毎月安定して採用したい!通年採用を行っている企業向けの年間計画の立て方
こんにちは、アウトソーシングテクノロジーの若林聖子です。弊社は、エンジニアを派遣する会社なので、通年で採用を行っています。同じく通年採用を行っている企業さんは、どの時期にどれくらいの予算を投下するかなど、採用計画について毎年非常に頭を悩ませているのではないでしょうか。
通常、エンジニアの採用単価は100万円を超えると言われている中、当社の採用単価は50万円以下で対応出来ており、この業界の中では破格の数値と言われています。この採用単価を維持している背景は、前回お話したKPIにおけるマネジメントが適切で効率の良い採用が実行出来ていることなどが要因としてありますが、まずは応募者集めという入口部分で、効率性を求めることが非常に重要な要因の一つと言えます。
そこで今回は、通年採用を行う企業の≪年間計画の立て方≫について、一緒に考えていきたいと思います。
時期によって有効求人倍率の上下はありますが、求人広告数の多い少ないよりも、応募者の多い時期に他社に負けない予算を投下し、効果的に広告出稿することがポイントです。求職者が増える時期に他社負けしない求人広告を打つことが、応募者集めに有効な方法とだからです。(他社と比べた時に負けない求人広告の作り方については、次の機会にご説明しますのでお楽しみに!)
求職者が増える時期は、1月〜4月、7月〜10月の約半年間です。特に、3月に退職して4月に入社を希望、もしくは9月に退職して10月に入社を希望される方が多くなります。また、1月〜2月、7月〜8月の時期はボーナス後に退職する方が増える時期です。
この約半年間に予算を多く投下するのが原則なのですが、中でも3月〜4月、8月〜10月が、比較的応募単価が下がる時期なのでおすすめです。
この4カ月間は求人広告の出稿時期として逃せません。ここである程度の金額を投下することを念頭において計画を立てましょう。しっかりと質の良い広告を打ち出せば応募単価が下がり、非常に効率が良い状態で応募者を獲得できます。
続いて、上記以外の時期にどうすれば効果が出やすいかをお話します。効率よく応募者を獲得するという手法が大前提ではありますが、そうは言っても毎月コンスタントに応募者を集め、安定した入社数の担保をしていく必要があります。
そこで意識したいのが以下の3点。
1.人が動きにくい時期の予算に波をつくる
2.予算の波をつくる際は、下期ではなく上期に持ってくること
3.求人広告とは別に、成果報酬型の有料職業紹介の予算を確保しておく
まず、「1」と「2」についてご説明します。通年採用を行う場合、予算の使用配分を一定額にせずに波をつけることがポイントです。
オススメは、波のピークをクォーター(四半期)ごとの前後に持ってくる方法です。節目には人が動きやすくなるからです。
次に、下期ではなく上期に波を持ってくる理由は、もし下期に予算を投下しても集まりが悪く、数字が作れなかった場合にリカバリーが非常に困難になるからです。
上期に予算を使ってある程度の応募者を集めておけば、下期で集まりが悪かった時に「掘り出し対象者リスト」となり、再度選考フローに上げて数字を作ることも可能になるからです。
最後に、「3」についてですが、成果報酬型の有料職業紹介の活用もリスク回避の有効手段となります。「求人広告=応募があってもなくても一定のお金を払う」に対し、「成果報酬型=採用できた場合のみお金を払う」といった違いがあります。
一人あたりの単価は求人広告より高くなりますが、投資効果がゼロとなるリスクは軽減できます。成果報酬型の投資予算も確保しておくと、コンスタントな数字の組立てに有効です。
ここまでのお話をまとめますと、
【鉄則その2】上期と下期で迷ったら、予算は上期に使うべし!
【鉄則その3】人が集まりにくい期間には、有料職業紹介に回せる予算を確保すべし!
以上となります。
もちろん経済情勢や業界によって、または予算の額などで応募者の増減に多少のズレが生じることはあります。
必ずしも例年同じ流れになるわけではありませんが、転職希望者の多い時期であることは間違いありませんので、その時期を狙った施策と、その打ち出し方についての工夫で採用環境を整えることが可能だと思います。
次回は、効果の出る求人広告の作り方について、お伝えします!
「若林聖子」さん連載記事
- 第01回 人事担当者必見!採用を成功させるためのKPIの立て方
- 第02回 毎月安定して採用したい!通年採用を行っている企業向けの年間計画の立て方
- 第03回 求人広告で高い効果を出すための黄金ルール6つ
- 第04回 採用拠点のないところに住んでいる応募者の採用をおすすめする理由
- 第05回 採用担当の個性を活かす!強みと弱みを意識したマネージメントで採用数を上げるポイント
- 第06回 内定クロージングのプロセスで大切にしたい5つの鉄則
- 第07回 離職率を下げるために絶対確認すべき10項目
- 第08回 応募者の不安を取り除く!面接官が採用面接時に準備すべき説明資料
- 第09回 転職条件緩和の交渉方法 -入社後も自社で長く活躍する社員になってもらうために-
- 第10回 採用担当が理解しておきたい -数字で読み解く自分の会社-
- 人材採用・育成 更新日:2017/07/25
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