経営と人材をつなげるビジネスメディア

MENU CLOSE
0 s_saiyo_s02_s20210804145536 column_saiyo c_gakuseiinterviewc_goudousetsumeikaic_kigyouinterviewc_shinsotsusaiyoauthor_organization_saponet

オンラインとオフラインのベストミックスを探る
ハイブリッド合同会社説明会現地レポート

/news/news_file/file/thumbnail_s-column-034.jpg 1
思い返せば、昨年の今ごろは各企業、学生ともども「どう動けばいいのか分からない」という状態で採用活動を一時停止した企業も少なくありませんでした。

しかし、コロナ禍に入って2年目となり、今求められているのは「『オフライン』と『オンライン』のベストミックス」です。
否応なしに求められたオンライン対応により顕在化した数々のメリットと、従来どおりのオフラインが持っているメリット。それらを上手に組み合わせて説明会の効率と効果を最大化する試みが行われています。

その取り組みの一つが、マイナビが主催するハイブリッド型の合同会社説明会。今回は2023年卒の学生を対象にした「仕事研究&インターンシップEXPO」東京会場での取材で得られた声を中心にその様子をお届けします!
マイナビが主催するハイブリッド型の合同会社説明会は、従来どおりのブース型合同会社説明会と、オンラインでの動画配信を組み合わせたイベントです。
コロナ禍でオンラインイベントが中心になっていく中、企業・学生の双方が強く希望する「対面での接触機会」をいかに安全かつ効果的に実現できるか、マイナビでは20年7月からこうしたハイブリッド形式のイベントのあり方を模索してきました。

本イベントを企画した株式会社マイナビの担当者は、企画の背景を次のように語っています。

「狙いはコロナ禍においても学生と企業のマッチングを最大化させることです。

対面でのコミュニケーションに対する期待感は相変わらず高い一方、感染症拡大防止の観点から来場制限せざるを得ないイベントも多い中で、会場に行きたくても行けない学生がいます。
対面かオンラインか、学生が自身で選んで合同説明会に参加できる方法を模索した結果、このハイブリッド型のイベントの開催に至りました」
対面でのコミュニケーション実現と、感染症対策の徹底。このバランスがハイブリッドイベントの成功の鍵を握っています。

「リアル会場においては自治体の感染症ガイドラインとともに、独自で100項目以上のチェックリストを設け、徹底した安全対策を施してイベントを実施することで、安心してセミナーやブースでのコミュニケーションに集中できる環境を整えました。

また、オンラインでは事前に録画したWEBセミナーをイベントページ内で公開。イベント翌日でも視聴できる『見逃し配信』も実施することで、当日座席数の都合で話を聞くことができなかった企業の説明会も視聴できるだけでなく、来場できなかった全国の学生が視聴することもできます」(同上)
イベント全体の満足度は、「満足」と「やや満足」を合わせて87.3%と高評価。
また、イベントに参加した目的を聞いてみると、「インターンシップ先を探すため」がトップとなり、学生の高い活動意欲が感じられます。
また、多くの学生が「知らなかった企業」のブースを訪れているとも回答。その理由については「会場で社員が声を掛けてくれた」が群を抜く結果になりました。

オンラインイベントの課題として上がる「名前を知られていない企業が埋もれてしまう」という点も、リアル会場を併用することで解決できることが見てとれます。
また、参加後に起こったポジティブな変化を尋ねる項目では、「さまざまな企業を発見することができた」「インターンシップに参加したい企業を見つけることができた」と、学生と企業のマッチングに好影響を与えていることが分かります。

加えて、コロナ禍で「孤独な」就活をせざるを得ない今の学生の状況を反映するように、「就活準備を始めるきっかけができた」という回答が6割超となったことも印象的です。
実際、現場でのインタビューに協力してくれた学生からは

「自分の就活が始まる実感がなかなか湧かなかったけれど、ここに来てリクルートスーツの学生をたくさん見て、気持ちが引き締まりました」

という声も聞かれました。
学生にとっては、情報のインプットをオンラインで、それ以外の情緒的な情報(社風、社員の雰囲気など)はオフラインで、とその使い分けが進んでいるようです。

一方で、リアルの会場では人数制限で希望する企業の説明会を必ずしも聞けない場合があります。

「会場には多くの学生がいて、希望の説明会を全て聞くことは難しそうですが、ブースの雰囲気やチラシなどで気になった企業のセミナーを後でオンラインから見返すことができるのはメリットだと思います」

と、「聞きたかったけれど聞けなかった」という機会損失のデメリットもカバーしているようです。

いずれにせよ、「ハイブリッド」という選択肢によって学生が取れる行動の幅が広がり、ポジティブな結果を生み出すことが分かりました。
ここまで見てきたように、学生にとっては「就活意識の醸成」や「知らなかった企業との出合い」、また「社員や会社の雰囲気を感じられる」などのメリットが多く聞かれたハイブリッド型合同会社説明会ですが、実際に出展した企業の手応えはどうだったのでしょうか。

いくつかの出展企業に出展した理由を伺ってみました。

「実際に学生さんと会うことで、弊社の雰囲気や社員の印象をリアルに感じてもらいたいと思っています。また、インターンシップ情報解禁後のこうした機会を生かして、企業研究や業界研究の助けになるようなコミュニケーションを取りたいですね」(生命保険)※ 末尾のカッコ内は業種名。以下、企業コメントは全て同様。

と、オフラインで取れるコミュニケーションのメリットを企業、学生双方が享受できる場にしたいという声がありました。
また、コミュニケーションの最大化という点では、多くの企業がブースに工夫を凝らして学生を呼び込んでいます。

「リアルのブースがあると、デザイン性の高さという自社の魅力を表現できるのが大きなメリット。ブースの雰囲気、社員の言葉などから私たちの熱意や本気を感じてほしい」(住宅)

と、オンラインでは実現できないブースの視覚的効果も併用しながら、「情緒的な情報」を伝えることができるのが大きなメリットであると感じている企業も多いようです。

また、学生からの反応についても聞いてみました。

「就活の開始時期とは思えないほど、質問のレベルが高く驚いています。既にさまざまな情報を調べて来てくれていることがよく分かります」(ソフトウエア)

「一般企業とは異なり、イメージが固定化していることが課題ですが、実際に会って話すと、その反応から誤解を解くことができていると実感できます」(官公庁・警察)

と、リアルなコミュニケーションによる学生の反応をポジティブに捉える声が多く聞かれました。

さらに、リアルだけでなくオンライン併用のメリットについても伺ってみたところ

・オンライン側がオンデマンド配信なので、当日のブーススタッフが少人数でも対応できた

・感染防止対策上、社の規則が非常に厳しいので、ハイブリッドによる開催でリクスを抑えながら多くの学生とコミュニケーションが取れたことが良かったと感じている

など、感染症拡大防止対策と学生とのコミュニケーションを両立できることをメリットに感じている声が多く聞かれました。

一方で
・収録するのであれば、自分たちで行うよりも、準備していただいた場所で行う方がいいです

といったように事前に自分たちで収録するのが大変だったという声もありました。

事前収録に当たってはネット環境の整備や背景・画質・照明の検証など検討事項も多いのが事実。一部エリアではマイナビが収録ブースを出し、PCや通信環境を用意する「合同収録会」や、マイナビのスタジオで、カメラマンが撮影して収録する有料オプションも用意しています。
最後に、取材に答えていただいた出展企業の皆さまに伺った、イベント後の学生の反応や反響、そして出展のご感想を紹介します。

「オンラインのみのイベントと比較して、インターンシップの申し込み率が高いです」(官公庁・警察)

オンラインでの採用広報活動において多くの企業で課題に上がる説明会からの接続率ですが、オフラインでの出会いも同時に提供することで解消されたという声が届いています。

一方で、オンラインがあることで、目に見えている以上の学生に声を届けられることもハイブリッドイベントの大きな魅力。

「会場の着席数を大幅に上回る学生さんが全国から講演をオンライン視聴してくれました」(ゲーム・玩具・アミューズメント)

こうした広く学生に声を届けられる良さに加え、次回以降への期待として以下のような声も聞かれました。

「セミナー形式での説明はオンラインでもできるので、もっと学生とコミュニケーションが取れるような、少人数の面談スペースがあるといいですね」(ソフトウエア)

同じように、企業ともっと深いコミュニケーションを取りたいという声は学生からも聞かれました。

「現状は感染症対策により対話を深めるコーナーの実施を制限していますが、リアルにおいては随時感染症対策を踏まえた上で、対面でのイベントの良さをより感じていただけるよう取り組んでいきます。オンラインについても録画配信のため双方向によるコミュニケーションが限定的となり、次の一手が求められます。リアル・オンラインともにイベントでの接点を次にどう生かすか。企業や学生ともに有意義なマッチングの場となり、高い満足度が得られるよう引き続き検討していきたいと思います」(マイナビ担当者)
今回の取材では、「情報を得るためのオンライン」と「雰囲気を感じるためのオフライン」という使い分けが学生に浸透していることを改めて実感しました。

マイナビでは現時点で22年3月頃までの特定のイベントは、ハイブリッド形式で進行予定です。

また、昨年はリアル開催のみだった理系学生向け、建築・土木学生向けのイベントも一部エリアではハイブリッド化を予定。リアルとWEBの二軸で、今後も学生と企業のマッチング最大化に努めていきます。

ご興味が湧きましたら、ぜひハイブリッドイベント出展をご検討ください!
  • Organization HUMAN CAPITALサポネット編集部

    HUMAN CAPITALサポネット編集部

    新卒・中途採用ご担当者さま、経営者さま、さらには面接や育成に関わるすべてのビジネスパーソンに向けた、採用・育成・組織戦略のヒントが満載の情報メディアです。HR領域に強いマイナビだからこそお伝えできるお役立ち情報を発信しています。

  • 人材採用・育成 更新日:2021/08/11
  • いま注目のテーマ

  • ログイン

    ログインすると、採用に便利な資料をご覧いただけます。

    ログイン
  • 新規会員登録

    会員登録がまだの方はこちら。

    新規会員登録

関連記事