2017年度 マイナビ大学生インターンシップ調査
◆ 7割を超える学生がインターンシップへの参加経験あり
インターンシップへの【応募や申込み】の決定に際し重視することでは「業種」(67.8%)、「日程・時期」(65.0%)、「プログラム内容」(60.4%)、「職種」(59.5%)が上位に入った。男女別では、女子は文理ともに、3位に「プログラム内容」が入り、いずれも6割を超えている(文系65.7%、理系66.5%)。一方、男子は文理ともに「職種」(文系55.3%、理系58.6%)が3位以内に入り、「プログラム内容」は4位(文系51.4%。理系54.9%)であった。「企業名」を重視する学生は37.2%に留まっており、業種、職種などをより重視していることは、学生が業界・仕事研究の一助としてインターンシップを位置づけているとも推察できる。応募や申込みをした社数の平均は、全体では4.5社に対し理系男子は3.7社と他と比べ少なかった。
インターンシップへの参加の有無に目を向けてみると、調査回答時までに「参加したことがある」学生は前年比12.5pt増の72.2%と調査開始以来初めて7割を超えた。特に理系男子は前年比14.1pt増の71.8%、理系女子も74.1%(前年比13.4pt増)と理系の参加率の増加が目立つ。
参加の有無に関わらず85.7%(前年比3.3pt減)の学生が、インターンシップの経験は「必要だと思う」と回答した。インターンシップの参加者、未参加者で分けた集計においても参加者の89.4%(前年比4.5pt減)、未参加者の76.2%(前年比5.5pt減)が「必要だと思う」と回答している。インターンシップの必要性を多くの学生が感じているものの前年に比べその値が減っているのは、2018年卒の売り手市場の様子を目の当たりにしていたことで、必要性を感じない学生も若干ではあるが増えたからだと推察される。
◆ 9割近くの学生が「1~3日」間のインターンシップが参加しやすいと感じる
今後インターンシップに参加する(したい)時期(複数回答)は、「今年12月(64.6%)」、「来年2月(63.8%)」、「来年1月(58.2%)」の順で回答が多い。この順位は前年と変わらないが特に10月に参加を希望する学生(33.8%)が前年より5.8pt増え、より早くからインターンシップに参加を希望する学生が増加している。
学生が考える参加しやすいと思うインターンシップの期間は「1日(50.0%)」が前年比8.9pt増で最も多い。過去3年間の調査結果を見ても「1日」は年々増加している。過去2年間トップであった「2~3日(36.8%)」は前年比5.6pt減少しトップの座を譲ったが、「1日~3日」の比較的期間が短いインターンシップについて9割近くの学生が参加しやすいと感じている。実際に参加した期間について最も印象に残った企業のインターンシップで見ると、「1日(44.0%前年比7.2pt増)」が最も多く、「1週間(22.2%前年比5.5pt減)」「2~3日(20.4%前年比1.5pt増)」と続いた。
インターンシップへの参加社数が平均2.7社で前年の2.1社より0.6pt増加していること、「1社(36.8%)」のみに参加が前年の50.1%から13.3pt減少していること、前出の応募・申込みをする際に、「日程・時期」を重視していることから、日程さえ合えば、学生がより多くのインターンシップへ参加する傾向があると推察できる。
◆ 「実際の仕事に関わる」プログラム内容に学生は最も興味を持つ
続いて、プログラム内容について聞いた。プログラム内容はインターンシップへ応募する際に重視することで上位に入っており、学生がインターンシップの参加を決定する上で重要な要素である。最も興味を持つインターンシップの内容では、「実際の現場での仕事体験」(37.7%前年比0.4pt増)が4年連続トップとなり、「実際の仕事のシミュレーション」(18.2%)が続いた。いずれも「実際の仕事」に関わる内容で、働く現場や具体的な仕事内容など就職してからのイメージを描けるプログラムに多くの学生はより興味を持っていることが伺える。一方、最も印象に残った企業での実際に参加したプログラム内容(複数回答)においては4年連続でグループワーク(56.6%)が最も多かった。この他「人事や社員の講義・レクチャー」(37.2%)、「若手社員との交流会」(30.2%)、「会社見学・工場見学・職場見学」(29.7%)と、比較的短期間で終わる内容のプログラムが多く、例年同様、学生が興味を持つプログラムの内容とは乖離がある。
◆ 9割強がインターンシップを通じて社会人と話をすることが今後の自分の将来に影響を与えると回答
今回調査からの新設問をいくつか用意した。
インターンシップに参加した際の社会人との関わりについて聞いた。インターンシップに参加して、話を聞いてみたい社会人の社会人暦(複数回答)については「入社1~2年目」(53.0%)、「入社3~5年目」(48.9%)といった入社5年以内の社会人暦への回答が多く、自分と年齢の近い社員との交流に関心があるようだ。「年次に関係なく希望する職種に関係する人」(29.5%)の話を聞いてみたいという学生も比較的多い。
インターンシップを通じて社会人と話をすることが自分の将来に対して「(とても(55.1%)+ある程度(42.6%))影響がある」と思う学生が97.7%を占めていた。実際に参加した最も印象に残ったインターンシップにおいて話を聞けた社会人の数は、平均で5.6人であったが、インターンシップの理解度の高さと話を聞けた人数について再集計したところ、話が聞けた人数が多いほうがより理解度が高いという結果となった。
(交通費や昼食代以外の)報酬が出る有償インターンシップへの興味と参加経験の有無も今回調査で初めて聞いたところ65.1%の学生が「興味はあるが、参加経験はなし」と回答、参加経験問わず興味がある学生は、82.6%と高いが、興味の有無を問わず、参加経験がある学生は21.1%程で学生の関心は高いが現在のところ有償インターンシップはさほど実施されていないようである。
- 調査・データ 更新日:2017/11/16
-
いま注目のテーマ
-
-
タグ
-