<マイナビHR研究レポート>学生・企業双方にメリットのあるインターンシップ3つのポイント
現在、インターンシップは企業・学生の間に広く浸透しており、入社先選定や企業の採用充足率に影響しています。開催数が増加している一方で、学生・企業双方にとっての「インターンシップの質の向上」が課題になっています。背景として、採用スケジュールの短期化により、企業が採用広報解禁前の企業認知にのみ重きを置くような「学生の職業観涵養につながらないインターンシップ」が問題視されていることが挙げられます※1。また、新型コロナウイルス感染拡大を背景に広がっているオンライン形式のインターンシップについても、上記懸念は変わりません。学生の求めるインターンシップとの乖離を埋めるためにも、開催形式に関わらず、学生にとって有益なインターンシップを実施することが求められています。
本レポートでは新常態においても通用するような、学生の職業意識の醸成と入社意思の向上を両立するインターンシップを実施するために、押さえるべきポイントを分析しました。概要は以下の通りです。
※1 出所: 三省合意文書(文部科学省、厚生労働省、経済産業省 「インターンシップの推進に当たっての基本的考え方」
※以下の図1から図3は、各項目の関連性を重回帰分析・相関分析で確認したものです。
(1%水準で有意であり、影響があると判断できます。)
どのようなインターンシップであれば、学生の入社意思を高めつつ、学生の職業観醸成に有意義であったのかを、「満足度」向上の要素と「職業意識の醸成実感」につながる要素から分析したところ、インターンシップで関わる社員からの情報面・情緒面での『サポート』、インターンシップから見える仕事の重要度も含めた『仕事の具体的な理解』と、学生が自身の能力や特性を客観的に把握することのできる企業からの『振り返り機会』が必要であることが分かった(図4)。
『サポート』・『振り返り機会』は、インターンシップアワードで明らかになっている、「フォロー」「フィードバック」の重要性を裏付ける結果となった。インターンシップアワードではインターンシップ参加後の学生に調査をしている。社会人歴3年以内の方を対象にした本調査により、実際に就職活動の選考を受験する上でも「フォロー」「フィードバック」は重要であったことがわかった。
『仕事の具体的な理解』とは、「インターンシップ経験を通して見えるその仕事の重要度を理解できたかどうか」を表している。
インターンシッププログラムで取扱う就業体験については、断片的な体験ではなく、”仕事の全体にその業務がどう影響しているのか”を含めた仕事理解を促すことで、その仕事の意義を学生が理解につながっていくと推察される。
本調査に関する詳細データはこちら
【調査概要】『学生・企業双方にメリットのあるインターンシップ3つのポイント』
調査期間:2020年3月12日(木)~2020年3月26日(木)
調査方法:インターネット調査(アンケートモニター提供元:株式会社マクロミル)
対象者:4年生大学卒もしくは大学院卒者のうち、社会人歴が3年以内の正社員
有効回答数:1,557名
- 人材採用・育成 更新日:2020/09/30
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