2018年卒 マイナビ企業新卒採用予定調査
大学卒(院卒含む)の2018年卒採用予定数を2017年卒採用実績数と比較すると、全体平均で17.8%の増加と、大きく増加予定ではあるものの、前年の割合を下回っている。採用予定数自体は増加傾向にあるものの、その勢いに関してはやや落ち着いているといえる。業種別に見ると、「商社」「建設」「製造」等で割合が高い。採用予定数決定の「大きな要因となったもの」については、前年同様「将来の経営業績の見通し」が最も選ばれた。大学卒の文系・理系の採用数をそれぞれを増やす企業と減らす企業で比較したところ、採用を増やす企業は「将来の経営業績の見通し」を選択する割合が比較的高く、採用を減らす企業は「前年の採用実績」を選択する割合が比較的高い。
18年卒採用に関する経団連の指針は、17年卒採用の対応を維持すると発表されたため、「3月1日広報活動開始、6月1日選考活動開始」のスケジュールで進行している。そのため、「新卒採用エントリー受付開始」は前年同様3月に集中し、3月までに9割以上の企業がエントリー受付を開始すると答えた。採用に直結するセミナーは、開始のピークは前年同様3月で変わらないものの、前年より3月上旬への集中は高まった。
開始時期のピークに変化があったのは、「エントリーシート結果通知開始」で、開始ピークは「4月」から「3月」に前倒しになった。詳細に見ると、3月上旬から4月上旬にかけて、前年を上回っている。3月に受付を開始し、その後すぐに結果通知を開始するというスケジュールをとる企業が増加しているものと考えられる。同様に開始ピークの変化があった項目は「適性検査・筆記試験開始」である。前年の開始ピークは4月であったが、18年卒では3月に前倒しになり、4月が僅差で続く。特に上場企業で3月上旬からの開始が増加している。
面接の開始時期については、4月が開始のピークであることは前年同様であるが、前年4月以外に多かった「6月上旬」が若干減少し、その分「3月」が月間を通じて前年を上回った。内々定出し開始についても、最も多くの企業が開始するのは前年同様6月であるが、2月から5月にかけて、前年を上回っている。面接の開始と内々定出しの開始については、ピーク月が変更になるほどではないものの、緩やかな前倒し傾向があるといえる。活動のスタート(3月1日)と中間点(6月1日)の時期は前年と変わらないものの、開始後すぐに前年より一層スムーズな初期選考への案内、緩やかに前倒された面接スケジュールを案内されるなど、3月は企業・学生ともに非常に多忙な月となったようだ。
採用活動期間の長短の見通しについては、全体の7割が前年と「同期間」と回答した。しかし、採用活動の終了予定時期については、若干前倒しの傾向があり、特に5月から7月にかけて前年を上回った。9月までに採用を終了する予定の企業は59.1%(前年比3.4pt増)と、こちらも微増している。
企業が「実践している」「特に注力している」採用手法については、「体験型インターンシップの受け入れ」「学校訪問」などが前年より増加した。また、「今年から導入した」採用手法で、前年から最も増加した項目は「WEBセミナー」だった。割合は6.4%(前年比3.0pt)と「体験型インターンシップの受け入れ(20.0%)」や「学校訪問(10.4%)」より割合は低いものの、「採用に直結しないオープンセミナー」などを、スケジュールの都合で実施しづらい企業が、学生の理解度アップを狙って導入している様子がうかがえる。本年追加した項目の「学生アルバイトの社員登用」は、「小売(22.3%)」「サービス・インフラ(15.5%)」で比較的多く実施されている。
調査名 | 2018年卒マイナビ企業新卒採用予定調査 |
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調査目的 | 2018年卒新卒採用活動の実態と傾向の把握、及び今後の推移分析 |
調査期間 | 2017年2月6日(月)~3月3日(金) |
調査方法 | ・新卒採用実績のある国内8,000社に回答用紙を郵送 ・採用・研修担当者のための新卒採用支援情報サイト「新卒採用サポネット」会員様にメールマガジンにて案内 ・マイナビ2018利用企業担当者様宛にメールマガジンにて案内 |
回答方法 | ・採用・研修担当者のための新卒採用支援情報サイト「新卒採用サポネット」掲載のWEBフォームへ入力 ・回答用紙をFAXにて返送 |
回答 | 2,419社 (上場 403社 ・ 非上場 2,016社 | 製造 865社 ・ 非製造 1,554社) |
- 調査・データ 更新日:2017/04/06
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