2021年卒マイナビ大学生のライフスタイル調査
新卒学生向け就職サイト「マイナビ」の運営をはじめ、各種就職・転職情報サービスを行う株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区、代表取締役:中川信行)は、2021年卒の大学生・大学院生を対象に「大学生のライフスタイル調査」を実施いたしました。
スマートフォンの利用状況とアプリの利用傾向、インターネットでものを売ったこと、社会問題への関心、部活動やサークル活動、スポーツ観戦、楽しさを感じること、自宅住まい・一人暮らし、アルバイトの職種・勤務時間・収入・掛け持ち、自由に使えるお金、国内・海外旅行経験、育児休業の取得や残業に対するイメージ、共働き・育休取得希望、結婚年齢、欲しい子どもの数、就活では髪を染めるか、オタクの割合と何のオタクか、就職活動への両親の関わり、就職活動における武器、といった内容を網羅し、2021年卒の学生の特徴を詳細に調査しています。 概要は以下の通りです。
※当調査は法政大学キャリアデザイン学部との共同調査です。
◆ スマホ決済アプリを「最も利用したい」学生は30.1%。前年の約3倍に急増
スマホ決済アプリについては、実際に使っている割合、支払方法として最もよく利用している割合、最も利用したい割合が、いずれも急増した。
実際に使っている割合は35.3%(前年比22.1pt増)で、前年に比べて一気に普及が進んだ。文理男女別で最も高い文系男子では39.8%と4割近かった。男女別では、男子が36.6%(前年比21.3pt増)、女子が33.5%(前年比23.1pt増)と男子の方がやや高い割合だった。
スマホ決済アプリを利用している割合や、利用したい割合については、「現金」「カード(クレジット、プリペイドなど)」「スマホ決済アプリ」の中から、「最もよく利用する」支払方法と、「最も利用したい」支払方法を選択してもらう形式で調査を行った。
スマホ決済アプリは、「最もよく利用する」割合では9.2%(前年比7.6pt増)と、前年より大きく増加したものの1割に満たず、「現金」の67.6%(前年比11.3pt減)、「カード」の23.2%(前年比3.7pt増)とはまだ大きな差があった。しかし、「最も利用したい」割合では、30.1%(前年比20.2pt増)と前年の約3倍となり、「現金」の35.7%(前年比17.0pt減)、「カード」の34.2%(前年比3.2pt減)とあまり差がなくなった。スマホ決済アプリを「最もよく利用する」学生では、スマホ決済アプリを「最も利用したい」割合は90.0%となり、今後利用できる場所が増えればさらに普及が進むと考えられそうだ。男女別でみると、スマホ決済アプリを「最もよく利用する割合」は男子10.8%、女子7.1%、「最も利用したい」割合は男子31.8%、女子27.7%で、いずれも男子の方が割合が高い。他の支払い方法では、現金を「最も利用したい」割合で、男子32.0%、女子40.7%と差が大きく、女子は現金派が多いという結果となった。
最もよく利用する支払方法、最も利用したい支払方法(現金・カード・アプリ)
最も利用したい支払い手段として「現金」「カード」「スマホ決済アプリ」のそれぞれを選択した学生に、選択理由を訊いた。
「現金」を最も利用したい理由では、「安心だから、信用できるから」(76.5%)が最も高い割合で、「慣れているから」(64.4%)「いくら使ったか管理しやすい、無駄遣いを防ぐため」(55.6%)「目に見えるから、価値が実感できる」(54.5%)がそれに続いた。
「カード」を最も利用したい理由と「スマホ決済アプリ」を最も利用したい理由は1位から3位まで同じだった。最も高い割合だったのは「楽だから、簡単だから」(「カード」80.3%、「アプリ」80.5%)で、2番目は「便利だから」(「カード」62.9%、「アプリ」68.7%)、3番目は「ポイントがたまるから」(「カード」46.2%、「アプリ」50.9%)だった。
男女別で見ると、現金派では「いくら使ったか管理しやすい、無駄遣いを防ぐため」(女子61.5%、男子50.0%)「目に見えるから、価値が実感できる」(女子60.1%、男子49.2%)の2つの理由で、女子の方が男子より10pt以上割合が高かった。カード派・アプリ派では「ポイントがたまるから」を選択した割合が女子の方が男子よりかなり高かった。
「現金」を利用したい理由と、「カード」や「アプリ」を利用したい理由は対照的だ。「カード」「アプリ」派が利便性やポイントのお得感など現実的、実利的な理由を挙げたのに対し、「現金」派は安心感や慣れ、目に見えるなど、経験的、感覚的な理由を挙げた。これらを見ると、今後アプリの普及が進んでも、ある程度「現金」派は残るのではないかと思われる。
◆ Instagramをよく利用する割合がさらに増加し、女子ではTwitterを上回る
「よく利用するSNS」について聞いたところ、「Instagram」をよく利用する学生の割合は前年よりさらに増加し、男子の6割弱、女子のほぼ8割だった(男子 56.7%、前年比7.8pt増:女子 80.2%、前年比7.9pt増)。「Facebook」をよく利用する学生はさらに減った(男子 14.0%、前年比5.0pt減:女子 13.0%、前年比5.9pt減)。「LINE」はわずかに増加した。「Twitter」はわずかに減少し、女子では76.4%(前年比1.2pt減)と、「Instagram」の割合を下回った。
「Youtube」をよく利用する学生は男子43.7%、女子46.0%だった。「Slack」は男子5.1%、女子4.0%だが、理系の情報系の学生では、学部生の17.7%、院生の22.1%がよく利用すると回答した。
よく利用するSNS (複数回答・割合が高いものを抜粋)
◆ 「新聞」が8年連続で「最も信頼度が高いメディア」となるも、割合は過去最低
情報源として「最も利用しているメディア」について聞いたところ、圧倒的に割合が高いのは「インターネット」(87.8%、前年比2.5pt増)で、その割合は14年卒の調査開始以来最高だった。
情報源として「最も信頼度が高いメディア」について聞いたところ、最も割合が高いのは8年連続で「新聞」(30.5%、前年比3.1pt減)だった。しかし、その割合は14年卒の調査開始以来最低だった前年をさらに下回った。7年前(49.2%)に比べると、18.7pt減ったことになる。
一方、「本(雑誌、書籍など)」(25.2%、前年比1.3pt増)「インターネット」(22.7%、前年比1.3pt増)という回答はそれぞれ前年よりわずかに増加した。「テレビ」(19.8%、前年比0.2pt増)はほぼ前年並みだった。
情報源として最も信頼度が高いメディア
◆ 「育児休業をとって積極的に子育てしたい」男子の割合は5年連続増加で初の5割超
子育てについての考えを聞いたところ、「育児休業を取って積極的に子育てしたい」と回答した割合は、男子は51.5%(前年比7.9pt増)、女子は71.4%(前年比5.4pt増)男女とも大きく増加し、男子では14年卒の調査開始以来初めて半数を超えた。経年の推移を見ると、男子の割合は16年卒以降5年連続で増加している。男女差は19.9%で調査開始以来最小値だった。
子育てについて前向きな回答をした学生に、子供は何人欲しいか聞いたところ、男子の平均は2.24人、女子の平均は2.10人だった。1人と回答したのは男子9.5%(前年比1.6pt増)女子9.1%(前年比0.4pt増)、2人と回答したのは男子67.7%(前年比2.1pt増)女子71.2%(前年比1.5pt増)でそれぞれ前年よりわずかに増加した。一方、3人と回答したのは男子18.8%(前年比3.9pt減)女子17.7%(前年比1.7pt減)でそれぞれ前年より減少した。育児休業取得に対して積極的な学生が増えた一方、欲しい子供の数はわずかに減る傾向にある。
子育てについての考え方「育児休業をとって積極的に子育てしたい」の割合推移
◆ 「育児休業を取得する」男性を「すごくかっこいい」と思う女子は4年連続で増加
社会人の働き方における「残業」「育児休業」という側面において、それぞれ学生がどのように感じているのかを、「同性の社会人」「異性の社会人」それぞれについて調査した。
<働き方の例>
◇ 時間内に仕事を終え、積極的に子育てする
◇ 子育てに専念するため育児休業を取得する
◇ 毎晩遅くまで残業し、トップの成績を上げている
◇ 時間内に仕事を終え、一切残業しない
<選択肢>
「すごくかっこいい」「まあまあかっこいい」「どちらとも言えない」
「あまりかっこよくない」「かっこわるい」
※「すごくかっこいい」と回答した割合をグラフ化
育児に関する働き方の印象について聞いたところ、「時間内に仕事を終え、積極的に子育てする」男性を女子が「すごくかっこいい」と思う割合は、4年連続で増加した。また「子育てに専念するため育児休業を取得する」男性・女性を「すごくかっこいい」と思う男子・女子の割合は、すべての組み合わせで4年連続増加した。特に「子育てに専念するため育児休業を取得する」男性を女子が「すごくかっこいい」と思う割合(62.1%)は、「子育てに専念するため育児休業を取得する」女性を女子が「すごくかっこいい」と思う割合(60.3%)を初めて上回った。
厚生労働省の調査によると、2018年度の男性の育児休業取得率は6.16%(前年比1.02pt増、平成30年度雇用均等基本調査)とわずかに増加している。
残業に関する働き方の印象については、「毎晩遅くまで残業し、トップの成績を上げている」を男子から見て「すごくかっこいい」と思う割合は前年より増加したが、女子から見て「すごくかっこいい」と思う割合は前年より減少した。「時間内に仕事を終え、一切残業しない」を「すごくかっこいい」と思う割合は男女とも増加した。
「子育てに専念するため育児休業を取得する」働き方を「すごくかっこいい」と思う割合
◆ 結婚後「共働きを望む」割合は過去最高、女子74.3%、専業主婦志向は男女で過去最低
結婚後の仕事に関しての考えを聞いたところ、「夫婦共働き」を希望する割合は、男子 56.5%(前年比7.0pt増)、女子 74.3%(前年比3.5pt増)で男女とも増加し、ともに16年卒の調査開始以来、最多だった。男子で半数を超えたのは調査開始以来初めてだ。
「共働きが望ましい」と考える理由では、男子の最多の「結婚相手が仕事を続けたいならその意思を尊重したいので」は3年連続で減少した(23.4%、前年比1.6pt減)。女子では調査開始以来ずっと最多だった「仕事を続けることが生きがいになると思うから」(14.7%、前年比3.1pt減)の割合を「それぞれ自分の仕事を持っていることが自然だと思うから」(15.2%、前年比増減なし)、「一方の収入だけでは生活できないから」(14.9%、前年比0.4pt増)、「自分が自由に使えるお金をある程度持っていたいから」(14.9%、前年比1.8pt増)がそれぞれわずかに上回った。
結婚後の仕事について「共働きが望ましい」割合
男子の「主に自分の収入のみで生活するのが望ましい」と女子の「主に相手の収入のみで生活するのが望ましい」を専業主婦志向として定義すると、男女とも大きく減少し、男子で調査開始以来初めて4割を切り(35.7%、前年比5.7pt減)、女子で初めて2割を切った(16.7%、前年比4.2pt減)。男女差の経年変化を見ると、男子の「配偶者が専業主婦になることを希望する」割合が女子の「自らが専業主婦になることを希望する」割合より2割程度高い状態が6年間継続している。
また、男子が「主に自分の収入のみで生活するのが望ましい」を選んだ理由で最も高いのは、前年同様「結婚相手には苦労をかけたくない(楽をしてほしい)から」(33.6%、前年比2.0pt減)だった。女子の「主に相手の収入のみで生活するのが望ましい」を選んだ理由で最も高いのは前年同様「家事や子育てに専念したい」(44.6%、前年比3.2pt減)だった。
結婚後の仕事について「専業主婦志向」の割合
◆ 結婚したい年齢の平均は男子28.4歳、女子27.2歳。平均初婚年齢よりも早い結婚を希望
結婚を希望する人に、結婚をするなら何歳頃にしたいか聞いたところ、男子の平均は28.2歳、女子の平均は27.3歳だった。3年前からの推移は男子28.2歳→28.3歳→28.2歳→28.4歳、女子27.3歳→27.3歳→27.3歳→27.2歳でほとんど変わっていない。厚生労働省の調査(2018年人口動態統計)によると、平均初婚年齢は夫31.1歳、妻29.4歳で、実情よりも平均で2、3年早く結婚したいと考えているようだ。年齢別での回答割合では、男子で「30歳」の割合が増加した(33.5%、前年比3.2pt増)。
◆ 「いじめ・教育問題」に興味がある割合が増加。「地球温暖化」の割合はあまり高まらず
26の社会問題の中から興味のあるものをすべて選択してもらった。
文系男子で最も割合が高いのは「高齢化社会・介護問題」(37.8%、前年比4.2pt増)で、これは他の分類の学生でもそれぞれトップ5にランクインし、かつ割合が増加している(理系男子2位:2.3pt増、文系女子4位:3.0pt増、理系女子2位:1.8pt増)。
理系男子の1位は5年連続で「地球温暖化」(41.5%、前年比0.9pt増)だったが、昨年、COP24開催などで大きな話題になったにも関わらず、それほど興味がある割合は増えなかった。理系女子では3位(39.2%、前年比1.8pt増)だが、文系では男子7位、女子8位とあまり関心が高くない。
文系女子・理系女子の1位はともに5年連続で「少子化・働く女性支援(文系女子 60.1%、前年比1.1pt増:理系女子 52.1%、前年比6.9pt減)」だった。
文系男子の3位・文系女子の2位の「いじめ・教育問題」は前年より割合が大きく増えた(文系男子:35.8%、前年比8.9pt増、文系女子:46.9%、前年比10.3pt増)。理系の学生でも同様に割合が増えている(理系男子4位:7.2pt増、理系女子4位:4.5pt増)。
今年新しく追加した社会問題では、「年金問題」が理系男子の4位(30.6%)、理系女子の5位(30.6%)に入り、「あおり運転・高齢ドライバー」は理系男子の5位(30.6%)、「SNS被害」は文系女子の5位(36.9%)だった。
興味のある社会問題(複数回答)*今年から選択肢に追加
◆ 女子の方が「楽しさ」を感じているものが多い。「会って話す」「YouTube」等が上位に
40の選択肢から今「楽しさ」を感じているものをすべて選んでもらったところ、男女とも前年同様「会って話す」が最も多く選ばれた。男子より女子の方が割合が高く、女子では半数を超えた(男子39.3%、女子50.1%)。
男女ともに「楽しさ」を感じている割合が高かったのは、「YouTube、動画鑑賞」(男子2位、女子3位)、「SNS(instagram、Twitterなど)を見る」(男子5位、女子2位)、「恋愛、彼氏・彼女と会うこと」(男子4位、女子7位)、「旅行」(男子6位、女子4位)などだった。
男女別のトップ10を見ると、特に男子の方が順位が高かったのは、「ゲーム」(男子3位、女子15位)、「サークル・部活動」(男子7位、女子16位)の2つだった。特に女子の方が順位が高かったのは、「食事」(女子5位、男子9位)、「睡眠」(女子6位、男子11位)、「メイク・化粧」(女子9位、男子40位)、「コンサート、ライブ」(女子10位、男子23位)だった。
選択した割合を男女で比較すると、40の選択肢のうち男子の方が割合が高いのは14、女子の方が割合が高いのは28だった。選択した数の平均でも、男子の5.2に対し、女子は6.9で多かった。女子の方が男子より「楽しいと感じていること」が多いようだ。
今何に「楽しさ」を感じているか(複数回答)*今年から選択肢に追加
◆ 1ヶ月に自由に使えるお金の平均は3万3,264円で前年より1千6百円ほど減少
アルバイトで稼いだお金の使い道では、男子は「ふだんの食事」(63.5%)、女子は「交際(飲み会等を含む)」(66.0%)が1位だった。男女差が大きいもので、男子の方が割合が高いのは「ゲーム」(男子 18.9%、女子 8.6%)くらいで、他の多くは女子の方が割合が高い。特に「ショッピング」(男子 39.9%、女子 59.9%)、「旅行」(男子 27.8%、女子 43.7%)、「美容(エステ、ネイル、散髪等)」(男子 6.6%、女子 37.9%)では大きな差がついた。
1ヶ月に自由に使えるお金の金額を聞いたところ、全体の平均は3万3,264円で2年連続で減少した(前年比1,583円減)。文系の方が理系よりやや多く、女子の方が男子よりやや多い。
投資をしているかどうか聞いたところ、「やっている」と答えたのは男子9.4%、女子1.8%で男子の方が女子よりかなり多い。投資をしている目的・理由では、「トレーダーを目指して」は男子全体の0.6%と少数派で、「勉強のために」が男子全体の4.4%と比較的多かった。やってみたい学生(男子全体の30.9%、女子全体の18.5%)では、男子では「就職したら」(15.1%)、女子では「勉強になりそうだから」(7.5%)が多かった。 「やってないし、興味もない」学生は男子では半数以下(44.8%)で、女子では3人に2人(66.2%)だった。投資に対する考え方を自由記述で聞いたところ、男子では「リスクがある」「勉強しないと損をする」、女子では「よくわからない」「こわい」という回答が多く見られた。
◆ 就職したら「一人暮らし希望」54.9%。就職したら「彼氏・彼女・配偶者と住む」7.5%
現在の住まいについて、「自宅(両親または保護者と同居)」か「アパート・マンションで一人暮らし」か、それ以外かを6つの選択肢を挙げて聞いたところ、「自宅(両親などと同居)」は60.6%、「一人暮らし」は34.2%だった。「自宅(両親などと同居)」の割合は女子の方が男子より高い。一方就職したらどうしたいか聞いたところ、「一人暮らし」が54.9%で「自宅(両親などと同居)」の25.7%を大きく上回った。就職を機に「一人暮らし」を始めたいという学生の割合はかなり高いと言える。また、「彼氏・彼女・配偶者と同居」を希望する割合は7.5%で(現在は1.3%)、就職を機に「二人暮らし」という学生もある程度いるようだ。
就職後、「自宅(両親または保護者と同居)」を希望する理由では、「貯金したいから」(31.6%)が最も高い割合だった。「貯金」や「生活費を節約したいから」「奨学金を返すため」などの経済的な理由を挙げる割合は男子の方が女子より高い。一方、「安心だから、一人暮らしは不安だから」や「家族と一緒にいたいから」は女子の方が割合が高く、男女でかなり違いが見られた。
就職後、「一人暮らし」を希望する理由では、「自立したい」(30.2%)の割合が最も高く、「一人が好きだから、一人の時間が欲しいから」(17.8%)、「自由があるから」(16.4%)がそれに続いた。こちらの理由は、男女差はあまり見られない。
就職後、「彼氏・彼女・配偶者と同居」を希望する理由では、そのものずばり「彼氏・彼女と暮らしたいから」(50.4%)が約半数だが、「結婚するから、結婚準備をするから」も20.4%存在する。女子では「安心だから、一人暮らしは不安だから」を挙げる学生が9.6%で、男子より多い。
現在の住まいは、親と同居か、一人暮らしか、と、就職後の希望
◆ 「就活では染めている髪を黒く染め直す」女子は44.9%。「不本意だが染める」は14.5%
「就活のために髪を黒く染める」ことがどれだけ行われるのか調べるため、「髪を染めているか」および「就活ではどうするか」について、5つの選択肢を挙げて聞いた。
男子では「髪は染めていないし、就活でも染めない」が87.9%と圧倒的多数だった。「髪を染めている」のは9.2%だった。
女子では「髪を染めている」が51.0%、「髪は染めていない」が46.6%で、やや「染めている」が多かったが、就活での対応が分かれた。「髪は染めている」女子では、「当然黒く染め直すつもり」が女子全体の30.4%で、「不本意だが黒く染め直すつもり」は14.5%と少数派だった。ただし、「就活でもそのまま行くつもり」も6.1%おり、染め直すのは不満だと考える女子は全体の2割を超える。なお「髪を染めていない」女子にも、目立つことを避けてか「就活では黒く染めるつもり」が5.8%存在する。
髪を染めているか、就活では黒く染め直すつもりか
◆ 「オタク」の割合は4年前と変わらないが、何の「オタク」か、は激変。アイドルオタク女子が急増
自分を「オタク」だと思うか、および何の「オタク」かを、17年卒以来4年ぶりに聞いた。「オタク」の割合は全体で37.8%で、17年卒の36.8%とあまり変わらなかった。男子の「オタク」は減り(35.3%、17年卒比1.9pt減)、女子の「オタク」は増えた(41.0%、17年卒比4.4pt増)。「オタク」の人に何の「オタク」か聞いたところ、男子は1位「アニメ」、2位「ゲーム」、3位「マンガ」で4年前と同じだったが、女子は1位が「アイドル」で4年前と比較して急増した(40.8%、17年卒比13.7pt増)。
「オタク」エピソードを募集したところ、「全180話のアニメを3日で一気見した」「マンガ喫茶で9時間読み続けた」「応援するアイドルのCD一作品を600枚買った」など、多くの強者が現れた。
◆ 文系女子の「就職活動における最大の武器」の1位は「コミュニケーション能力」、5位は「笑顔」
「就職活動におけるあなたの最大の武器だと思うもの」では、文系男子は「サークル活動・部活動の経験」(18.8%、前年比0.4pt減)の割合が6年連続で最も高く、文系女子は「コミュニケーション能力」(16.2%、前年比1.1pt増)の割合が2年連続で最も高かった。理系男子は6年連続で「学校で学んだ専門知識」(21.5%、前年比2.2pt減)の割合が最も高かったが、理系女子は「コミュニケーション能力」(17.1%、前年比3.2pt増)が3年連続トップだった「学校で学んだ専門知識」(16.6%、前年比0.1pt増)の割合を初めて上回ってトップとなった。
文理男女のトップ5を見ると、共通してランクインしているのは「サークル活動・部活動の経験」「コミュニケーション能力」「忍耐力・粘り強さ」の3つだった。「コミュニケーション能力」が最大の武器だという学生の割合はすべての分類で増加した。文系女子では「笑顔」が5位に入った(11.7%、前年比0.7pt減)。
就職活動におけるあなたの最大の武器
◆ 就職活動を恋愛にたとえると「自分の理想に最も近いのは誰なのか冷静に分析する」
「あなたの就職活動を恋愛に例えるとどれに最も近いか」では、男女とも「自分の理想に最も近いのは誰なのか冷静に分析する」の割合が6年連続で最も高かった(男子 32.9%、前年比1.2pt減:女子 37.9%、前年比0.1pt減)。2位は男女とも「最愛の人を振り向かせるため自分を磨く」だった(男子 26.2%、前年比4.1pt増:女子 20.8%、前年比2.1pt増)。男子の3位は「相手の気を引くため様々な作戦を試みる」(11.8%、前年比0.5pt減)、女子3位は「誰にも愛されないのではという恐怖感にさいなまれる」(10.4%、前年比0.3pt増)だった。
あなたの就職活動を恋愛に例えるとどれに最も近いか
◆ 「あなたに欠けていると思うもの」、男女とも「自分の長所をアピールする力」が最多
「あなたに欠けていると思うもの」では、女子は6年連続、男子は前年2位前々年1位からの返り咲きで「自分の長所をアピールする力」(女子42.1%、前年比2.9pt減、男子35.8%、前年比1.4pt減)の割合が最も高かった。「コミュニケーション能力」が欠けている割合は男女とも2位だった(女子33.6%、前年比3.4pt減、男子35.3%、前年比2.5pt減)。最大の武器が「コミュニケーション能力」という学生も多いため、就職活動において差がつきやすい属性だと言えそうだ。
前年との比較で最も大きな変化は、男女とも「就活に対するやる気」が欠けている学生の割合が大幅に減ったことだ(女子20.1%、前年比5.4pt減、男子16.3%、前年比7.0pt減)。
男女差が大きいのは、「ストレス体制」(女子 +7.9pt)、「自分の長所をアピールする力」(女子+6.3pt)、「社会人になるための心の準備」(女子 +4.9pt)で、いずれも女子の方が欠けている割合が高くなっている。欠けているものの数の平均は男子が2.3、女子が2.7で、女子の方がやや多かった。
- 調査・データ 更新日:2020/03/18
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