ」を実感する、ということはあるのかもしれない。なお、2番目に高い割合だったのは前年最も高かった「実際の仕事内容に関する社員の話(23.3%、前年比2.7pt減)」、3番目は「福利厚生制度に関する情報(20.5%、前年比3.8pt減)」で、20%を超えたのは以上の3つだった。
現在の勤務先満足度が低い人が知っておけばよかったと思うもの
これらの結果について、「現在の勤務先総合満足度」が高い人とそうでない人で差が出るだろうか。もし差が出れば、その項目こそ「入社後がっかりしないために、就職活動中に知っておくべき情報」だと言える。ここでは文理別に「現在の勤務先総合満足度」が最高の「満足度5」である人と「満足度3以下」の人で比較してみた。 文理とも最も大きな差が出たのは「実際の仕事内容に関する社員の話」だった(文系18.7pt差、理系11.4pt差)。特に文系で差が大きく、勤務先の満足度が3以下の人の37.7%が選択した(満足度5の人では19.0%)。ホームページや人事担当から得られる仕事内容の情報では足りなかったということなので、OB・OG訪問、企業セミナー・WEBセミナーでの社員への質問、さらには面接官への逆質問などで、就活生の側から積極的に「実際の仕事内容」を聞くことが、入社後も満足度が高い企業への就職につながると言えるだろう。
- 調査・データ 更新日:2022/02/07
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