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20年ぶりの新卒採用で成功の秘訣(ひけつ)とは?
「マイナビ」で仕事の魅力を伝えて意欲の高い人材を採用

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若年人口が減り続けている日本において、新卒採用の難易度は年々上がっています。それでも、自社の文化になじみ、会社の永続性を支えてくれる存在として期待を寄せ、多くの企業が工夫を凝らして採用を続けています。


そんな中、大阪と千葉に拠点を置き、少数精鋭で磨き抜いた特殊塗装技術で高い評価を得ている株式会社光栄プロテックは、20年ぶりの新卒採用に踏み切りました。


厳しい採用戦線で勝ち抜き、無事に内定者を迎えるに至った経緯、その工夫はどのようなものだったのでしょうか。

  • 社名:株式会社光栄プロテック
  • 本社:大阪府枚方市
  • 事業内容:特殊表面塗装
  • 設立:1985年
  • 従業員数:23名
  • 20年ぶりの新卒採用で採用手法など最新トレンドが分からない
  • マイナビ営業担当による情報提供
  • 社内環境整備による魅力アップ
  • 的確な情報発信による認知獲得と好意度醸成

― 三田さん、今日はよろしくお願いします。まず、御社が新卒採用を始められた経緯をお聞かせください。

三田さん:はい。弊社は規模こそ小さいものの、寺社仏閣や高級ホテル、ハイブランド店舗などで使われる特殊塗装技術では高い評価を頂き、そのおかげでこれまで事業を続け、拡大させてきました。


人材採用については、この20年ほど中途を中心に進めてきて、多くの社員が活躍してくれていますが、やはり中核となるのは20年以上前に新卒で採用した方です。
その社員のように、弊社の文化と社風を深く理解して技術を継承できるような方を改めて採用したいと考えたのがきっかけですね。


― ほかの多くの企業でも新卒採用を検討しながらも、なかなか一歩を踏み出せない現状があるようです。御社が新卒採用に踏み切った理由は何でしょうか?


三田さん:会社が成長して、教育面でも職場環境面でも新卒社員を迎えられるようになった、というのが一番ですね。


教育面では、先ほどお話をした新卒採用の社員が会社の未来についても一緒に考えてくれるようになり、いま新たに新卒を採用しても教育面、サポート面ともに安心なんじゃないかと思えたんです。


職場環境面では、中途で入社した若い方々が気持ち良く、楽しく仕事ができるように進めてきた社内の環境整備が実を結びつつあるのも理由です。
専門書もそろえた社内図書館や社員食堂といった福利厚生面を整備し、自社WEBサイトを中心とした情報発信の方法も一新して、弊社の規模にしてはかなり充実した体制を整えています。


― これまでの経営努力が実を結んで、新卒採用に一歩踏み出すことができたということですね。

― 新卒を採用したいから社内を改革したのではなく、社内の改革があったから新卒採用ができた、というのは一般とは逆の流れですね。


三田さん:そうかもしれません。でも、だからこそ「小手先」ではない本当の社員満足につながる改革をしてこられたのだと思います。
それで胸を張って、心機一転、ここで新卒採用をしてみようと思えました。


― 久しぶりの新卒採用で「マイナビ」をお選びいただいた理由は何でしょうか?


三田さん:中途採用でお世話になっていたマイナビの担当者に新卒採用についても相談したのですが、紹介された新卒採用担当者の熱心さ、真剣さが一番の理由です。

弊社での新卒採用は20年以上ぶりですから、今の若い方の感覚、会社選びの方針など分からないことも多かったのですが、質問をするとすぐにデータを送ってくださって、本当に助かりましたね。


― その結果、どのような採用戦略を取られましたか?


三田さん:今の若い方は、昔よりも給与や待遇以外にも仕事のやりがい、面白さをとても重視されることが分かりました。

その点、弊社は競合のいない唯一無二の技術を持っていますし、社員も自分たちの仕事に誇りを持って働いてくれています。施工後に、自身が携わった建築物などに何度も足を運ぶこともあるそうです。

それを上手に伝えることをまずは考えましたね。


― なかなか自社のことを客観視するのは難しいのでは?

三田さん:そうですね。創業社長であれば自社の強みを力強く語ることもできるのでしょうが、私は2代目でしたので「再発見」する必要があるな、と考えていました。創業者と20年ほど一緒に働いた経験はあっても、改めて自社の強みを整理する機会はなかなかありませんでしたので。


― 日々の仕事の中で自社の強みを改めて整理するのはなかなか……難しいですよね。


三田さん:はい。しかし「大阪ものづくり優良企業賞『匠』」という表彰制度に応募したことがきっかけとなり、客観視することができました。


応募には自分たちの技術をしっかりとした論文にまとめて提出する必要があったので、まずは競合他社のことも含めて調査をし、自分たちの強みを分析しました。

その結果、客観的に自分たちの技術について改めて学ぶことができ、「これはアピールできるのではないか」とマイナビの企業ページにも、自社WEBサイトにも掲載して情報を発信しました。


― ほかに注力して発信したことはありますか?


三田さん:平均年齢が若く、大卒の方もなじみやすい環境であることはアピールしました。中途採用で若い方を積極的に採用してきたことから、弊社は同業界・同規模の企業と比べると平均年齢がぐっと若く、30歳代なんです。春に新卒の方が入社されると20歳代になります。

なので、マイナビの企業ページに歳の近い先輩社員のインタビューを掲載して学生にアピールしました。

―そういった点をアピールしながらの新卒採用、成果はいかがでしたか?

三田さん:正直、新卒採用は本当に久しぶりでしたし、今年は「お試し」くらいに考えていたんです。もし採用できなくても残念がることはない、と。事務長を務めている妻ともそう話していました。


が、ふたを開けてみると大手企業が採用活動をしている早い時期から応募が集まり始めて、うれしい驚きがありました。

実際に大阪で2名の採用、さらに千葉でも2名の採用が決定しています。


― 素晴らしいですね。特にどの施策が効果的だと感じましたか?


三田さん:マイナビ上でのアピールで集まってくれた学生に、弊社のショールームやリフォームしたミーティングルームを見てもらったのは、志望度を上げる最後の一押しとして効果的だったと思います。


マイナビと弊社WEBサイトを見て基本的な情報を持った学生に対し、実際にこうして職場環境を整えて待っていますよ、と伝えられたのが良かったですね。

弊社くらいの規模の会社でここまで整った環境を持っている企業はそう多くないので、強くアピールできたと思います。

― 最後に、御社と同じように新卒採用を考えながらも迷っている方にメッセージをお願いします。


三田さん:中小企業だと、やはり新卒採用は難しいのではないかと尻込みしてしまうところはあると思います。

ですが、「新卒の社員が入る」と決まっただけでも社内に新しい風が吹いたというか、社員が「ああ、自分たちの会社は大学を卒業して最初の就職先に選ばれるような、そんな会社なんだ」と考えて、さらに誇りを持って仕事ができるような雰囲気も生まれています。


これは、なかなかほかでは得がたい新卒採用の素晴らしい効果ですよね。高い技術を持っている中小企業はたくさんあります。ぜひ、自社の強みをしっかりと再認識してアピールし、採用に踏み切っていただければと思います。

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