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従業員満足度(ES)とは? メリットや調査方法、高めるコツも解説

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従業員満足度の向上は、会社が成長するために欠かせません。従業員満足度を高めたいと思っている人事担当者に向けて、従業員満足度(ES: Employee Satisfaction)の定義について解説します。

従業員満足度を高めることで得られるメリットや調査方法、高めるコツなども解説するため、従業員満足度の向上に役立ててください。

従業員満足度とは、労働環境や福利厚生、評価、人間関係、仕事のやりがいなど、社員の満足度を示した指標のことです。英語で「Employee Satisfaction」と呼ばれ、頭文字をとってESと呼ぶ場合もあります。従業員満足度は、会社の状況に応じて変化するため、定期的な調査が欠かせません。会社に対して意見を伝える機会があることで、上層部が社員の声に耳を傾けているという心理的安全性の担保や、事業経営においてボトルネックになっていることの発見にもつなげられます。

従業員満足度は、5つの要素で構成されています。ここでは、従業員満足度を構成する5つの要素について解説します。

1.企業理念・ビジョンへの共感


企業理念・ビジョンへの共感は、従業員満足度を構成する要素の1つです。企業理念やビジョンが社員の思いと一致していれば、社員は会社に対して誇りを持ち、積極的に自社に貢献しようと努力します。結果的に社員のモチベーションが保ちやすくなり、従業員満足度の低下を防げます。

2.マネジメントや評価に対しての納得感


マネジメントや評価に対しての納得感も、従業員満足度を構成する要素といえます。マネジメントとの関係が良好の場合や、適正な評価がされていると感じている場合は、マネジメントへの納得感が高まり、従業員満足度が向上するでしょう。

3.社会・会社業績への参画度


従業員満足度を構成する要素として、社会や会社業績への参画度が挙げられます。「自分の業務が社会や会社によい影響を与えられている」と感じることは、従業員満足度を向上させるうえで欠かせません。

4.職場での人間関係


職場での人間関係も、従業員満足度を構成する要素の1つです。職場で良好な人間関係が築けると、安心して自分の意見を発信でき、従業員満足度が高まります。一方で、職場での人間関係がこじれると、社員のストレスにつながってしまうおそれがあります。

5.快適な職場環境


快適な職場環境であることも、従業員満足度を構成する要素として重要です。社員が活用しやすい福利厚生や、ワークライフバランスが実現できる就業規則などを提供することで、社員のモチベーションが高まり、従業員満足度が向上します。

従業員満足度が向上できると、生産性が向上したり、社員が定着したりするなどのメリットがあります。ここでは、3つのメリットについて解説します。

1.生産性が向上する


従業員満足度が高まると、生産性向上につなげられます。社員のモチベーションが高まり、社員が能動的・自律的に仕事に取り組めるようになるためです。意欲的に仕事に取り組む社員が増えると、他の社員のモチベーションを高められるため、会社全体としてのメリットもあります。

2.社員が定着する


従業員満足度を高めることで、社員の定着率アップが見込めます。社員の帰属意識が高まることで、人材の流出を防げるためです。社員の定着率が高まれば、採用・人材育成へのコスト削減にもつなげられます。また、勤続年数の長い優秀な社員が増えることで、会社の業績が安定するでしょう。

3.顧客満足度(CS)が向上する


従業員満足度が高まることで、顧客満足度の向上に結びつけられます。顧客満足度は、CS(Customer Satisfaction)とも呼ばれます。従業員満足度が向上すると、社員のパフォーマンスが高まるため、社員が自社の商品やサービスに自信を持つようになり、商品やサービスの質の向上が図れます。

従業員満足度は、状況に応じて変化するため、定期的に調査することが大切です。従業員満足度の調査方法について、手順に沿って解説します。

1.調査の目的を明確にする


従業員満足度を調査する際には、まずは調査の目的を明らかにし、社内に周知しましょう。目的を明確にせずに実施すると、課題に対する解決策を見つけられず、調査結果を有効活用できないこともあります。目的を決める際には、「社員の意欲を向上させるため」のように、可能な限り詳細に設定することが大切です。

2.設問を策定する


調査の目的を明確化したら、目的に沿った設問を策定しましょう。基本的な設問項目として、業務内容・業務負荷・人事評価制度・職場環境・上司・会社に関する項目などが挙げられます。ただし、設問構成は、一般職や管理職などの立場や役割によっても異なります。設問数が多すぎると回答者の負担になってしまうため、策定する際には注意が必要です。

3.調査を実施する


設問を策定できたら、調査を実施しましょう。回答内容に職場の人間関係やプライベートな内容が含まれる場合は、回答内容の守秘のために外部機関・第三者機関に委託する場合もあります。調査の目的や概要、開示範囲について、事前に社員に説明しておくと、調査の回答率を上げられるでしょう。

4.調査結果を分析する


調査を実施したら、結果を分析しましょう。集計方法は、単純集計・クロス集計・構造分析があります。それぞれ特徴が異なるため、適切に組み合わせて、課題や原因を明らかにすることが大切です。特徴は、以下の通りです。

  • 単純集計:項目ごとの合計・平均値を集計する方法
  • クロス集計:条件を設定し、それぞれの傾向を比較する方法
  • 構造分析:設問間の相関・因果関係を分析する方法

5.対策・施策を検討する


分析結果をもとに、解決するための対策・施策を検討しましょう。労働時間や賃金、人事制度、福利厚生の見直しなどが一般的ですが、課題内容によって対策・施策はさまざまです。対策や施策を実施するためには、関係各所へ協力が必要となるため、会社全体を巻き込んで実施しましょう。

従業員満足度を高めるためには、改善や見直しが必要です。ここでは、従業員満足度を高めるコツについて解説します。

企業理念・ビジョンを社員と共有する


従業員満足度を高めるためには、企業理念やビジョンを社員と共有することが大切です。企業理念・ビジョンを社員個人の目標に落とし込むことで、社員のエンゲージメントが高まり、会社全体の一体感が増します。ミーティングや会議などで、企業理念やビジョンを確認する機会を設ける方法も、効果的です。

職場環境の整備・改善をする


職場環境を整えて改善することも、従業員満足度を向上させる方法の1つです。働きやすい環境を整備すると、社員のワークライフバランスとエンゲージメントの向上につなげられるためです。具体的には、テレワークや時短勤務、フレックスタイム制など、多様な勤務形態を提供する方法が挙げられます。

非効率な業務や残業が多いといった声が挙がっている場合は、自動化ツールの導入や新しい人材の確保が必要です。

評価制度を見直す


従業員満足度を高めるためには、評価制度を見直すことも大切です。人事評価が不適切だと、社員の不満を溜め込んでしまいかねません。公平性のある評価をするためには、複数の評価者が評価する体制を整えたり、評価者の教育をしたりするなど、評価制度を見直すことが必要です。

福利厚生を充実させる


社員が求める福利厚生の充実を図ることも、従業員満足度をアップさせる方法の1つです。具体的には、家賃補助の増額や、休暇の充実、手当の支給などが挙げられます。会社の状況によっては改善できる余地があるため、多角的に検討してみるとよいでしょう。

従業員満足度とは、会社で働く社員の満足度を示したもので、英語で「Employee Satisfaction」とも呼ばれます。従業員満足度を高めるためには、企業理念やビジョンを社員と共有したり、職場環境や評価制度、福利厚生を見直したりすることが大切です。

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  • Organization HUMAN CAPITALサポネット編集部

    HUMAN CAPITALサポネット編集部

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  • 経営・組織づくり 更新日:2023/07/25
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