《特別調査》 AI推進社会におけるキャリア観に関するアンケート
【1】 AI推進の社会で働いていくことについて、不安を感じつつも、全体で33.3%が『業務効率があがるだろうと期待している』。
AI推進社会で働いていくことについて、全体としては『業務効率が上がるだろう』と感じる学生の割合が33.3%と他項目と比べて高い結果となった。文理男女別に各項目について比較すると、文系学生では理系学生に対して、『スキル・知識がないから不安だ』、『適性がないと感じるため不安だ』と”不安を感じる”と回答する割合が高かった。一方、理系学生では、『業務効率が上がるだろうと期待している』、『スキル・知識があるので働いていける自信がある』、『環境への適応力があるので特に心配はしていない』、『具体的に働くイメージが出来ているので特に心配はしていない』とAI・IT推進の社会での働き方のイメージが文系学生と比較して”できている”という項目について回答割合が高かった。
【2】 全体で43.6%の学生がAI推進の社会で『AIを活用して仕事の効率化を図りたい』と考えている。
AI推進の社会でAIとどのように働いていきたいと考えているかを尋ねたところ、全体として『AIを活用して仕事の効率化を図りたい』と考えている学生が43.6%と最も高かった。文理男女別で比較すると、文系女子・理系女子は『AIに代替されない仕事に就きたい』『AIを使えなくても新しい環境に順応したい』と考える割合が文系男子・理系男子に対して高かった。一方で、文系男子・理系男子は『AIを活用して新しい仕事をつくりたい』と考える割合が文系女子・理系女子に比べて高かった。【3】 全体で75.4%の学生が『AI・IT関連の職種を志望しない』と回答。
将来的なIT人材不足が嘆かれる中、『AI・IT関連の職種を志望しない』と考える学生が75.4%と最も高かった。職種と関連性が高い理系学生についても、理系男子67.1%、理系女子81.0%が志望しないと回答している。AI・IT関連の職種で志望度が高かったのは、『システムエンジニア(12.9%)』、『プログラマー(7.8%)』『ITコンサルタント(6.5%)』であった。昨今注目を集める『データサイエンティスト』を志望する学生も3.3%で、企業側のニーズと学生の志望度に大きな乖離があることが分かった。【4】 AI・IT関連の職種で志望する業種は全体で『ソフトウエア・情報処理・ネット関連』が48.9%と最も高い。
AI・IT関連の職種で志望する業種について学生に尋ねたところ、全体で『ソフトウエア・情報処理・ネット関連』の業種を志望する割合が48.9%と最も高かった。次いで『通信(11.4%)』、『電子・電気機器(9.9%)』を志望する割合が高かった。AI・IT関連の職種はIT関連の上記業種以外にも必要とされているが、現状学生に志望先としてイメージしやすいのは上記3業種といえる。
【5】 AI・IT関連の職種を志望する上で『どの程度プログラミングスキルを求められるのか基準がわからない』ことを最も困難に感じている。
AI・IT関連の職種を志望する学生に、志望する上で困難に感じることを尋ねたところ、『どの程度プログラミングスキルを求められるのかわからない』と回答する割合が61.1%と最も高かった。次いで『選考で見られているポイントがわからない(25.5%)』、『AI・IT関連の職種で必要とされる能力がわからない(24.4%)』と回答する割合も高く、新卒採用においてAI・IT関連の職種を募集する企業・組織は学生に具体的な業務内容や必要とされるスキル等、学生の仕事理解を促す必要がありそうだ。
- 調査・データ 更新日:2019/06/04
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