優秀な人材を確保するために人事や総務が知っておきたい企業説明会の5G活用とは?
これまでの4Gよりもはるかに高速・大容量である5Gを活用することによって、オンラインでの企業説明会も簡単に開催できるようになります。
5Gによって全国どこからでも企業説明会に参加できるようになると、首都圏の企業から地方の求職者に対してアプローチがしやすくなると同時に、地方の企業も首都圏在住の求職者に対してアプローチが容易になります。
求職者にとっては物理的な移動時間が短縮でき、スケジュール調整の労力も最小限に抑えられるでしょう。
また、企業の人事や総務担当者にとっても、全国各地の説明会に足を運ぶ必要がなくなり、社内の会議室などから多くの求職者にアプローチができるため、時間やコストの大幅な削減にもつながります。
これまで人事や総務の担当者が限られていて多くの企業説明会へ出展することが難しかった企業も、5Gによるリモート説明会が実現できれば優秀な人材獲得にもつながるはずです。
また、新型コロナウイルスが収束した後は、これまでのような現地開催での企業説明会も再開していくと考えられます。その際、会場内にWi-Fi環境が整備されていない場合や、アクセスが集中して通信速度が低下している場合であっても、5Gであれば企業説明会の様子を安定的にリモート配信することができます。
都心部だけではなく、全国各地から優秀な求職者を採用するための第一歩として、企業説明会への5G活用は大きなメリットがあるといえるでしょう。
企業説明会において自社の紹介を行う場合、一般的には資料を配布したり、会社紹介の映像やスライドを投影したりといったケースが多いものです。
しかし、実際のオフィスの雰囲気や広さなどは伝わりづらく、会社を訪問したときにギャップが生じることも少なくありません。また、新型コロナウイルスの影響によって企業訪問自体が難しくなったケースもあるでしょう。
そのような問題を解決するためのテクノロジーとして、「xR」が注目されています。xRとはAR(拡張現実)やVR(仮想現実)などの総称で、ヘッドマウントディスプレイやスマートフォンなどの画面上から立体的でリアルな表現ができるテクノロジーです。
たとえば、ヘッドマウントディスプレイにVR映像を投影すると、周囲360°どこを見回しても現実世界のような空間が広がり、まるで現地に立っているかのような没入感のある体験ができます。
この技術を活用すれば、たとえばオフィス内の雰囲気を体験できたり、実際に現場で働いている従業員の目線に合わせて業務を見学できたりといったことも可能になります。
言葉や写真だけでは伝わりにくい内容も、xRで表現することによってその企業や仕事の魅力をダイレクトに伝えることができるのです。
xRのような先進的なテクノロジーを採用活動に取り入れている企業はまだまだ少ないため、他社に先駆けて導入することで多くの求職者から注目を集めることもできます。「xRに触れてみたい」と興味本位で企業説明会に参加した求職者も、実際に説明を聞くうちに業務内容に興味をもってくれる可能性もあります。
また、「先進的なテクノロジーを積極的に取り入れている企業」というポジティブな印象も与えることができるため、企業のイメージ戦略としても有効です。
これまでのインターネット上のコンテンツといえば、テキストや静止画、動画などがメインでした。これらのコンテンツに比べ、ARやVRといったコンテンツは圧倒的にデータ量が大きく、従来のネットワーク環境の下では大きな負荷がかかってしまうことが予想されます。
その結果、たとえばVRコンテンツが途中で止まってしまったり、画質が大幅に低下して快適に閲覧できなかったりといった問題が生じる可能性があるのです。
将来的には、xRによってリアルタイムで会社紹介映像をストリーミング配信する方法も想定されますが、そのような場合においてもネットワークの遅延は致命的です。安定的かつ高品質なxRコンテンツを提供するためにも、5Gネットワークは必要不可欠な存在といえます。
企業説明会にxRを導入する際には、どのようなコンテンツをxRで表現するのかを明確に決めておきましょう。おすすめのコンテンツとしては、実務の様子や工場内の見学、オフィス内の紹介ツアーなどが挙げられます。
作業員にカメラを装着すれば実際の作業現場をリアルで体験できるほか、ドローンを活用して高所での作業風景を収めることも可能です。説明会のなかで作業の様子をライブ中継しながら紹介する際には、従来の4Gでは通信速度が遅く途中で映像が途切れてしまう可能性があります。
しかし、5Gを活用することによって大容量のxRコンテンツもスムーズに配信できます。
xRは一般的な動画とは異なり、専用の開発ツールを使用してコンテンツを制作する必要があります。また、全天球カメラ(360度カメラ)などの特殊な撮影機材も用意しなければなりません。
そのため、xRコンテンツを制作する際には、専門の業者と予算やコンテンツ内容、そして5Gネットワークの活用も含めて相談しながら決めていくのが良いでしょう。
- 人材採用・育成 更新日:2021/01/13
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