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2019年度<20年卒>キャリア・就職支援への取り組み調査

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■1) 就職ガイダンスについて(P4-6)


2020年卒学生向けの就職ガイダンスの延べ参加人数は、インターンシップガイダンスを除く全期間で、「減少」が「増加」を上回り、全体的にガイダンスへの参加人数は減少傾向にある。インターンシップガイダンスのみ「増加」(32.4%)が、「減少」(13.1%)を大幅に上回っており、学生のインターンシップへの注目度は高い。就職ガイダンス開始時期について2020年卒と2021年卒(予定含む)を比較すると、いずれもピークは「学部3年、院1年の4月」であるが、2021年卒(44.2%)は2020年卒(39.4%)より4.8pt高い。就職ガイダンスの開始時期を「早める予定」(17.2%、前年比1.8pt増)と回答した大学の割合も若干増加していることから開始時期が前倒し傾向にあると見られる。

■2) 求人(票)の受付や障がいのある学生への就職支援の取り組み・学校推薦状の発行について(P7-8)


求人(票)の受付社数について「前年度並み」との回答が51.6%と半数を超える。一方、2017年卒では52.2%であった「増加」が2020年卒では35.3%まで減少していることから、求人(票)の受付総数は依然増加しつつも、伸び率は緩やかになっている。キャリアセンターのミッションでの優先順位1位においては、「学生個々人の満足度向上」(52.6%、前年比1.9pt増)が最も多く、「就職希望者に占める就職率の向上」(36.9%、3.6pt減)が続いていた。優先順位1位~5位をまとめた総合順位で前年調査と比較すると、前年4位の「大企業への就職人数増」が、前年5位の「特定業種(公務員等)への就職率向上」を若干下回り5位へ順位を下げる結果となった。理系の学校推薦状発行開始時期は、「4月以前」が37.2%で、前々年の28.5%、前年の33.0%から更に増加しており、学校推薦状の発行開始が年々早まる傾向にある。

■3) 採用広報を目的としない企業を招いて実施する業界研究セミナーについて(P9-10)


2020年卒学生への採用広報を目的としない業界研究セミナーは、前年より2.5pt減少しているものの8割程の大学で実施されていた。参加人数は2019年卒と比較すると、「減少」しているとの回答は3割程(31.0%、前年比3.5pt)増加しており、業界研究セミナーへの参加人数は減少傾向にあると言える。開催時期は、2020年卒では前年同様「学部3年、院1年の11月」(28.4%)にピークが来ていたが、2021年卒(予定含む)については、「学部3年、院1年の10月」(21.0%)と「学部3年、院1年の11月」(21.2%)にピークが分散されており、前倒しで開催する学校が増加しているようだ。

■4) 採用広報を目的とした学内企業説明会について(P11-13)


2019年度の学内企業説明会実施率は86.1%(前年比2.2pt減)であった。延べ参加人数は2019年卒と比較して4割が「減った」と回答しており、特に国公立では半数を超えている。開催回数は「前年度並み」が71.1%(前年比2.3pt増)、「減らした/減らす予定」が15.7%(前年比4.3pt増)で減少傾向にあり、参加人数の「減少」との関連性が窺える。開催時期は、2020年卒広報活動開始直後の3月に集中しているが、2021年卒では、広報活動開始の3月より前に学内企業説明会の開催を予定する大学(23.6%、2020年卒比6.6pt増)が増加しており、学生の活動状況の早期化に対応する姿勢が見える。

■5) 新卒紹介について(P14)


新卒紹介における各校の状況は、「特に何もしていない」(39.4%、前年比6.6pt減)、「情報は集めているが、学生には勧めていない」(14.1%、4.5pt増)という回答が半数程であったが、今後の対応を見ると、「より積極的に案内したい+案内してもよい」が32.1%と前年より2.5pt増加しており、就職活動後半戦において新卒紹介を利用した支援も視野に入れているようだ。売り手市場といえども後半戦を戦う学生向けに、手厚いフォローを行うための施策を整えようとするキャリアセンターの姿勢が窺える。

■6) 低学年次からのキャリア教育(正課)やインターンシップについて(P15-16)


キャリア教育の実施の有無については84.9%の大学が実施している。キャリア教育の開始時期は大学1年次前期が最も多く(70.2%、前年比4.5pt増)、特に国公立では、75.2%の大学が1年次前期と回答している。キャリア教育の中で取り組んでいる内容を、低学年(大学1・2年生)、大学3年・院1年生、大学4年・院2年生の対象別に聞いたところ、低学年では「職業観涵養、キャリア形成を目的とした授業」(90.0%)が1位。2位に「社会人基礎力の醸成を目的とした授業」(74.8%)が入り、「働くことに関するルール(労働関係法令等)の授業」(27.9%)の順で続いている。就職活動を意識する「大学3年・院1年生」の授業では、1位と2位は低学年と変わらずだが、3位に「資格取得・就職対策等を目的とした授業」(39.2%)が入り、就職活動に向けて具体的な内容が取上げられていた。就職活動が本格化する「大学4年・院2年生」においては「この対象では実施していない」(56.2%)がトップであった。「職業観涵養、キャリア形成を目的とした授業」(32.6%)「社会人基礎力の醸成を目的とした授業」(27.7%)は、この対象でも上位となっている。大学で実施する、単位認定等を行うインターンシップの有無に関しては8割以上の大学が「ある」と回答していた。

■7) グローバル人材について(P17-18)


外国人留学生の日本国内での就職を希望する学生の平均は27.5人と前年の18.3人を大きく上回った。国公立では40.8人と全体平均を大きく上回っていた。4分の3の大学で、外国人留学生に対する「就職支援を実施している(実施している+今年度実施予定はある)」と回答していた。支援内容では「外国人留学生向けの日本での就職活動に関するガイダンス」(69.5%)、「エントリーシート添削」(61.3%)、「模擬面接(54.0%)」が上位であった。本人の留学経験者への特別な就職支援については、「実施しておらず、当座の実施予定もない」との回答が82.0%となり、就職活動については他の学生と変わらず学生自身で行うことが多いようである。

■8) 今後の採用のあり方について(P19)


2019年4月22日の『採用と大学教育の未来に関する産学協議会』において、現行の新卒一括採用に加えて、ジョブ型採用(新卒・既卒問わず専門スキルを重視した通年での採用、また留学生や留学経験者の採用)など採用活動の複線化、多様化が議論されている。それについての考えを聞いたところ、現在の新卒一括採用が維持されることについては、「賛成+どちらかというと賛成」が84.7%と現行の一括採用を望む声が多い。新卒・既卒問わず専門スキルを重視した通年での採用、また留学生や留学経験者の採用では「賛成+どちらかというと賛成」が75.2%、採用活動が多様化・複線化することについても63.4%と好意的な回答が比較的多かった。
調査名 2019年度キャリア・就職支援への取り組み調査
調査目的 大学等のキャリア・就職支援の実態に関する調査
調査方法 以下のいずれかの方法で回答
 ・WEBフォームへ入力
 ・回答用紙をFAXにて返送もしくは弊社担当者に手渡し
調査期間 2019年6月10日~2018年7月5日
調査対象 全国の大学就職支援担当部署・窓口
有効回答数 582校(61キャンパス含む)から回答
※キャンパス別とは… 同じ学校でも就職窓口が個別に存在し、独自の支援を行っているケースがあるため、各一回答として集計。
カテゴリー 国公立 私立 全体
学校別回答数 125 396 521
キャンパス別の回答数 6 55 61
総計 521 61 582
本リリースに関するお問合せ
株式会社マイナビ 社長室 広報部
TEL:03-6267-4155
Email:koho@mynavi.jp
本調査に関するお問合せ
株式会社マイナビ 社長室 HRリサーチ部
メールアドレス:myrm@mynavi.jp
  • 調査・データ 更新日:2019/08/08
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