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採用難易度の高い学生と早期に接触!プレイベントからの採用成功を実現

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企業側の需要が高い一方で、母集団となる学生の数が少ないため、採用難易度が高いといわれている分野のひとつが建築・建設業界です。
建築など専門分野を専攻した学生の多くは大手ゼネコンを志望し、圧倒的多数の工務店など中小企業は採用に苦慮する実態があります。

今回は、香川県で注文住宅を得意とする地元密着型工務店として40年の歴史を持つ株式会社山倉建設の代表、髙吉秀一さんにお話を伺いました。
11月に参加したプレイベントでの出会いがきっかけとなり、内定にまでつながったそうです。

社名:株式会社山倉建設
本社:香川県丸亀市
事業内容:総合建築業(新築住宅・店舗の企画、設計、施工)、リフォーム業(建て替え、増改築、リノベーション)
設立:1982年
従業員数:24名
  • 学生との接触機会の減少
  • 事業拡大に向けた採用拡大
  • プレイベントでの学生との接触
  • リアリティのある情報発信によるマッチング

― まずは、マイナビのインターンシップフェアにご参加いただいた経緯をお聞かせください。


髙吉さん: 新たな営業所を開設し、新卒採用にも力を入れたいと思っていたところだったのですが、コロナ禍で説明会などの接触機会を十分に持つことができずに困っていました。
そこで以前にも参加したことのあるマイナビのインターンシップフェアの案内を改めていただき、検討を始めたんです。

― 実際に参加された決め手は何だったのでしょうか?


髙吉さん: マイナビの営業担当から、「今は地元就職志向の学生も増えている」という情報提供をしていただいたことが、一番大きな決め手でした。採用難の中で、少しでも学生と出会うきっかけになれば、と思ってのことです。
結果としては、インターンシップフェアでお会いした学生とその後も縁があり、国立大学に通う建築学科専攻の4大生を1名採用することができました。

― 建築・建設を専攻した学生の採用は難しいといわれています。


髙吉さん: はい、そうですね。多くの建築学科卒業の学生は一部の大手ゼネコンを志望していて、その後の過程でだんだんと工務店なども見るようになるというのが通説です。
特にプレ期間だと学生も業界研究が進んでいないので、自分が知っている企業から調べるため、大手志向が強くなります。弊社が採用したいと考えていた4年制大学の学生はなおさらです。
そんな中でも自社の強みを打ち出して興味を持ってもらえたことがきっかけで、採用につながったと思います。

― インターンシップフェアで打ち出された「強み」とはどんなものだったのでしょうか?


髙吉さん: 弊社は注文住宅を中心に手掛けている工務店ですが、事業のひとつとして古民家再生を行っているんです。
そのことをイベントブースの掲示で打ち出したところ、学生が興味を持ってくれて話をする機会に恵まれました。大学の卒論テーマにしているという学生もいました。
新築住宅の仕事は大手ゼネコンでも手掛けられますが、弊社のように地元密着で古民家再生をしていることが新鮮に映ったのかもしれません。
ブースに掲示した現場写真や古民家再生の過程の解説に強く興味を持っていただいたようです。

― 他にブースではどのようなことを打ち出しましたか?


髙吉さん: マイナビからのアドバイスで、「地元密着」であることは強く打ち出しました。今回参加したのは四国全域を対象とした『建築・土木系学生のための仕事研究&インターンシップフェア 高松会場』だったのですが、Uターン就職を希望している学生も興味を持ってくれたように思います。

― 具体的に、どのようなことからそのように思われましたか?


髙吉さん: 弊社のブースを訪れた学生が、説明会に同級生を連れて戻ってきてくれたことです。古民家再生、地元密着。この2つのキーワードが強く響いていることを実感できました。

― インターンシップフェアの後、どのように学生と接点を持ちましたか?


髙吉さん: まずは企業説明会とワンデー仕事体験ですね。インターンシップフェアで弊社を知ってくれたという学生をはじめ、地元出身で弊社のことを知っていたという方や、ウェブサイトを見て古民家再生事業に興味を持ったという方など、多くの方に参加していただきました。
内容は設計プランを考えるワークショップと、先輩社員によるレクチャーです。それ以外に、多少散らかっているところも含めて、ありのままの事務所の中をくまなく見学してもらいました。

― その意図は何でしょうか?


髙吉さん: リアルを知ってほしかったということに尽きます。実際の工事現場も案内して、そこで働いている職人さんとも会ってもらいました。
他社はきれいなモデルハウスを見てもらうだけということも少なくないのですが、建築の現場というのは少なからず汚れますし、力仕事もあります。
入社後に「こんなはずじゃなかった」ということがないように、長く働いてほしいという思いで早めにリアルな現場も伝えています。

実際、企業説明会とワンデー仕事体験から選考に参加した学生が途中で辞退するということもありませんでした。

― 精度の高い母集団形成をされたのですね。


髙吉さん: それが狙っていたポイントでした。地元志向の学生が多くなっているとはいえ、大手ゼネコンのように何百人、何千人と弊社を志望することはありませんから、仕事のリアルを知った上で志望してくれる学生を集めたかったんです。

私が家電メーカー出身で「ものづくり」の楽しさ、難しさを知っているからということもあるかもしれません。ものづくりは楽しいのですが、弊社のように地元密着で注文住宅を手掛けていると、「設計の仕事だけをする」とか「スーツが汚れるから現場に行くのは嫌だ」なんてことは言っていられません。
ものづくりの楽しさと表裏一体にある難しさ、苦しさも同時に分かってもらった上で選考に進んでもらったことが採用成功につながったのだと思います。

― 最後に、インターンシップフェアのようなプレイベントの参加を考えている方にメッセージをお願いします。


髙吉さん: プレイベントのように、大手から中小まで幅広い企業が参加するイベントは、中小企業にとって大きなチャンスになります。
弊社のブースには40名ほどの学生が訪れてくれましたが、弊社だけでイベントを開いてもこの集客数はかなえられなかったでしょう。
ほとんどが同じイベントに参加していた大手企業の名前に引かれて会場に訪れた学生だったと思います。

そういった環境で、自社の強みを理解してしっかりと打ち出し、早期にリアリティのある情報を提供しながら志望度の高い学生に選考に進んでもらう。この方法は、中小企業にとって大きなチャンスになるはずです。

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