採用選考の基本的な考え方、公正な採用選考を行う方法|採用選考の種類まで解説
採用活動を行う際には、どのような選考方法が適切であるかを判断する必要があります。この記事では、新卒採用担当者に向けて、採用選考の基本的な考え方や、厚生労働省が提唱する「公正な採用選考」を行う方法について解説します。採用選考の種類と特徴などもご紹介するため、参考にしてください。
採用選考とは企業が採用する人材を選ぶ場で、エントリーシートや履歴書などの提出書類や筆記試験、面接などをもとにした選考のことを指します。企業が応募者を見極めるだけではなく、応募者が企業との相性を判断する場でもあります。また採用選考の方法は、企業によって異なります。
- 応募者に広く門戸を開くこと
- 応募者の適性・能力に基づいて行うこと
※引用:公正な採用選考の基本|厚生労働省
しかし「採用の自由」は応募者の基本的人権を侵してまで認められているわけではありません。
採用選考を行う際には、雇用する企業側が応募者に広く門戸を開いたうえで、「応募者が求人職種の職務を遂行できる適性・能力をもっているか」を基準に、採用選考を行うことが求められます。ただし、日本国憲法(第14条)の「法の下の平等」に則り、公正な採用選考が必要です。人種や性別、信条、社会的身分、門地などをもとに、差別のある採用選考をしてはなりません。
適性・能力とは関係ない事項を把握することは、就職差別につながることがあるため、注意が必要です。また社会的差別の原因となるおそれのある個人情報などの収集は、原則として認められていません。
本籍や家庭環境、住宅状況などの本人に責任のない事項、思想や信条にかかわる本来自由であるべき事項も、応募者の適性・能力に関係がないため、注意しましょう。
- 本籍
- 出生地
- 家族に関わること(職業、地位、学歴、収入、資産、健康、続柄など)
- 住宅状況(住宅の種類、間取り、部屋数、近郊の施設など)
- 生活環境
- 家庭環境 など
- 宗教
- 支持政党
- 人生観、生活信条
- 尊敬する人物
- 思想
- 労働組合の加入状況、活動歴など
- 学生運動などの社会運動
- 購読新聞、愛読書、雑誌 など
採用選考時に、身元調査の実施や、合理的・客観的に必要性が認められない健康診断の実施、本人の適性・能力に関係ない事項を含んだ応募書類(社用紙)の使用などを行うのは、就職差別につながるため避けましょう。
採用する企業側は採用基準にはしないつもりでも、応募者は採用基準にされていると解釈しかねないため、配慮する必要があります。応募者によっては精神的な苦痛を受け、採用選考で実力を発揮できないこともあるでしょう。
1.履歴書
履歴書は、氏名や電話番号、住所、学歴、職歴をはじめとした基本情報と、自己PRと志望動機を記載する欄がある書類のことを指します。新卒採用はもちろん、中途採用でも用いられています。
2.エントリーシート
エントリーシートは、学生の人となりを知ったうえで、経験をどのように生かすのかを判断するための書類です。新卒採用を中心に使用されており、企業によっては指定のエントリーシートが用いられています。形式は文章で書くものから、フリー記述で学生の感性を見るものまでさまざまです。1.一般常識試験
一般常識試験とは、国語・数学・英語・理科・社会の5教科や、時事問題、ビジネスマナーなどが出題される試験です。企業が市販の問題を参考にして、テストを自作している場合もあります。
2.適性検査
適性検査は、問題解決能力を測る「能力検査」と、性格や性質を測る「性格検査」の2種類に分けられます。マイナビでも採用、配属、育成、昇格などあらゆる人事施策をサポートする適性テストをご用意していますので、お気軽にご相談ください。
面接の補助に!適性テスト|SHL&人総研3.専門試験
専門試験とは、学生の専攻分野や業務における専門分野の知識を測る試験のことを指します。試験を難題にして学生同士を競わせるのではなく、業務に必要な知識があるかを判断するために行われることが一般的です。
4.論文試験
論文試験とは、与えられた課題に対して作文・小論文を書く試験です。論文試験では、教養や物の見方、考え方などが判断されます。論文のテーマを決める際には、「私の家族」「私の生い立ち」など本人の家庭環境に関わるものや、思想・心情を推測させるものは避けるべきです。1.グループ面接
グループ面接とは、複数の学生を一度に面接する採用選考のことです。短時間で複数の学生の面接ができるため、効率よく面接を実施できます。学生1人ひとりを比較しながら、評価することも可能です。
2.個人面接
個人面接とは、学生1人ひとりと面接を実施する採用選考のことです。1人の学生とじっくり向き合える場のため、掘り下げた質問をすることが可能です。個人面接は、2次面接や最終面接で用いられるケースが多いとされています。
3.グループワーク・グループディスカッション
グループワークとは、課題に対して討議し、最後に発表を行う手法のことで、グループディスカッションは課題に対して学生が自由に討議する手法のことです。どちらも協調性、リーダーシップなどを評価します。それぞれの大きな違いは、発表を行うか否かです。
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- 人材採用・育成 更新日:2023/02/03
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