採用担当者必見! WEB説明会で学生の心をつかむコミュニケーション5つのポイント―【特集】対求職者コミュニケーション 第1回
今回の特集は、新卒採用担当者が押さえるべき「学生コミュニケーション」です。
この記事では特に、採用母集団の獲得に重要な説明会での振る舞いについて、 長く大学生向けのキャリア支援を行いながら、現在は採用ブランディングのコンサルティングも行っている前川寛洋さんに「5つのポイント」を教えていただきました。
この記事では特に、採用母集団の獲得に重要な説明会での振る舞いについて、 長く大学生向けのキャリア支援を行いながら、現在は採用ブランディングのコンサルティングも行っている前川寛洋さんに「5つのポイント」を教えていただきました。
【過去の記事はこちらから】
第1回 採用担当者必見! WEB説明会で学生の心をつかむコミュニケーション5つのポイント ※本記事
第2回 新卒採用担当者緊急座談会 「Z世代とのコミュニケーション方法に悩みはありますか?
第3回 【緊急覆面座談会】学生は企業の何を見ているのか?
― 前川さん、今日はよろしくお願いします。まず、新任採用担当者が学生と向き合うときに知っておくべきことがあれば教えてください。
前川さん: 今お話しすると、どうしてもコロナ禍であることを前提とした内容になることをまずはご承知いただきたいのですが、大きく2つの不安を抱えていることを知っておきましょう。
1つ目が、企業の動きが不透明であることへの不安です。
まだまだ売り手市場とはいえ、コロナ禍によって経済基盤が大きく揺らぎ就職人気企業でも採用を取りやめたり、縮小したりといった動きが出ていますから、そもそも自分が希望する企業に就職できるの? という根本的な不安があります。
加えて、企業側もオンラインとオフラインを使い分けたいと考えている中で、説明会などのスケジュールがなかなか定まらないことも彼ら・彼女らの不安を助長しているでしょう。
もう1つが、自分の相対的な価値、就活における進捗が分からないという不安です。コロナ禍で周囲の友人をはじめ、全国の就活生がどのように動いているのか実感を持てないことが原因です。
― なるほど。2つ目の不安についてもう少し教えてください。
前川さん: よく学生から聞かれるのは、具体的に「いま、自分が何をできているべきか」が分からないという声です。
また、今の時期(※編注:取材は2021年6月中旬に行いました)だと、ちょうど2023年卒の就活スタート時期に当たります。学生は企業研究や業界研究を行っているはずですが、周りと比較して自分がどのくらいできているのかが分からないようです。
― まずはそうした不安を抱えている学生とコミュニケーションをとるという前提に立つことが必要ですね。
― ここから具体的に、主にWEB説明会で採用担当者が気を付けるべきポイントを整理してお伺いしたいと思います。
学生が抱える「自分の相対的な位置・進捗が分からない」という不安に対して、採用担当者ができることとは何でしょうか。
前川さん: これは対面でのコミュニケーションでも言えることですが、まずは質疑応答の時間を長く取ることでしょう。
学生の考えていることや知っている情報のレベルを採用担当者が把握できたり、より深い情報を伝えるきっかけになることはもちろんですが、学生自身が「自分の相対的な位置」を確認する手助けにもなります。
― 具体的にはどのようなことでしょうか?
前川さん: 学生は、質疑応答の時間に「他の学生はどんな質問をするかな?」ということを結構気にしています。
「自分にその質問ができたかな?」とか「私ならもっとここを突っ込んで聞くのに」などという感想を持ちながら、出席者の中で自分がどれくらいの位置にいるかを計っているんです。
ですので、質疑応答の時間を長めに取るというのは、基本的ではありますが重要なことだと思いますよ。
例えば1時間の説明会なら、会社に関する基本的なことを冒頭の10分〜15分程度に納めて、残りの時間を、全て質疑応答を含めたコミュニケーションの時間に充てるくらいが適切です。
― 質問が来ないのでは……という不安を抱えた採用担当者の話もよく聞かれます。その対策は何かありますか?
前川さん: 事前に質疑応答の時間を長く取った構成であることを伝えておくことが効果的です。
学生側は説明会に「WEBで調べても分からない、人柄や社風などの感覚的な情報」を求めています。なので、実際に採用担当者を含めた社員に話を聞ける機会をとても大切にしているのです。
また、質問ができるなら積極的に質問して好印象を抱かれたいという思いもありますから、きちんと考えてきてくれると思いますよ。質問がなくて困るということはないでしょう。
― 質問が積極的に出てくる環境づくりでは、アイスブレイクも重要な要素かと思いますが、苦手としている方が多いですよね。ここには何かポイントがありますか?
前川さん: そうですね。アイスブレイクでは「この人とは話せそうだ」と感じてもらうことが重要です。ただ、オンラインだと表情や仕草といった雰囲気が伝わりにくいので、オフラインで行っていたアイスブレイクの「3倍」くらいをイメージするとちょうどいいと思います。
― 3倍…。 具体的にどのようなことを話すと良いのでしょうか?
前川さん: 話題になったTikTokやYouTubeの動画のような学生にとって身近なものから入るのもいいですし、「先日、同じチームのメンバーと○○に行ったんですけれど」といったように、プライベートを少しのぞかせるのもいいですね。
ともかく、目的は「自分の話を聞いてくれそう」という印象を持ってもらうことです。その上で「後で質疑応答の時間がありますので、質問があれば随時チャットに書いておいてくださいね」と伝えておくと、より盛り上がるでしょう。
― いまチャットを利用するお話がありましたが、オンライン特有の機能でどう使いこなせばいいかが分からないという方もいると思います。何かアドバイスはありますか?
前川さん: 大学の授業がリモートとなり、オンラインでの活動が普通になった学生にとって、チャットは非常になじみやすい機能です。イベントの盛り上がり、学生からの評価は如実にチャット欄に現れると思っています。
そのため、使い方というよりはイベント全体の学生満足度を映す鏡として利用できるのではないでしょうか。
― フォーカスすべき点は「チャットを盛り上げよう」というところではなく、その先の満足度ということですね。
前川さん: はい。やはり、時間いっぱいまで採用担当者がどんどん話してしまうような内容だと、チャット欄は盛り上がらないのです。そして、いざ質疑応答となると、まったく質問が来ない。
これは失敗と思ってもいいかもしれませんね。
その意味で、チャットのコメントや質問の数というのはその日の採用担当者のプレゼンテーションやコミュニケーションの出来を図る一つの指標としても見ることができると思いますよ。
― それってつまり、話し手に学生が「質問しても良い」という空気づくりの話につながるのだと思いますが、採用担当者側の話し方や、言葉遣いには何かポイントはありますか?
前川さん: すぐに取り入れられるという視点でお伝えすると、カタカナ言葉はやはり身近に感じにくいので避けた方がいいでしょう。
― ちょっと意外です。様々な取材を通じて学生さんと話す機会も多いのですが、みなさん流ちょうにカタカナ言葉を使われるので。
前川さん: 学校のレベルにかかわらず、多くの就活生はちょっと背伸びしてカタカナ言葉を使っているのです。コンセンサス、エビデンス、イニシアティブ……こうした言葉は学生の日常会話ではまず出てきません(笑)。
どうしても「採用担当者によく見られたい」という心理が学生側に働くので、つい無理して使ってしまうのです。
一方で、採用担当者が話の中でカタカナ言葉を多用すると、やはり近寄りがたい雰囲気を感じてしまうようですね。
― ということは、採用担当の方は日常的に「背伸びしてカタカナ語を使う学生」と接していることになりますね。これは気付けない……。
前川さん: そうかもしれません。また、学生側も採用担当者をしっかりと見ていますから、「誰にでも分かる言葉で分かりやすく伝える」ことで、優秀な人だな、という印象も持ってもらえるでしょう。採用担当者の印象が会社全体の印象に強く影響しますので、無視できない要素だと思います。
ぜひ気を付けて、置き換えられるなら平易な言葉にして話してあげると、親近感が湧きやすいと思います。
― 最後に、彼ら・彼女らが「Z世代」であることを前提にしてお伺いしたいことがあります。情報の検索能力が高い学生に対して、どのように採用担当者側から情報を提供すべきでしょうか?
前川さん: おっしゃるとおり、今の学生は企業のホームページや就職情報サイトは一通りインプットしてから企業と対面する場に来ていると考えて間違いありません。
ですので、説明会も調べれば分かる情報は極力少なくして、先ほどアドバイスした質疑応答の時間に使った方が有意義です。
一方で「何を調べるか」については、ある程度企業側でリードしてあげることも必要でしょう。これまでは、同じ業界を受ける仲間との情報交換である程度調べるべき情報については理解できていましたが、オンラインでの就職活動や授業が主流の現在は相対的に難しくなっています。
自社の魅力や業界の知識など、採用担当者として積極的に知ってほしいことがあるはずです。「これを調べてみると、もっとよく分かるよ」という情報の取り方も含めて、アドバイスしてあげるといいですね。
日頃から就活生と接している前川さんらしい、具体的なアドバイスの数々でした。なるほど!と目からウロコが落ちるような話題もあったのではないでしょうか?
かく言う私も、取材などを通じて学生さんと話す時、アイスブレイクに悩んでいた一人でした。日頃のインプットに加えて、いくつかエピソードのストックを作っておくように心掛けたいですね。
本特集では、他にも新任採用担当者の皆さんにとって役に立つ情報を発信していきます。ぜひご期待ください。
かく言う私も、取材などを通じて学生さんと話す時、アイスブレイクに悩んでいた一人でした。日頃のインプットに加えて、いくつかエピソードのストックを作っておくように心掛けたいですね。
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- 人材採用・育成 更新日:2022/09/12
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