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【読者アンケート】内定者懇親会、ほかの企業はどうしている? 内定受諾率と懇親会の深い関係

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ある年度の採用にめどが付いたと思ったら、翌年度の採用施策が始まる新卒採用業務には、なかなか一息つくような暇はありません。

ですが、その中でも一つの区切りといえるのが「内定者懇親会」。インターンシップ、説明会、書類選考、面接、内定を経て来年度から仲間になってくれるであろう学生と交流を持つこの機会は、企業にとっても学生にとっても特別です。

しかし、「効果」の面ではどのような意味があるのでしょうか。忙しい採用業務の合間、区切りとはいえ効果がないならやらなくても……と考えている方もいらっしゃるでしょう。

そこで今回は、HUMAN CAPITALサポネット読者の皆さまにご協力いただいたアンケートをもとに、2023年卒向けの内定者懇親会がどのように行われていたのか、そしてどのような効果があったのかを分析してご紹介します!

<調査概要>

  • 調査手法:WEB調査
  • 調査期間:2023年8月3日~8月7日
  • 回答数:合計806名
  • 調査対象:「HUMAN CAPITAL サポネット」にご登録いただいている新卒採用担当者

※ 本記事に掲載されているデータ、グラフなどは特に断りのない場合、全て上記の調査を出典元としています。

まずは、内定者懇親会の実施状況を見てみましょう。
業種、従業員規模、採用予定人数などの各種属性にかかわらず、約7割の企業が23年卒学生向けの内定者懇親会を実施したと回答しています。

そして、その時期は学生の長期休暇と重なる8月、内定式が多く行われる10月に集中する傾向があるようです。

続いて、実施内容も見てみましょう。

コロナ禍も一定の落ち着きをみせたことから、「飲食あり」としている企業が多いようです。オンラインやセミナー形式のものでは得られない深い交流が期待できるという点で、内定者同士の関係構築にはぴったりのコンテンツですよね。

ただし、HUMAN CAPITALサポネットが過去に行ったインタビューでは、「全員を集めての食事会」には注意が必要という指摘もありました。

https://saponet.mynavi.jp/column/detail/20220707105548.html

その理由は、社会経験のない学生にとっては、内定者懇親会という限られた場で得られた情報が意思決定に大きく影響してしまうからです。
上記の記事では具体的な事例も紹介されていました。



せっかくの内定者懇親会が原因で内定辞退が発生してしまうのは、採用担当者として最も望まない結果だと思います。

目の届く人数のグループに分け、適切なファシリテーションができる環境を整えて行うようにしましょう。

冒頭で示したグラフにあったとおり、約3割の企業は内定者懇親会を実施していません。その理由は何でしょうか。

自由回答欄から得られた情報によると、最も多かったのは「新型コロナウイルスが5類に移行される前だったから」というもの。

新型コロナウイルスの5類移行は2023年5月8日からでした。つまり、それよりも前に内定者懇親会を実施した企業の多くは、入社オリエンテーションまで内定者(新入社員)同士の交流機会を待っていたようです。

それを示すように、採用スケジュール全体が新型コロナウイルスの5類移行後にある24年卒では、食事を含む懇親会を予定している企業が23年卒と比較して増え、「事務連絡の共有」を目的としている企業は減っています。

続いて多かった意見は、「いつもしていない」や「やる意味を感じない」といったもの。

内定者懇親会はインターンシップや会社説明会と比較して、その「効果」が見えにくいのは事実です。
そこで、ここからはアンケートをもとに分析した「内定者懇親会の効果」について解説します。

まずは、内定者懇親会に期待している「効果」がどのようなものなのかを確認しておきましょう。

「23年卒の内定者懇親会を実施した理由」として多くの方が回答したのは、「内定者同士の交流のため」と「内定辞退対策のため」でした。
入社したら「同期」となる他の内定者との交流を通じて、自社への入社意向を高めようという期待があるものと思われます。

果たして、内定者懇親会にその期待に応えるような効果はあるのでしょうか。
23年卒のデータでは、多くの企業が「内定者懇親会」に効果を感じているようですが、その実態を見ていきます。

アンケートで回答いただいた「23年卒で実際に入社した人数」を、「23年卒で内定を出した人数」で割った「入社率」という指標を設けて分析を行いました。
その結果がこちらです。

内定者懇親会を実施した企業の入社率は約90%であるのに対し、実施していない企業は約7割と大きく差を付けています。

20名に内定出しをした企業を例に取れば、実施した企業では18人が、実施していない企業では14人が入社したことになり、その差はなんと4人にも上ります。

ただし、このデータだけでは「内定者懇親会を行うほど新卒採用に力を入れている企業」が単に優位であるという可能性もあります。

そこで、内定者懇親会の学生参加率と入社率との相関も調べてみました。

結果はこのように、参加率が100%の企業では約9割、そこから参加率が下がるのと同調して内定率も下がっていることが分かるでしょう。
このデータは、規模の大小にかかわらず、「多くの学生が内定者懇親会に参加するほど、入社率が上がる」ことを示しています。

やはり内定者懇親会は「内定受諾率(入社率)の向上」に役立つようです。
懇親会までに、選考や面談などを通じて内定者とのリレーションを深め、懇親会に参加してもらえるように働き掛けていきましょう。

内定者懇親会のようなセレモニー要素のある施策は、ついつい前年踏襲になりがちです。毎年やっている企業はそのまま続け、そうでない企業は今年もやらない、と固定化してしまいます。

しかし、今回のアンケート分析によって内定者懇親会は効果的である傾向があることが分かりました。

途中に引用した記事にあるように、内定者懇親会が理由での内定辞退もあり得ることから、実施に当たっては適切なファシリテーションを行うなど注意も必要ですが、ぜひ行っていただきたい施策です。マイナビでは内定者懇親会をはじめとした内定者フォロー施策のご相談も承っておりますので、お気軽にご相談ください。

HUMAN CAPITALサポネットでは、内定辞退対策に関わる記事も多く配信しています。採用施策の効果を最大化するためにぜひお役立てください。
  • Organization HUMAN CAPITALサポネット編集部

    HUMAN CAPITALサポネット編集部

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  • 人材採用・育成 更新日:2023/11/27
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