2018年卒 マイナビ大学生Uターン・地元就職に関する調査
■1:最も就職したい都道府県と卒業高校都道府県(=地元都道府県)の一致率
□地元就職希望割合は対前年3.5pt減の51.8%。エリアによって希望割合が異なる。
卒業した高校の所在地と最も働きたい都道府県の一致率を見てみると、全国の平均で51.8%(対前年3.5pt減)と、前年を下回った。地元の大学に進学した学生(地元進学者)では72.2%(対前年3.5pt減)で、地元外に進学した学生(地元外進学者)の35.7%(対前年2.1pt減)と比較すると、倍以上開きがあることがわかる。この7年で全体の一致率を比較すると、12年卒の63.3%から11.5pt減少しており、この7年で地元就職希望割合は減少傾向にある。その背景として就職環境の好転により、大都市圏を中心とした大手有名企業に目が行きやすくなっていると推察される。
エリアごとに見ると、全体的に地元進学者のほうが高い傾向に変わりはないが、関東エリアにおいては、地元進学者の一致率が96.9%と他エリアよりも抜けて高い。地元進学者と地元外進学者の一致率に大きな差があるエリアは、中国エリア、四国エリアにおいて40pt以上の開きがある。同じ40pt以上開きのある東海エリアは地元進学比率が高い為、地元に残る学生は多いものの、一旦大学進学時に東海を離れた学生は地元に戻り難い状況にあるようだ。
■3:地元企業への就職活動で最も障害に感じていること
□最も困っていることは「地元までの交通費」。「地元企業の数が少ない」「地元までの距離・時間」が続く 。
地元外進学者の内、地元での就職活動を考えている学生に、現在最も障害に感じていることを聞いたところ、「地元までの交通費」(26.0%)が最も高かった。「地元企業の数が少ない」(18.6%)「地元までの距離・時間」(14.4%)が次いで選ばれている。交通費や、距離・時間の問題は、WEBセミナーの開催や、企業担当者が直接都道府県に出向くことで改善できる。「地元企業の数が少ない」ことについては、単に認知している企業数が少ないということも考えられる。まずは地元企業を学生に知ってもらう機会を増やすことが改善策となりそうだ。
■5:地元(Uターン)就職を希望する理由
□「自分の意思から両親の近くで生活したいから」「実家から通えて経済的に楽だから」が上位に。
地元(Uターン)就職を希望する学生の理由として、「自分の意思から両親の近くで生活したいから」(47.9%、対前年1.3pt増)が最も高く、次いで「実家から通えて経済的に楽だから」(42.2%、対前年1.9pt減)となった。男女で比較してみると、女子が地元進学、地元外進学の両方で「(自分の意思から)両親や祖父母の近くで生活したいから」、「実家から通えて経済的に楽だから」が男子より高い割合にあり、地元就職を考える大きな要素となっている。「地元の風土が好きだから」(41.2%、対前年2.7pt増)は、東北エリアや九州エリア(沖縄県を含む)において、最も高い「就職を希望する理由」として挙げられる割合が高い。
■6:地元(Uターン含む)就職を希望しない理由と実現すれば地元就職するかもしれないもの
□実現すれば地元就職するかもしれないもの1位は「働きたいと思うような企業が多くできる」
地元(Uターン含む)就職を希望しない学生の理由として「都会のほうが便利だから」(38.4%、対前年3.4pt増)や、「志望する企業がないから」(38.1%、対前年1.9pt増)が上位の理由として挙げられている。実現すれば地元就職するかもしれないものについては、前年同様「働きたいと思うような企業が多くできる」(47.1%、対前年0.5pt増)「給料がよい就職先が多くできる」(35.4%、対前年0.9pt減)が上位となった。
- 調査・データ 更新日:2017/05/23
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