◆在学中の就職活動時期及び内定獲得状況

既卒者のうち、在学中に就職活動をしなかった割合は全体の2割強と、前年調査とほぼ同様であった。また、在学中の平均活動期間は全体で8.3ヶ月と前年調査よりも短縮された。これは2017年卒から就職活動スケジュールに変更があったことで、就職活動開始から卒業までの期間が短くなったことによるものだと考えられる。
在学中に活動をした学生における、在学中の内定保有率は5割程度だが、在学中活動しなかった学生を合わせて再計算すると、回答全体の6割強が未内定か、活動をしない状態で卒業を迎えていたことが分かる。
内定を保有しながら既卒学生として活動を継続している事情に関して聞いた結果、およそ3人に1人が「一度就職したが、退職もしくは在職しながら再度就職活動を行っている」と回答した。他「内定先の労働条件や福利厚生に不満があったので辞退した」「志望度の高い業界・企業への夢を捨てられなかった」が続いた。在学中未内定だった既卒者が就職活動を継続している理由として最も多いのは「活動し続けたが内定を貰えなかった」、2番目は「公務員志望だったが受からなかった」であった。

◆在学中及び卒業後の志望業界

在学中の志望業界については「官公庁（18.5％）」や「マスコミ（放送・新聞・出版・広告）（11.7％）」、「銀行・証券（7.4％）」が多いものの、現時点ではそれぞれ減少している。一方、在学中より志望割合が増加しているのは「公社・団体」（6.4％→8.5％）、「人材サービス」（0％→2.0％）等の業種でみられ、一部の人気業界だけでなく他業界に視野が広がっていることが分かる。個別の企業については、在学中に活動した学生のうち、在学中と現在で志望企業が変わった学生は58.4％と半数以上だった。

◆卒業後の活動量及び内定状況

卒業後の活動量は、前年調査とほぼ同程度か微減でほぼ変わらない。ただ、学生就職モニター調査(8月)※1 における現役学生（18年卒）との比較では、いずれの行動量も現役学生をはっきりと下回っている（エントリー数 現役学生30.1社：既卒者22.1社、面接受験社数 現役学生9.0社：既卒者6.4社）。 内定率もほぼ前年と同様の44.0％(前年比1.0pt減)であるものの、現役学生との差は38.7ptと依然として非常に大きい。※2 内定先業界については、「ソフトウエア・インターネット」「商社」「官公庁」「人材サービス」等が上位となった。

◆卒業後の就職活動の情報源

就職活動の情報収集で活用しているものを複数選択で選んでもらったところ、「就職情報サイト(89.4％、前年比4.5pt増)」がトップ、「個別企業のホームページ」「新卒応援ハローワーク」「合同企業説明会(就職情報会社主催)」が続く。上位４つのうち、前年より増加したのは「就職情報サイト」「合同企業説明会(就職情報会社主催)」の2つであった。既卒者を受け付けている企業探しに苦労したことのある割合は、全体の3分の2を超えていることから、就職情報サイトで「募集対象：既卒者」とフラグをチェックして検索するなどして企業を探している姿が浮かぶ。
卒業後のエントリー・応募先の選び方に変化があった学生は全体の6割強で、さらにその6割が「既卒者を受けつけている企業を選ぶようになった」と回答している。

□参考調査（調査元マイナビ）
※1「2018年卒マイナビ学生就職モニター調査 8月の活動状況」：調査期間2017年8月28日～9月1日まで 有効回答1,568名
※2「2018年卒マイナビ大学生内定率調査 8月」：調査期間2017年8月24日～8月31日まで 有効回答4,672名

PDFデータをダウンロードする

学生の属性データ＜文理男女別＞