「入社後、すぐ退職」の悲劇を防げ! 適材適所な人材配置をする6つのノウハウ
まず認識してほしいのは、求職者側は基本的にモチベーションが「高い」状態で入社してくるということです。その人材がすぐに辞めてしまうのは、あなたの会社やその業務に、よっぽど大きな不満を持ってしまったということなのです。
内定者のモチベーションを一気に下げ、離職へと走らせてしまう原因は、入社前に彼らがイメージしていた就業環境と実際の就業環境のギャップが大きすぎたことにあります。すなわち、人材配置の失敗です。
ギャップを生んでしまう原因は、「求職者」「人事担当者」「受け入れ部署」の3者間の認識が大きくズレていることにあります。そして、そのギャップは本来、事前に各人がコミュニケーションを密に取れば解消できたはずのものです。
認識のギャップを解消するには、受け入れ先部署と求職者の双方を橋渡しできる「人事担当者」がリーダーシップを取って積極的に動く必要があります。つまり、適材適所の人材配置を実現するには、人事担当者こそが「最も重要なキーマン」なのです。それを認識することから全てが始まります。
人材配置を成功させるには、求職者の入社が決まる“前”から調整を始めることが重要です。具体的には、求職者が配属される予定の部署で人事権を持っている人物に、採用面接に参加してもらうのがオススメです。
それが無理なら、求職者の履歴書を部署内で回覧したり、面接結果をフィードバックしたりすることで、配属先部署に採用の意思確認をしていきましょう。人事が勝手に決めるのではなく、採用する/しないの判断をなるべく該当部署に委ねるのです。
こうすることで、部署のメンバーに「人材を受け入れる」という責任感が生まれます。また、求職者の性格や特徴などを事前に把握できるため、「自分たちの部署が持つ文化にマッチするか」「どのチームや上司の元につけるべきか」などのイメージが湧きやすくなるのです。
採用選考がある程度進んだ後は、「求職者に担当してもらう業務内容・条件」と「求職者が希望する業務内容・条件」の相違点を把握しておきましょう。たとえば、よくあるギャップとしては以下のようなものがあります。
- 本人が希望する業務には、入社してから数年経たないと携わることが難しい
- 本人が希望する業務の他にも、さまざまな業務を担当する必要がある
- 本人の希望勤務条件と、配属先部署で想定している勤務条件がズレている(休日出勤の有無、シフト制、残業量の多寡など)
このような相違点が採用面接で判明したら、なるべく早めの段階で配属先部署を巻き込み、人事担当者が間に入って3者間で調整しましょう。このギャップを許容できるかは最終的に求職者の判断になりますが、入社前に調整することにより、入社後のミスマッチを防ぐことができます。
受け入れ先部署の候補が複数ある場合、「新入社員の指導に意欲的な社員」を優先して指導役に選出するのも1つの手です。というのも、新入社員がいち早く業務に馴染み、早期の戦力化が実現できるかは、指導担当社員との相性や、きめ細かい指導ができるかにかかっているからです。
指導担当は、以下の基準で選ぶと良いでしょう。
- 自身も中途入社であり、指導を受けて成長した
- 評価査定は、毎回平均以上の成績である
- 過去にインターン・新卒採用で人事に協力的な姿勢を見せていた
- 本人が、「後輩を育成・指導するのが好き」と公言している
- 過去に後輩の育成・指導で実績を残している
- 新入社員とそれほど年齢が離れていない(±5歳くらい)
逆に、以下に該当する社員は指導担当には不向きです。
- 社内恋愛やセクハラによるトラブルを起こしている
- パワハラやそれに近い指導により、部下が休職・退職した
- 評価査定は、毎回平均以下の成績である
- 遅刻・欠勤が多い
- 人材採用・育成 更新日:2022/11/08
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