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企業とアルムナイの継続的なつながりを支援する新サービス「YELLoop」とは?

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転職が当たり前となりつつある昨今、新たな人的リソースとして注目を集めている「アルムナイ(alumni)」。直訳すると「卒業生、同窓生」といった意味があり、HR領域では定年以外の退職者を指します。そのアルムナイと企業とのつながりをサポートするのがアルムナイコミュニティ運営支援サービス「YELLoop(エーループ)」。アルムナイとの関係性構築が採用活動においてどのような効果をもたらすのか、YELLoopの特徴や導入方法など、新サスティナビリティ時代 のサービスについて開発者である松井 徹哉さんにお話をお伺いしました。

「YELLoop(エーループ)」とは?

QYELLoopとはどのようなサービスなのでしょうか。

松井:アルムナイ活動支援サービスという新たなカテゴリを作り、企業とアルムナイの関係づくりを目的としたツールを提供しています。人と人とがコミュニティ内でエールを送り合い、そのエール(YELL)がループ(Loop)して新しいつながりが生まれていく。 そして、組織を離れた社員とのつながりをキープしつつ、戻ってきてもらえる機会やビジネスでの連携を創出する 。こんな世界観を企業とアルムナイに広げていけたらいいなと思いました。

QYELLoopの特徴を教えてください。

松井:YELLoopは、アルムナイと在籍者のコミュニティづくりを実現する、運用管理システムとコンサルティング支援がひとつになったサービスです。万全の情報セキュリティ対策とSNS機能などの充実したコミュニケーション機能、そして専任担当者によるサポート体制も整っています。

キーワードは「コミュニティ化」です。従来、企業と退職者が関係性を築くとなると1対1のコミュニケーションを、100人いれば100通りのコミュニケーションを必要としていました。しかしYELLoopでは退職者同士のつながりや、既存社員と退職者のつながりを、複数とコミュニケーションが取れるコミュニティという形で叶えられます。

関係者のみが閲覧できる簡易的なSNSを想像していただくと分かりやすいと思います。私たちはコミュニティの提供や運用をサポートし、 企業はコミュニティの管理、招待された退職者や既存社員は情報発信・共有を行います。

QYELLoopでは、具体的にどのようなことが出来るのでしょうか。

松井:ユーザー側ができることは主に以下の4つです。

  • 退職後の経歴を記載できるポートフォリオの作成
  • コミュニティ内で記事・募集というカテゴリに分けての投稿や検索
  • 投稿に対して「いいね」などのリアクションやコメント
  • グループチャットを作成して複数人で会話

同じ会社に在籍していたという共通点があったとしても、会社の規模感や在籍時期によっては全員の顔と名前を把握していない場合もあります。そういった関係性でプライベートのアカウント(SNSなど)を教えるのはハードルが高いですし、そもそもSNSを利用していない方もいるため、YELLoop固有のアカウントを持ことで、安心してつながり続けることができます。

企業側ができることは主に以下の4つです。

  • 参加者の管理
  • グループの管理
  • 投稿の管理
  • メッセージ管理

「誰がどこで何をしているのかわからなくて怖い」「万が一のトラブルに対応できるか不安」といった企業がSNSを使用する際の懸念点を開発に落とし込み、なるべく細かく管理ができて、ネックになりそうな機能を削りました。

ツールの導入前には弊社スタッフが伴走しながらYELLoopの活用方法や目的設定、運用ルールを決めていきますし、コミュニティ内で実施する企画を提案やコミュニティ活性のサポートも行います。

アルムナイ採用はすぐにスタートできるのか

QYELLoop導入後、アルムナイ活用はすぐにスタートできるのでしょうか。

松井:ツールの導入自体に大きな手間はありません。ご契約後、アカウントを発行しますので普段お使いのブラウザからすぐにご使用いただけます。パソコンやスマートフォンなどインターネットに接続できる機器さえあれば大丈夫です。一般的な企業のセキュリティ基準には対応しています。ただし、開始するにあたって活用目的やゴールの決定、運用ルールを定めておくことは大切です。

Q機材や環境の整備よりも、方針に関する事前準備が大切ということですね。

松井:そうですね。個人のつながりではなく、会社として正式に退職者とつながることになるので、社内で決裁を仰ぎましょう。また、アルムナイ活用はすぐに結果が出るものではないため、長期での取り組みになることを理解し、活用目的とKPIをしっかりと設定することが成果につながります。そういった点も私たちがフォローしますし、スタートアップガイドやマニュアルを用意しているので、スムーズに始められると思います。

Q窓口となる担当者を用意する必要はありますか。

松井:専任スタッフを要するほどではないですが、プロジェクトのリーダーを明確に設けた方がいいと思っています。先ほどもお伝えした通り導入スタート時はフォローしますので 、社内で他のプロジェクトや部門を担当している方でも兼務できる内容です。中途採用の一環としてアルムナイ活用をスタートする企業も多いので、採用担当や人事担当が活動の中心になることも多いでしょう。たとえば、経営企画主導の周年事業など過去に在籍していた社員とつながりたいという時には、別部署の社員が担当してもいいですし、目的に応じて窓口は変わると思います。

アルムナイへの有効なアプローチ方法とは

Qアルムナイを募集する際の有効なアピール方法を教えてください。

松井:一度職場を離れた方に、いきなり採用担当から連絡をしても強引に感じるかもしれません。理想としては、既存社員に「退職者とつながれる文化を作っていきたいから協力して欲しい」などの目的を伝え、アルムナイの元同僚からアプローチをするのは一つの手だと思います。今の採用担当を知らないという退職者でも、元同僚とは個人的に連絡を取っている方は少なくないかもしれません。また、会社のSNSやHPでの告知も可能です。採用という形で進めるのではなく、まずは近しい存在からのアプローチを通して、YELLoopでの取り組みを知っていただくことが近道だと思います。

Qアルムナイを招待するにあたり、選考基準を設けた方がいいでしょうか。

松井:アルムナイ活用におけるコミュニティは、あまり採用特化の場にしたくないというのが本音です。今すぐ採用するのではなく、どちらかというと退職者が「今・どこで・何をしているか」を把握したり、自社の近況などを伝えられる環境整備を目的に置くと良いでしょう。そのため、プロジェクトや業務に著しく支障をきたす場合を除いて、基本的にはすべての方を受け入れることをお勧めします。

すぐに転職したいと思っている方ばかりではないので「早く戻ってきて」と言われることに抵抗を感じてしまうかもしれません。継続して関係性を保ちながら、タイミングが合えば戻ってこられる。そのような環境を作っておくことが、成功にもつながると思いますよ。

アルムナイ採用を実施した場合における対応はどのようなものか について

Q雇用形態や待遇面の変化について教えてください。

松井:基本的には正社員で採用するケースが多いです。ただし、全員が正社員として働きたいとは限りません。例えば結婚や出産といったライフイベントをきっかけに退職した方であれば、パートで時短勤務をしたいと考えている人もいます。企業と退職者、お互いの価値観がマッチしていれば、正社員に限定せず多様な働き方を提示してみてはいかがでしょうか。

Q最後に、アルムナイ採用成功のためのアドバイスをお願いします。

松井:重要なことは、社内の受け入れ体制が整っていること。そして、担当者が退職者を応援し「戻ってきて欲しい」と強く思えるかどうかです。その熱い想いを持っていれば、上司や社員たちから協力を得やすくなり、退職者にも熱が伝わります。実際に成果が出れば、再入社した社員も同じような仲間を増やそうと動いてくれるため好循環が生まれます。とにかく楽しみながら、活発に運営していくことが成功へのカギです。

持続的なコミュニケーションが、将来的な採用の成功につながる

一度退職した方と、より深い関係性を構築するアルムナイ採用。YELLoopを利用すれば、継続的にアルムナイの現状を把握することができ、採用ミスマッチが起こりづらいです。また、既存社員が自社の良い情報を発信することで、社内コミュニケーションの活性化にもつながると考えます。働き方も採用活動も、目まぐるしく変化し多様化が進む今、YELLoopを活用したアルムナイ採用を取り入れてみてはいかがでしょうか。

  • Person 松井 徹哉

    松井 徹哉 株式会社マイナビ 新領域開発室 BusinessCreation部 部長

    2013年中途入社。就職情報事業部の営業職を経て、2016年より事業企画部門へ異動し、新卒採用領域サービスの開発に従事。2021年4月に同部門内に新規事業開発部署を立ち上げ、第1号案件としてYELLoopの開発をスタート。2022年7月に単独事業室化し、YELLoopの成長とともに新たな事業開発もミッションとしている。

  • 人材採用・育成 更新日:2023/02/24
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