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中途採用を効率化する6つの方法|準備から実践まで

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売り手市場といわれている昨今において、求める人材を獲得する難しさを感じている担当者もいるのではないでしょうか。そのようななかで効率的な中途採用を行うには、現在の採用活動を見直し、自社に適した工夫を取り入れることが求められます。

今回は、中途採用において効率化が求められている背景、効率的な中途採用を行うための準備と具体的な方法について紹介します。

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中途採用で効率化が求められている背景

転職希望者が年々増加傾向にあるなかで、採用の効率化が求められているのはなぜでしょうか。まずは、中途採用の現状と課題について解説します。

採用担当者の負担軽減

中途採用における効率化が求められる背景には、採用担当者の負担軽減が重要なテーマとして挙げられます。「マイナビ2024年卒 企業新卒内定状況調査」では、新卒採用担当部門に対して約70.5%の企業が「マンパワー不足を感じる」と回答しています。

多くの企業では、採用業務が新卒・中途それぞれ専任ではなく他の業務と兼任されていることで負担が生じ、 マンパワー不足によりインターンシップの実施が難しいという声もあがっています。

このような状況下で、採用業務の効率化は急務となっており、適切な人材の確保と採用プロセスの最適化が求められています。

売り手市場が続いている

マイナビ転職に掲載された正社員の求人件数を見ると、2019年から2023年までに147.4%増えています。しかし、応募数は2019年から108.7%しか増えておらず、売り手市場が加速していることが読み取れます。

【マイナビ転職における 求人件数・応募数の推移】

※2019年の年間平均を100%とした場合

求職者は「企業を選ぶ」立場にあるため、採用プロセスが煩雑だったり、選考に時間がかかり過ぎたりすると、入社へのモチベーションが下がり、選考離脱に繋がる可能性が高まります。優秀な人材を他社に取られてしまわないよう、採用活動の効率化が必要です。

中途採用のコストが増加している

求人広告やエージェントの利用、採用担当者の時間的コストなど、中途採用には多くのコストがかかります。マイナビが発表した「中途採用状況調査2024年版(2023年実績)」によると、2023年の中途採用費用の年間平均は629.7万円となり、前年比で55.8万円増加していました。なかでも、IT・通信・インターネット業界では年間採用費用は998.5万円にも上ります。

また、中途採用費が「前年と比較して増えた」と回答した人事担当者の割合は、2021年、2022年、2023年で毎年増加しています。このように、採用にかかるコストを削減することが、企業の中途採用における重要な課題となっています。

効率的な中途採用を行うための準備

効率的な中途採用を行うための準備について解説します。

採用基準・人材要件を明確にする

採用活動の方針や求める人材が明確でないと、自社とマッチしない応募が増えたり、面接や選考に時間がかかったりと、採用担当の負担も増えてしまいます。

「自社でどのような人材を採用したいのか」「どのようなスキル・人柄などを求めているのか」など、採用活動の方針や基準を明確にすることが、採用効率の向上には欠かせません。

関連記事:人材要件とは?作り方や具体例、活用のポイントについて解説

採用コスト・採用スケジュールを決める

採用活動のゴールを明確にすることで、計画に基づいたスムーズな採用活動を進められるようになり、採用プロセスの効率化に繋がります。採用活動の優先的な工程を把握できるので、より効率的な採用活動が実現できるでしょう。

中途採用に適した時期とは

下記のような時期は中途採用市場が活発になる傾向があります。

  • 1月 :冬季賞与後の年末年始に休暇整理をし、転職活動を開始する
  • 2月〜3月:新年度を迎える4月入社を目指す。
  • 6月〜7月:夏のボーナスを受け取り、企業の中間決算期となる9月〜10月入社を目指す。

一方で、以下のような長期休暇の時期には、求職者は転職活動を控える傾向にあります。

  • 5月:ゴールデンウィーク
  • 8月:夏季休暇
  • 12月:年末年始休暇

転職市場が活発な時期に採用活動に取り組むことで、より多くの求職者からの応募が期待できます。

中途採用のコストについて

中途採用のコストとしては、下記のような項目が挙げられます。

  • 人件費(主に採用担当者)
  • 交通費
  • 求人広告費
  • 人材紹介費
  • 資料制作費
  • 採用イベントの会場費 など

これらのコストを踏まえて予算を組み立てておくことで、中途採用の効率化に繋がります。なお、初期費用が不要な成果報告型の採用手法を活用するのも一つの方法です。

現場に協力を仰ぐ

採用活動においては、現場の協力が不可欠です。しかし、現場が採用活動に非協力的な場合、選考や評価に時間を要することになり、採用が非効率になってしまう恐れがあります。

中途採用に取り組む際には、現場の管理者や責任者などに対して、求める人材要件についての聞き取りを行う、実材に面接に参加してもらうといった協力を仰ぎましょう。

採用担当者のトレーニングを行う

「採用フローの中で、求職者が自社に対する不安を払拭できていない」「採用後に自社で活躍できるかどうかを見極められない」といったケースでは、仮に入社に至っても、早期離職の恐れが考えられます。採用担当者のトレーニングを実施し、応募者を正しく見極める力や、自社のアピールの仕方を身につけてもらうことが大切です。

入社後のフォロー体制を整えておく

早期離職を避けるためにも、入社後のフォロー体制を整えることが大切です。メンター制度の導入や、入社後も人事との定期的な面談を実施するなど、不安なことをすぐに解消できるような体制を整えておくことが、定着率の向上に繋がります。

採用効率を向上させるための具体的な方法

ここからは、採用効率を向上させるための具体的な方法を紹介します。

採用プロセスの見直し

採用プロセスの見直しは、歩留まり率(次の採用プロセスに進んだ求職者の割合)の向上に繋がります。歩留まり率を高めるには、各採用プロセスにおいて、求職者への適切な対応やサポートが重要です。

歩留まり率低下のタイミングや改善策について、下記にて簡単に解説します。

  • 応募段階での歩留まり
    採用手法を変えるなどの取り組みが必要。
  • 面接前での歩留まり
    求職者と企業とでの接触機会を増やし、適切な情報提供を行うことが必要。
  • 面接後での歩留まり
    面接の中で、求職者が働くイメージを掴めるような情報開示が必要。
  • 内定後の歩留まり
    内定から入社までの継続的なフォローを行い、求職者の不安を払拭することが大切。

関連記事:採用における「歩留まり」の重要性とは?選考過程の歩留まり低下要因と改善策<ダイジェスト版>

迅速な意思決定

自社と他社の選考を同時進行で進めている求職者もいます。自社からの連絡が遅いことで、他社の選考を優先的に進めてしまうこともあるため、レスポンスは迅速に行うことが大切です。例えば、「採用見込みの人物であれば、面接時に次の選考の案内をする」といった基準を決めておくとよいでしょう。

ITツールの導入

多岐にわたる業務を行う中途採用担当者の負担軽減策として、ITツールの導入が効果的です。例えば、下記のような方法があります。

  • ビデオ会議ツールを使用したオンライン面接の実施
  • 応募受付や選考結果の連絡の自動化
  • 求人媒体の自動返信機能の活用

ITツールや自動化機能を活用することで、採用担当者の負担を軽減しつつ、効率的な採用活動が行えるでしょう。

ATSの導入

採用管理システム(ATS)には、求人や応募者の情報、選考の進捗、各種連絡、社内採用担当者間の情報共有など、採用活動を効率化するさまざまな機能が備わっています。ATSを導入することで、採用活動の効率化に繋がるでしょう。

スカウト採用の導入

スカウト採用とは、企業から求職者へ直接アプローチをする方法のことです。採用担当のやりとりの手間は増えるものの、「自社の求める人材からの応募が来ない」といった課題がある場合には採用効率アップが期待できます。

スカウト採用では、転職活動に積極的ではない「転職潜在層」にもアプローチができるため、優秀な人材と出会える可能性も高まります。

採用代行(RPO)の導入

下記のようなケースでは、外部の企業に採用活動を外注するのも一つの方法です。

  • 社内の採用担当者のリソースが不足している
  • 連絡が遅れて応募者の離脱に繋がっている

外注コストが発生するものの、自社業務の負担軽減に繋がるほか、採用のプロによる支援を受けられるため、効率的な採用活動が行える可能性があります。

成功事例:効率的な中途採用を実現した企業の事例

効率的な中途採用を実現した企業の事例を紹介します。

株式会社栗山米菓

同社ではユニークな社風や取り組みを行っていますが、それが求職者に上手く伝わらずに、採用の応募が来てもミスマッチが生じていました。そこでマイナビ「+Stories(プラスストーリーズ)」を導入し、ブログ形式で組織文化や社風を具体的に発信する取り組みをスタート。結果として、自社に対する理解をしたうえでの求人応募が増加したことでミスマッチの減少に繋がり、効率的な採用活動が実現しました。

関連記事:ブログ形式での情報発信で社風を理解した応募者が増加し、コスパの高い採用活動に成功
関連記事:選考プロセスの後半にリファレンスチェックを依頼。客観的な情報を参考に、活躍できるキャリアパスを描く



効率の良い中途採用で、効果を上げよう

売り手市場が続いている昨今において、企業の中途採用はますます競争が激化しています。忙しい中で中途採用を効率的に行うには、採用目的の明確化と、採用プロセスを適宜見直しながら進めていくことが理想です。予算によっては、各種ツールや採用管理システム、採用代行の導入を行うことで、より効率的な採用活動の実現を目指しましょう。

  • Organization HUMAN CAPITALサポネット編集部

    HUMAN CAPITALサポネット編集部

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  • 人材採用・育成 更新日:2025/03/25
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