地元(Uターン含む)就職を希望する学生は62.6%で2年連続増加/2023年卒大学生Uターン・地元就職に関する調査
地元(Uターン含む)就職を希望する学生は前年比4.8pt増の62.6%で2年連続増加
2023年3月卒業予定の全国の大学生、大学院生が地元(Uターン含む)就職を希望する割合は62.6%(前年比4.8pt増)で2年連続の増加となった。【図1】
有効求人倍率の推移と比較すると、コロナ禍前は求人倍率の高まりにあわせて地元就職希望が減少し、都市圏の大手企業などの就職意向が高まっていた。一方で、コロナ禍以降は求人倍率がやや低下し、経済状況が不透明であることなどから地元就職意向が高まったと推察される。
また、大学(大学院)に進学した際と現在の地元就職希望割合の差が8.3ptと前年以上であることから、コロナ禍によりオンラインでのインターンシップや就職活動が普及し、地元を離れていても情報収集をしたり選考が受けられたりする点も、地元就職意向を後押ししている要因ではないかと考えられる。
地元企業への就職活動において、交通費を障害だと感じる学生は前年比4.2pt増
地元企業への就職活動において障害だと感じることを聞いたところ、「交通費」と回答した割合が前年から4.2pt増加した。【図2】
就職活動のオンライン化が進んだことで、22年卒調査では前年に比べて12.7ptと大きく減少していたが、23年卒の調査ではやや増加した。『2023年卒企業新卒採用予定調査』では23年卒の採用活動において、各フェーズで22年卒よりも「WEBと対面を併用する」と回答した企業が多くなっているが、学生にとっては対面形式で実施されることによってかかる交通費を就職活動での障害と感じている場合もあることが見てとれる。【図3】
地元就職する学生を増やすためのアイデアの中には「WEBで開催してほしい」という意見や「都市郊外でもイベントを行ってほしい」「交通費を負担してほしい」というコメントが見られた。開催形式だけでなく場所の選び方や費用の支給など配慮の余地はいろいろとありそうだ。【表1】
地元就職への意欲を高めるために必要だと思うことは
「働きたい企業が多くできること」「給料がよい就職先が多くできること」
地元就職を希望しない学生に、どのようなことが実現すれば地元就職する可能性があるか聞くと、「働きたいと思うような企業が多くできる」「給料がよい就職先が多くできる」がともに4割を超えた。【図4】
また、地元就職を希望する人を増やすためのアイデアとしては、「給与を増やしたり生活に関する手当を充実させる」「子育て支援に力を入れる」などの、企業の制度や待遇に関するコメントが見られた。住宅手当や奨学金返済制度、子育て支援など、将来安心して生活できる制度を取り入れる企業があれば、地元就職を希望する学生が増えると考えているようだ。【表2】
- 調査・データ 更新日:2022/05/11
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