【最新動向資料あり】オープン・カンパニーが基礎から分かる!学生と企業のWin-Winな関係の築き方
三省合意改正という言葉をご存じでしょうか。2022年に、経済産業省・文部科学省・厚生労働省の三省によってインターンシップの在り方を捉え直した合意内容を指す通称です。
※採用と大学教育の未来に関する産学協議会(2022年8月)
「産学で変えるこれからのインターンシップ —学生のキャリア形成支援活動の推進—」をもとにサポネット編集部にて作成
ここでは詳細を省きますが、この三省合意改正によってインターンシップの定義が見直され「インターンシップ」の名称を使えるのは上図のタイプ3・4のみになった一方、よりライトなスタイルの施策として「オープン・カンパニー」という枠組みが定義されました(三省合意についてより詳しく知りたい方にはこちらの記事が参考になります)。
オープン・カンパニーは企業や就職情報企業、大学のキャリアセンターなどが行う説明会やイベントが想定されており、年次不問、日数・開催時期の規定なし、就業体験の有無は任意、とショートプログラムをいつでも提供できる枠組みであるため、企業側にとっては負担が小さい上に、継続的なコミュニケーションの一環として活用できることが魅力です。
そのことから、参加者募集のハードルが高まるインターンシップを補完する学生とのコミュニケーション手段、キャリア教育手段として期待されています。
この記事では、そんなオープン・カンパニーを取り巻く学生のニーズや、お勧めの実施コンテンツについて詳しくまとめました。ダウンロード資料では最新の企業・学生のプレサイト期間の動向と、オープン・カンパニー活用法のまとめを紹介していますので、併せてご覧ください。
そこでまずは、プレサイト期間の代表的なイベントである「インターンシップ」「仕事体験」に学生が望むものを知り、そこからオープン・カンパニーの可能性を探っていきましょう。
出典:マイナビ 2025年卒 大学生広報活動開始前の活動調査(2024年2月)
こちらのグラフはインターンシップや仕事体験に参加した学生の動機を聞いたものです。動機として多くの学生が「(選考参加企業の)絞り込み」と「(自分自身の)職務適性(を知る・広げるため)」と考えていたことが分かります。
このうち、職務適性を知り・広げたいというニーズはオープン・カンパニーが得意とする「広く浅く」学べるプログラムとの親和性の高い領域です。
これまで多くの企業であらゆる学生ニーズの受け皿としてインターンシップを利用してきた実態がありますが、これからはニーズの種類とそれに応じたプログラムを上手に使い分けることで、採用リソースの効率化とより幅広い学生とのコミュニケーションをかなえられるでしょう。
オープン・カンパニーとの親和性の高いプログラム例を6種、ご紹介します。
キャリア活動の初期~プレサマー期間において根強いニーズのあるプログラムです。
この時期には個別の企業のことではなく、業界そのものについて知って志望を絞っていきたい学生も多いため、まずはフラットな姿勢で業界の特徴や将来性に触れつつ、その中で具体例として自社の立ち位置や特徴についても触れていくスタイルが良いでしょう。
<プログラム例>
営業職に就きたい、研究職に就きたいなど、職種ベースで就活を進めたい学生に対しては、職種研究としてオープン・カンパニーを行うのも効果的です。
職種についての情報提供の流れで、具体例として自社の社員がどのような流れで仕事をしているのかを紹介したり、求められるスキルについても触れることができるため、自社で働いている姿をリアルに想像してもらうことが可能です。
実際にその職種に就いている社員も交えてだと満足度も高まりやすいようです。
<プログラム例>
社員の参加を伴う交流会形式のコンテンツです。 専攻や希望職種などでターゲットを分けて開催していくとマッチングの精度も高まりやすくなり、志望度の向上も見込めます。その場合は 多様なキャリアの在り方や働き方の選択肢があることを伝えられると、キャリアの柔軟性を求める学生の安心感にもつながります。
<プログラム例>
実際にどんなところで働くのかが気になる学生も多いため、職場見学で働く雰囲気を知ることは志望度の向上にもつながります。
ただし、社外秘資料などを見られてしまうといった事態を避けるためには、しっかりとした準備と計画も必要になります。それでも、実際に職場の空気を感じ、目で見たものは強く印象に残るでしょう。社員によるアテンドや交流の場と組み合わせると人間関係や社風のイメージも付きやすくなります。
<プログラム例>
参考記事:「“会社見学”にはリスクも潜んでいる!? 実施のポイントとは」
コンテスト形式で意欲の高い学生を集められるほか、課題として自社の事例を使うことで自社や自業界についての理解を深めてもらったり、メンターとして社員を付けることで深いコミュニケーションを取ってもらったりするいい機会となります。
ただし、受け身で参加できるプログラムではないため、ハードルが高く感じられてしまうのも事実。参加モチベーションに直結するインセンティブの設計(参加者限定のインターンシップを案内するなど)を重視する必要があるでしょう。
<プログラム例>
まだまだ具体的に業界研究や企業研究に入っていない低学年にも案内しやすいプログラムです。また、志望業界の切り替えを考えている学生にとっても、より具体的なプログラムに参加するかどうかを考える機会となるため、幅広い層にリーチできます。
ポイントは自社の業務とつながりの深いスキルを学生の就職活動にも使える形で汎用化して伝えることです。スキルアップの実感を伴う設計にすると学生の自信も付き、志望企業になりやすいというメリットもあります。
<プログラム例>
また、このタイプのプログラムには、企業が作った講座をオンラインで幅広い学生に提供できるマイナビのプラットフォーム「My Career Study」の活用もお勧めです。
それだけに、時期によって異なる学生のニーズを捉えながら、自社の採用課題に応じた設計が行えれば、採用力全体を底上げする可能性も秘めています。
こちらは、マイナビが実施した学生インタビューをもとに、時期によって異なる学生のニーズを一例として整理したものです。
ここから、オープン・カンパニーを開きやすい時期を軸に、提供すべきプログラムの内容と、期待できる採用上のメリットを一例としてご紹介します。
オープン・カンパニーはいつでも開催することができますが、特に向いている時期が2つあります。
就活本番まではまだまだ数カ月を残す時期ですが、それだけに手軽に参加できるショートプログラムのニーズも高い時期と考えられます。
サマーインターンシップで接触した学生とのコミュニケーションが途切れないように、オープン・カンパニーを開催すると良いでしょう。
ここまでオープン・カンパニーの開催に向いた時期を2つご紹介しましたが、それらはいずれも標準的な就活スケジュールに乗っている学生を対象としたものです。しかし、全ての学生がそうであるわけではありません。
大会を終えてから就活に参加する運動部学生、公務員から民間へと志望を転換した学生、そして内々定を獲得したものの就活に納得できず継続を希望する学生など、オープン・カンパニーでの提供に向いている基礎的なプログラムへのニーズを持つ学生は、通年で存在しています。
リソースに不安がある場合は対面にこだわらず、録画型セミナーも併用するとより広く長く、多くの学生に見てもらうことができるでしょう。
そんな学生たちがいつでも、必要なときに「業界研究」や「職種研究」などの基礎的なプログラムを単日で受けることができる環境を整えておくと、これまでは出会えなかった学生とのコミュニケーション機会を創出するきっかけになるかもしれません。
しかし、どのようなオープン・カンパニーを設計するにしても、最終的な目的は「学生に学びを提供すること」であることを忘れないようにしましょう。
実際、インターンシップを含む学生向けのキャリア学習プログラムの効果を最大化するためには、社会人基礎力の向上、知識や知見の獲得といった実感のできる成長体験を提供することが重要との研究結果もあります。
そのため、プログラムの設計には「個別の企業について深く知る」ことよりも、「学生がキャリアについて考え、社会人としての基礎力を向上できる」よう配慮することが重要となります。
特に、自社についてよく知ってほしいという思いが強くなりすぎて「説明会」に終始しないよう、注意してください。
また、オープン・カンパニーの短いプログラムの中で全てを伝えることはできないため、インターンシップに限らず、連続性のあるコンテンツを用意してだんだんと業界・自社について理解が進むよう順を追ったフォローアップは効果的です。
フォローアップ方法:オープン・カンパニーでスキル向上を実感したとアンケートで回答した学生に対し、終了直後にさらなるスキル向上を目指せるインターンシップを案内する。
フォローアップ方法:会社や仕事の魅力を伝えるコンテンツ(別のオープン・カンパニー、インターンシップ、オンラインコンテンツなど)を案内し、見学で得た実感から魅力理解へとつなげていく。
それだけに、学生ニーズの変化を捉えながら柔軟に、必要があれば複数のコンテンツを組み合わせながら、インターシップ前後を中心に通年でプログラムを提供するプランを組み立てることができれば、学生のキャリア教育という視点からはもちろん、自社理解、自業界理解にもつながります。
一気にプログラムを拡充することは難しくとも、連動性のあるプログラムを少しずつ増やしていくことができれば、学生と企業とが相互に理解を深めながらキャリアについて考える機会をつくり出すことができるはずです。それがひいては自社への志望度向上にもつながっていくでしょう。
マイナビではオープン・カンパニーの募集掲載を行うことが可能です。各社の強みを生かしたプログラム設計のアドバイスからサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。
お問い合わせはこちら
「産学で変えるこれからのインターンシップ —学生のキャリア形成支援活動の推進—」をもとにサポネット編集部にて作成
オープン・カンパニーは企業や就職情報企業、大学のキャリアセンターなどが行う説明会やイベントが想定されており、年次不問、日数・開催時期の規定なし、就業体験の有無は任意、とショートプログラムをいつでも提供できる枠組みであるため、企業側にとっては負担が小さい上に、継続的なコミュニケーションの一環として活用できることが魅力です。
そのことから、参加者募集のハードルが高まるインターンシップを補完する学生とのコミュニケーション手段、キャリア教育手段として期待されています。
この記事では、そんなオープン・カンパニーを取り巻く学生のニーズや、お勧めの実施コンテンツについて詳しくまとめました。ダウンロード資料では最新の企業・学生のプレサイト期間の動向と、オープン・カンパニー活用法のまとめを紹介していますので、併せてご覧ください。
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プレサイト期間の学生ニーズから探るオープン・カンパニーの可能性
新しい枠組みであるオープン・カンパニーで学生にどのようなプログラムを提供すべきか悩む方も多いと思います。そこでまずは、プレサイト期間の代表的なイベントである「インターンシップ」「仕事体験」に学生が望むものを知り、そこからオープン・カンパニーの可能性を探っていきましょう。
このうち、職務適性を知り・広げたいというニーズはオープン・カンパニーが得意とする「広く浅く」学べるプログラムとの親和性の高い領域です。
これまで多くの企業であらゆる学生ニーズの受け皿としてインターンシップを利用してきた実態がありますが、これからはニーズの種類とそれに応じたプログラムを上手に使い分けることで、採用リソースの効率化とより幅広い学生とのコミュニケーションをかなえられるでしょう。
オープン・カンパニーでは何ができる? おすすめプログラム6分類
では、学生のニーズを満たすためには具体的にはどのようなプログラムをオープン・カンパニーで提供すればいいのでしょうか。オープン・カンパニーとの親和性の高いプログラム例を6種、ご紹介します。
①業界研究
キャリア活動の初期~プレサマー期間において根強いニーズのあるプログラムです。
この時期には個別の企業のことではなく、業界そのものについて知って志望を絞っていきたい学生も多いため、まずはフラットな姿勢で業界の特徴や将来性に触れつつ、その中で具体例として自社の立ち位置や特徴についても触れていくスタイルが良いでしょう。
<プログラム例>
- 業界研究セミナー
- 業界の将来性を体感するワークショップ
- 複数の事業部の社員による講演やパネルディスカッション
②職種研究
営業職に就きたい、研究職に就きたいなど、職種ベースで就活を進めたい学生に対しては、職種研究としてオープン・カンパニーを行うのも効果的です。
職種についての情報提供の流れで、具体例として自社の社員がどのような流れで仕事をしているのかを紹介したり、求められるスキルについても触れることができるため、自社で働いている姿をリアルに想像してもらうことが可能です。
実際にその職種に就いている社員も交えてだと満足度も高まりやすいようです。
<プログラム例>
- 該当職種のミッションや仕事の流れについての説明
- 業務体験談を交えた座談会
- 該当職種のロールプレイングワークショップ
③社員交流会
社員の参加を伴う交流会形式のコンテンツです。 専攻や希望職種などでターゲットを分けて開催していくとマッチングの精度も高まりやすくなり、志望度の向上も見込めます。その場合は 多様なキャリアの在り方や働き方の選択肢があることを伝えられると、キャリアの柔軟性を求める学生の安心感にもつながります。
<プログラム例>
- さまざまな経歴を持った社員によるパネルディスカッション
- 職種や年次などグループごとの社員座談会
- 社員と学生が一緒に取り組むキャリアワークショップ
④オフィス・工場・研究所の見学会
実際にどんなところで働くのかが気になる学生も多いため、職場見学で働く雰囲気を知ることは志望度の向上にもつながります。
ただし、社外秘資料などを見られてしまうといった事態を避けるためには、しっかりとした準備と計画も必要になります。それでも、実際に職場の空気を感じ、目で見たものは強く印象に残るでしょう。社員によるアテンドや交流の場と組み合わせると人間関係や社風のイメージも付きやすくなります。
<プログラム例>
- オフィス・工場・研究所1日見学ツアー
- 社食やカフェテリアでの社員交流会
- 社員による1日の過ごし方解説
参考記事:「“会社見学”にはリスクも潜んでいる!? 実施のポイントとは」
⑤課題解決プログラム・ビジネスコンテスト
コンテスト形式で意欲の高い学生を集められるほか、課題として自社の事例を使うことで自社や自業界についての理解を深めてもらったり、メンターとして社員を付けることで深いコミュニケーションを取ってもらったりするいい機会となります。
ただし、受け身で参加できるプログラムではないため、ハードルが高く感じられてしまうのも事実。参加モチベーションに直結するインセンティブの設計(参加者限定のインターンシップを案内するなど)を重視する必要があるでしょう。
<プログラム例>
- ●●業界の課題を解決するビジネスコンテスト
- ●時間で課題提出するアイデアコンテスト
- メンター社員と取り組む新サービス提案コンテスト
⑥スキルや知識を教える研修・講座形式の教育プログラム
まだまだ具体的に業界研究や企業研究に入っていない低学年にも案内しやすいプログラムです。また、志望業界の切り替えを考えている学生にとっても、より具体的なプログラムに参加するかどうかを考える機会となるため、幅広い層にリーチできます。
ポイントは自社の業務とつながりの深いスキルを学生の就職活動にも使える形で汎用化して伝えることです。スキルアップの実感を伴う設計にすると学生の自信も付き、志望企業になりやすいというメリットもあります。
<プログラム例>
- 営業社員によるプレゼン力向上講座
- マーケティング社員によるロジカルシンキング講座
- プロジェクトマネージャーが教えるコミュニケーションのコツ
また、このタイプのプログラムには、企業が作った講座をオンラインで幅広い学生に提供できるマイナビのプラットフォーム「My Career Study」の活用もお勧めです。
いつ・何をする? オープン・カンパニー設計のポイント
ここまで解説してきたように、オープン・カンパニーは学生のキャリア教育に資する限りは、いつ何をやってもいいという自由度の高い枠組みです。それだけに、時期によって異なる学生のニーズを捉えながら、自社の採用課題に応じた設計が行えれば、採用力全体を底上げする可能性も秘めています。
こちらは、マイナビが実施した学生インタビューをもとに、時期によって異なる学生のニーズを一例として整理したものです。
ここから、オープン・カンパニーを開きやすい時期を軸に、提供すべきプログラムの内容と、期待できる採用上のメリットを一例としてご紹介します。
オープン・カンパニーはいつでも開催することができますが、特に向いている時期が2つあります。
おすすめ開催時期①:3年生6月まで(キャリア活動初期〜プレサイトサマー期間)
就活本番まではまだまだ数カ月を残す時期ですが、それだけに手軽に参加できるショートプログラムのニーズも高い時期と考えられます。
この時期におすすめのプログラム例:
上図から分かるように、プレサイト期間の学生は「自己分析」や「業界研究」といった、必ずしも就業体験を必要としない学びのニーズを持っていることも、この時期にオープン・カンパニーを開催する理由となるでしょう。期待できるメリット:
- 知名度の向上
- キャリア意識の高い学生とのコミュニケーション
おすすめ開催時期②:3年生10月〜2月(プレサイトAW期間〜就活直前期間)
サマーインターンシップで接触した学生とのコミュニケーションが途切れないように、オープン・カンパニーを開催すると良いでしょう。
この時期におすすめのプログラム例:
この時期の学生は志望を絞るために、より具体的で体感を伴う体験を求めて「社員交流会」や「職場見学」のニーズを持っています。これらは学業や他の就活イベントの合間に参加できる数時間から単日のショートプログラムでの提供が可能なため、オープン・カンパニー向きです。期待できるメリット:
- インターンシップからの選考参加率向上
お勧めの開催時期3:通年
ここまでオープン・カンパニーの開催に向いた時期を2つご紹介しましたが、それらはいずれも標準的な就活スケジュールに乗っている学生を対象としたものです。しかし、全ての学生がそうであるわけではありません。
大会を終えてから就活に参加する運動部学生、公務員から民間へと志望を転換した学生、そして内々定を獲得したものの就活に納得できず継続を希望する学生など、オープン・カンパニーでの提供に向いている基礎的なプログラムへのニーズを持つ学生は、通年で存在しています。
この時期におすすめのプログラム例:
標準的な就活日程に乗っていない学生も、活動初期には業界研究や職種研究、自己分析といったプログラムを求めています。これらをいつでも体験できるように準備しておくと、通常の採用施策では出会いにくい学生との接点創出につながります。リソースに不安がある場合は対面にこだわらず、録画型セミナーも併用するとより広く長く、多くの学生に見てもらうことができるでしょう。
期待できるメリット:
- より幅広い学生とのコミュニケーション機会創出
そんな学生たちがいつでも、必要なときに「業界研究」や「職種研究」などの基礎的なプログラムを単日で受けることができる環境を整えておくと、これまでは出会えなかった学生とのコミュニケーション機会を創出するきっかけになるかもしれません。
プログラム設計を考えるに当たっての基本
すでにご紹介したように、オープン・カンパニーでの提供に向いたプログラムは多岐にわたりますので、自社のニーズに合わせて効果的な設計をすることが可能です。しかし、どのようなオープン・カンパニーを設計するにしても、最終的な目的は「学生に学びを提供すること」であることを忘れないようにしましょう。
実際、インターンシップを含む学生向けのキャリア学習プログラムの効果を最大化するためには、社会人基礎力の向上、知識や知見の獲得といった実感のできる成長体験を提供することが重要との研究結果もあります。
そのため、プログラムの設計には「個別の企業について深く知る」ことよりも、「学生がキャリアについて考え、社会人としての基礎力を向上できる」よう配慮することが重要となります。
特に、自社についてよく知ってほしいという思いが強くなりすぎて「説明会」に終始しないよう、注意してください。
オープン・カンパニーに参加してくれた学生へのフォローアップも忘れずに!
多くの学生にとって、オープン・カンパニーはインターンシップに向けた準備運動という側面が強いため、フォローアップの連絡をすることはもちろん、プログラムも連動性を意識するとより効果が高まるでしょう。また、オープン・カンパニーの短いプログラムの中で全てを伝えることはできないため、インターンシップに限らず、連続性のあるコンテンツを用意してだんだんと業界・自社について理解が進むよう順を追ったフォローアップは効果的です。
<フォローアップ例・1>
オープン・カンパニーのプログラム:業界研究と、それにひも付くスキルアップ講座フォローアップ方法:オープン・カンパニーでスキル向上を実感したとアンケートで回答した学生に対し、終了直後にさらなるスキル向上を目指せるインターンシップを案内する。
<フォローアップ例・2>
オープン・カンパニーのプログラム:工場・職場見学フォローアップ方法:会社や仕事の魅力を伝えるコンテンツ(別のオープン・カンパニー、インターンシップ、オンラインコンテンツなど)を案内し、見学で得た実感から魅力理解へとつなげていく。
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オープン・カンパニーのPRはマイナビへ
冒頭でも解説したとおり、オープン・カンパニーには参加学生の年次、日程、就業体験の有無、実施時期などの決まりがありません。自由度の高さは三省合意改正で定められたキャリア形成手段の中でも随一です。それだけに、学生ニーズの変化を捉えながら柔軟に、必要があれば複数のコンテンツを組み合わせながら、インターシップ前後を中心に通年でプログラムを提供するプランを組み立てることができれば、学生のキャリア教育という視点からはもちろん、自社理解、自業界理解にもつながります。
一気にプログラムを拡充することは難しくとも、連動性のあるプログラムを少しずつ増やしていくことができれば、学生と企業とが相互に理解を深めながらキャリアについて考える機会をつくり出すことができるはずです。それがひいては自社への志望度向上にもつながっていくでしょう。
マイナビではオープン・カンパニーの募集掲載を行うことが可能です。各社の強みを生かしたプログラム設計のアドバイスからサポートいたしますので、お気軽にご相談ください。
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- 人材採用・育成 更新日:2024/07/16
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