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低学年からのキャリア教育を後押しする マイナビ「My CareerStudy」に込められた思いとは

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多くの人が人生の大半を「仕事」を中心にして暮らしています。
その入り口となるのが就職活動ですが、これまでは大学3年生になってから自分の志望を見定め、企業を探し、選考を受け、わずか半年から1年で人生最初の仕事探しを終える学生がほとんどでした。

1つの会社で一生を過ごすという慣習はなくなりつつありますが、それでも人生において非常に重要なファーストキャリアを決めるには短い期間といえるでしょう。

そしていま、社会全体の流れは低学年からのキャリア教育へとシフトしています。

こうした流れを受けてマイナビが2023年4月に立ち上げたのが、低学年から年齢を問わず使えるキャリア教育サービス「My CareerStudy」。今回は、そのサービスに込めた思いと、企業の採用における活用の可能性を聞いてみました。

― まずは、My CareerStudyを立ち上げることになったきっかけ、背景をお聞かせください。


指方:これからの日本は少子高齢化が進み、労働人口が減少することが分かっています。そのため、一人ひとりの生産性を高めていくことが重要です。テクノロジーの導入や仕組み化など組織的な対応はもちろんですが、個々人が能力を伸ばすことも求められます。

こうした、これからの日本社会の変化に対してマイナビとしてできる貢献の一つが、低学年からのキャリア教育をサポートし、一人ひとりの可能性を引き出していくことだと考えています。

― 学生にとってはマイナビが就活の入り口にあるサービスなので、キャリアとも関連性が深いですね。

指方:そうです。My CareerStudyを通じて早期にキャリア教育に触れることで、学生が適職を見つけていく手助けができればと思っています。

― オープン当初はMy Career編集部が制作した動画コンテンツや自己分析・診断ツールがメインでしたが、10月からは企業提供コンテンツの掲載も始まりました。どういう意図で企画の設計をされたんですか?


指方:私は過去に営業として企業の新卒採用支援を行っていたのですが、企業を学生に知ってもらうことの難しさを痛感しました。インターンシップは学生と企業が接触する最初の機会になることが多いのですが、実際に学生が参加するインターンシップの数は5社程度。しかも、学生はこの後に訪れる就職活動を意識してインターンシップ先を選びますから、どうしてもイメージや知名度に引かれて参加する学生が多くなります。BtoBの企業は一般消費者に対して大々的に広告を行わないので、知られていないのはしょうがない部分もありますが、そのような企業が社会を支えていたりしますので、スポットを当てたいと考えていました。
このような背景もあり、My CareerStudyは企業や業界の知名度ではなく、事業や仕事の「中身」できっかけをつくることにこだわったんです。

― 中身で学生からの認知を集める工夫というと、どのような内容でしょうか。詳しくお聞かせください。


指方:はい。就職情報サイトでは、企業名や業種での検索がよく利用されますがMy CareerStudy はそういった切り口での検索機能はありません。学生は「学びたいこと」や社会人の先輩のパーソナリティなどを軸に検索し、動画やミートアップ(Liveイベント)、記事などを発見していきます。
この仕組みで何が起こるか。例えば「ロジカルシンキング」を伸ばしたいと思っている学生に、自社の営業社員が講師として話す「現場の営業パーソンが語る『ロジカルシンキング』」のような講座を見てもらい、自社のことを知ってもらえるチャンスが生まれるのです。

― 企業名での検索では目に留まらなかったかもしれない企業も、新たな学生にリーチできる可能性がありますね。


指方:はい。学生にとっては学びに加えて、新しい企業との出合いがある場、企業にとっては社名に頼らない「中身」で勝負できる場であるというのが最も大きなメリットであり、特徴ですね。

― 「中身」で勝負できるというのは、企業にとってうれしいことですね。実際、学生はどのようなコンテンツを見ているのでしょうか?


指方:低学年には特に、コミュニケーション力やストレス対策など普遍的なコンテンツが人気です。ビジネスでも必要だけれど、学生生活にも生かせるようなものです。
学年が上がるにつれて、社会人基礎力やマーケティングの基礎というような具体的なものが見られているようですね。

― 企業がそのようなコンテンツを用意するのは、少し難しそうにも感じます。


指方:実際、企業の方とお会いしても、「やってみたいけれど、講座にできるようなコンテンツがない」といったお声は聞かれます。しかし、実際のところ「自社内にコンテンツがあるのに気付いていない」という場合が多いんです。

新入社員に対して、何の教育もしないという企業はほとんどありません。研修という形であれ、OJTという形であれ、何かしら教えているはずです。仕事の現場から導かれた生きたノウハウがコンテンツになる。それがMy CareerStudyの面白いところです。

例えば企画職に配属された新入社員には、まず「企画とは何か」といったことを教えると思います。現場では自社と業界の状況や、既存商品・サービスを考慮したポジショニング、社内リソースの管理方法など具体的なことを教えていると思いますが、学生向けにはそこまで必要ありません。

もう少し抽象化して、「状況分析、リソース、制約の3つを考えることが大切」というコアを抜き出し、それを柔らかく伝えるために「やってみたい!を形にする『企画力』の育て方」といった講座に落とし込んでいくのです。
これなら、学年を問わず大学生活や日常で活かせる内容になります。もちろん、一般的な内容だけでは自社の印象を残すことはできないので、「具体的に自社ではこのようにやっている」という具体例を併せて伝えると良いでしょう。

さらに、副次的な効果としてMy CareerStudyで学生のニーズを探りながらコンテンツ作りを行うことで、インターンシップや説明会などの既存コンテンツの質が高まっていくということも期待できます。

― なるほど。新たに講座を作るという意識ではなく、いま社内にあるリソースをうまく使っていくという感じですね。そして、それが他の採用施策にも生きてくる。


指方:そうです。加えて、受講した学生のデータをダウンロードすることができますので、新たなコンテンツの告知やインターンシップの案内などを送ることもできます。(※)

中身で勝負でき、学生とつながり、採用力も高められる。知名度さえあれば……とお考えの企業さまにはぜひ検討いただきたいサービスです。
※ 取得した個人情報に対し、求人や採用情報の案内はできません。

― 最後に、My CareerStudyをこれからどんなサービスにしていきたいですか?


指方:学生が早いうちからキャリアを考え始めることで、「なんとなくのイメージ」や知名度だけで企業選びをするのではなく、本当に自分にフィットした企業を選べるようになる、そんな手助けができるサービスをこれからも目指していきます。

しかし、マイナビだけでそれはなし得ません。業界も企業も仕事もキャリアも多様で、それら全てが学生にとっての選択肢であり可能性です。多くの企業の皆さまにコンテンツをご提供いただき、学生にとって学びと可能性が広がる世界を構築することができてこそ、実現できるものだと思っています。

― 今日はありがとうございました!

現在の採用活動は「就活学年」と呼ばれる3年生、4年生を主な対象として展開する「短期決戦」です。加えて、近年の激しい売り手市場化によって「知名度」や「露出度」の重要性はますます大きくなっています。

学生の自由な職業選択を維持する意味でも、就活生に向けた幅の広い広報活動の重要性はこれからも変わりません。
しかし、そこへ新たに「低学年からじっくり付き合っていく」という方法が生まれました。それが、My CareerStudyです。

知名度や露出度だけでなく、学生にとって有益な「学び」を提供することによる企業価値の伝達方法は、採用活動に新たな可能性を開いてくれることでしょう。
  • Organization HUMAN CAPITALサポネット編集部

    HUMAN CAPITALサポネット編集部

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  • 人材採用・育成 更新日:2023/11/29
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