介護法人の担当者はいつ何をすればいい?26年卒新卒採用スケジュールを解説!【介護職採用シリーズ_vol.7】
※詳しくは、厚生労働省 「高卒就職情報WEB提供サービス」の「求人のお申し込み方法、採用の流れ」をご確認ください。
一度求人を出した高校には、たとえ応募がなくても、毎年、求人票を送付し続けましょう。というのも、高卒採用では、進路指導部の担当教員に好印象を持ってもらえるかどうかが成否のカギとなるからです。
高校では、通常、生徒が応募先を選ぶ際に進路指導部の担当教員がサポートするため、応募先選びには教員の意向が少なからず影響します。高校によっては、就職実績が担当教員の人事評価に影響する場合もあります。担当教員にとって、生徒を適した職場に就職させることは重要な職務なので、毎年求人を出してくれる法人や採用実績のある法人ほど、印象がよくなるのです。
また、不況になると、法人の多くは高校への求人票の送付を見合わせるため、生徒の就職先の選択肢が減ることになります。不況の年でも変わらず求人票を送ってくる法人は、担当教員にとっては貴重な存在です。生徒が応募先を選ぶ際には、その法人を勧めてくれる可能性も高まるでしょう。
介護福祉士養成校卒の採用においては、ルールや解禁日は特に定められていません。介護法人から直接、求人募集をしたい学校に求人票を送付することができます。大学生と同様に就職情報サイトに登録して就職活動をする方法もありますが、学校経由で求人募集に応募する学生が多数派です。
養成校の学生の多くは、1月~2月に実施される介護福祉士の国家試験を受験します。そのため、試験前の夏頃に就職活動を行う学生と、試験終了後の2月以降に動く学生に分かれます。
介護法人側は、まず各養成校の受付時期に合わせて求人票を送付します。その後のスケジュールは法人によって異なりますが、一般的には大卒の採用スケジュールとほぼ同じで、説明会が3月頃から、選考が6月頃から始まり、内定が出始めるのが10月頃からです。
介護福祉士養成校卒の採用においても、学校訪問は欠かせません。特に、養成校の学生が就職活動を行う夏頃と2月頃を中心にアプローチをするとよいでしょう。
また、介護福祉士養成校のカリキュラムには、介護現場での実習が含まれています。介護法人が実習先として学生を受け入れると、学生や教員との接点が生まれ、就職活動の際に応募先として選んでもらいやすくなります。養成校の実習先になるには、採用担当者が学校に足を運んで、進路指導担当の教員に自法人と提携してもらえるように売り込む必要があります。
さらに学校によっては、入学希望者向けに開催するオープンキャンパスのプログラムとして、介護現場を見学する機会を設けている場合があります。学校から見学者の受け入れを頼まれても、多忙さを理由に断る介護法人が多いかもしれませんが、そこで快く協力しておくと、学校との信頼関係が強まるでしょう。
なお、養成校には通常、日頃からつながりのある法人への推薦枠が設けられています。学校訪問を重ね、実習先や見学先として積極的に協力して関係性をつくっておくと、学校推薦によって優秀な学生を採用できる可能性が高まります。
福祉系学部の社会福祉士養成学科の学生の大半は、福祉・介護系の法人と一般企業を併願しているといわれています。同じ大学のほかの学部の友人たちの就活スタートに合わせて、3年生の3月頃から就職活動をスタートするケースが一般的です。3年生の夏にインターンシップに参加する学生も少なくありません。
社会福祉士養成学科の学生は、在学中に社会福祉士の資格を取って卒業し、行政機関や介護施設、医療機関などでソーシャルワーカー(相談員)として働くことを目指しています。ただ、介護業界に就職した場合、最初からソーシャルワーカーとして働くケースは少なく、介護職としてキャリアをスタートさせるケースが一般的です。
このようなソーシャルワーカー志望の学生に対しては、説明会や面接、内定後の面談、懇談会などでソーシャルワーカーへの具体的なキャリアステップを示すことが、入職意欲を高めるカギとなります。
福祉系学部以外の学部の大学生は、採用の対象としてはもっとも数が多い層です。近年はインターンシップへの参加率も高まっており、早期から準備して対応する必要があります。また、内定後も細やかなフォローを重ねないと、なかなか採用につなげることはできません。とはいえ、多くの学生から応募を集めるためには、避けては通れない対象といえるでしょう。
一般の大学生は、最初は希望する業種や職種を明確には決めておらず、就職活動をしながら徐々に意志を固めていく傾向があります。そのため、就職活動をスタートする前の希望業種とは異なる業界に就職する学生も少なくありません。したがって、インターンシップや選考過程で介護の仕事や自法人の魅力をしっかりと伝えることができれば、就職先として選んでもらえる可能性は十分にあります。
失業のリスクが少なく安定している、転勤や残業が少ない、ライフスタイルが変化しても続けられるといった介護の仕事の特徴は、じつは最近の大学生の価値観や志向とマッチしています。これまで高卒や専門学校卒の学生だけを対象にしてきた法人は、ぜひ大卒対象の新卒採用も始めましょう。
- 人材採用・育成 更新日:2024/07/29
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