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理解度向上により内定承諾率にも変化が!「パンフレット」の強さとは

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今、採用市場にはさまざまな広報ツールがあふれています。そして、それらは時代を反映して採用ホームページや、WEB説明会、VOD方式のセミナーコンテンツなど、オンラインで使えるものが企業にも学生にも人気です。

そのような環境の中、伝統的に使われてきたツールを上手に活用して効果を上げている企業も多くあります。そのうちのひとつが、今回ご紹介する「パンフレット」を活用した採用活動を展開している角上魚類ホールディングス株式会社です。

多くの企業で学生との接点がオンラインに移行していく中、今あえてパンフレットを制作して学生の心をつかんだ成功事例をご紹介します。
社名:角上魚類ホールディングス株式会社
本社:新潟県長岡市(寺泊本社)、埼玉県さいたま市(美園本社)
事業内容:首都圏郊外を中心とした大型鮮魚専門店のチェーンストア
設立:1976年
従業員数:1,106名
  • 経年使用により古くなった情報の更新
  • 企業イメージの若返り
  • 自社の採用戦略を熟知した、マイナビによるパンフレットの総合プロデュース
  • 段階的な志望意欲醸成を狙った2種のパンフレット制作
  • 制作・撮影チームによる臨機応変で的確な対応

― まずは、パンフレットを制作された理由についてお聞かせください。


加藤さん: はい。発端としては、以前に使っていたパンフレットが古くなったからですね。異動した社員がいたり、昇進した社員が以前の役職のまま掲載されていたりして、混乱のもとにもなりますし、そろそろ新しくしたいということでマイナビに相談しました。

針谷さん: 当初はデザイン会社など専門企業を含めたコンペティションを開催することも考えていたのですが、新卒採用分野ではマイナビとの付き合いが深く、各種コンテンツの制作などを通じて弊社のこともよく知ってくださっているということでお願いしました。

― どのような場面で学生に配っているのでしょうか?


針谷さん: 主には説明会ですね。弊社は学生と対面で接点を持つことを大切にしていますので、直接お会いして渡しています。 近年はオンラインでの接点を重視する企業が多いことはもちろん知っているのですが、大型鮮魚専門店をチェーン展開している弊社にとってはビジネスの現場である「店舗」を直接学生に見てほしいという思いがあるんです。

加藤さん: 説明会は主に東京の赤羽店の近くで行って、説明会の後、そのまま店舗を見てもらっています。そこにある活気、従業員の真剣な表情などを見てもらい、入社後の働き方を具体的に想像してもらう機会になればと思い実施しています。

― 今回、2種類のパンフレットを制作されていますが、内容の違いはどのようなものでしょうか?


加藤さん: 1つは、「コンセプトブック」と呼んでいる弊社の理念や鮮魚店というビジネスの面白さを伝えることに重点を置いたもの。もう1つが、いわゆる会社紹介パンフレットです。

― コンセプトブックも併せて制作された意図は何ですか?


針谷さん: 鮮魚販売という事業柄、これまで弊社を志望する学生の多くが水産系を専攻している方でした。一方で、将来的に店舗管理やバイヤー、マネジメント業務などを担当する社員の採用も強化していくために、商学や経済など幅広い専攻の学生に弊社を知ってほしいという思いがありました。
そのために、まずは目を引くデザインで広く興味を持っていただき、弊社の理念や従業員の想いを知ってもらうことで動機形成につなげられればと思い、コンセプトブックも制作しました。

加藤さん: 加えて、コンセプトブックはステークホルダー向けに配布するなど、採用以外の場面でも利用できることを想定しています。
また、大きな体裁のパンフレットにすることで、魚が好きな方はポスターとして部屋に貼っていただけるかもしれない、という期待も込めています(笑)。

― コンセプトブックだけでなく、会社紹介パンフレットも洗練されたデザインになっていますね。


加藤さん: ありがとうございます。パンフレットを刷新する意図として、内容が古くなったということだけでなく、「イメージの若返り」を図りたいとも考えていましたので、こういったデザインになりました。

弊社は確かに「魚屋」なのですが、掲げている目標は「日本一の魚屋になりたい」です。そのために弊社ならではの流通網整備や社員教育などにも力を入れていますので、いわゆる「町の魚屋さん」とは違う、ビジネスの面白みを感じられる職場であることをアピールすることも意識しました。

針谷さん: 実際、マーケティングやバイヤーを希望する学生が興味を持ってくれたように思います。
今の学生の志向、そして弊社の強みの両方を知っているマイナビだからこそ、この仕上がりになったと思いますね。

― 実際、効果はいかがでしょうか?


加藤さん: 今年の春に学生750名にコンセプトブックを発送しました。まだ使い始めたばかりなので、効果を検証するには至っていないのですが、全体の応募数は例年よりやや減少したものの、選考参加者の内定承諾率が高くなっていることから、弊社についての理解が進み、マッチングの精度が向上したのではないかと推測しています。

― パンフレットの制作にはご苦労もあったのでは?


加藤さん: はい。コンセプトブックにも会社紹介パンフレットにも、市場での様子を掲載しているのですが、あいにく当日が時化(しけ)で魚があまり揚がっておらず、人も少なかったんです。

市場をロケ地に選んだのは、弊社のビジネスのスタート地点であるという理由だけでなく、その活気とそこで働く弊社の社員を魅力的に見せたいという意図があったので、どうしようかと……。

針谷さん: あの時は困りましたね。でも、マイナビが組んだプロの制作チームが撮影シーンや写真の画角などを工夫してくださったおかげで、もともと意図していた以上の撮影ができたと思います。
市場そのものには活気が足りていなかったものの、その分、社員の表情にフォーカスした写真を撮影したことで学生には真剣に仕事に取り組む面白さ、楽しさを伝えられたのではないでしょうか。

― 最後に、パンフレット制作を検討されている企業の方へメッセージをお願いします。


針谷さん: コンセプトを明確化した上で、紙面に何を置き、どうデザインしていくかという過程を経るパンフレットは、企業イメージを表現するには今でも最高のツールだと思います。
その過程で、自社の魅力を改めて棚卸しできるのもいいですね。

加藤さん: いま、オンラインの採用ツールがあふれているからこそ、パンフレットという手段は学生にとっても新鮮味があり、印象に残るはずです。他社を一歩出し抜く採用ツールとして、パンフレットの価値を再認識しています。

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