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業界別転職実態白書 #00 プロローグ

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「失われた20年」の雇用情勢(1990~2010年)

<1980年代後半~2000年>

1980年代後半のバブル期(好景気時代)における労働市場は非常に好調で、具体的な数値としては、有効求人倍率は約1.4倍、失業率は約2.0%まで改善した。
しかしバブルが崩壊した1990年代に入ると、労働市場は悪化傾向が続くことになる。

その結果、1990年代後半には有効求人倍率が0.5倍を割り込み、2000年代前半に失業率は5.0%を超える深刻な事態となり、この間、企業は採用人数及び採用費用を抑制する姿勢を続けていた。

新卒採用を極力控え、「就職氷河期」(若者の就職が困難であった時期)と呼ばれる造語が登場するなど、若年層の失業率は10%台まで上昇した。また、就職できたとしても希望する雇用形態(=正規雇用)では従事できず、非正規雇用に甘んじる現象も起きた。

その結果、低所得状態から抜け出せない「ワーキング・プア」(「働く貧困層」と解釈される)が若年層にも波及し、深刻な社会問題として捉えられるようになる。

<2000年~2010年>

2000年代に入り、ようやく2002年頃から2008年頃に長期的な景気回復が続いた(いざなみ景気)。しかし、経済の大きな成長とまではいかず、成長率の低さにより実感が伴わず、完全に景気が改善されることはなかった。
その後にサブプライムローン問題をきっかけとする世界的金融危機へと発展し、世界同時不況へと陥った。

このようにバブル崩壊以後、経済及び雇用環境は改善されず低迷し、厳しい状況が続いた。

出典:厚生労働省「一般職業紹介状況」※季節調整値で新規学卒者を除きパートタイムを含む

出典:総務省統計局「労働力調査 長期時系列データ」※就業者数は原数値。完全失業率は季節調整値

「少子高齢化」が長期的な労働課題に(2010年~)

<2010年~>

2000年代後半に世界的金融危機やリーマンショックによる景気悪化が発生したものの、その後2010年代は景気回復基調が続いた。

企業業績の改善もあり、雇用情勢では有効求人倍率は1.0倍を超え、失業率は2.0%台まで低下となっている。このような労働環境の改善傾向が続く中で、中途採用による企業の人材獲得競争は過熱した。

また、景気回復による人手不足に加え、長期的に日本は「少子高齢化」による労働力の減少という課題も抱えている。この人手不足は先進国が人類史上初めて直面する「構造的な問題」ともいわれ、なかでも少子高齢化大国である日本では、この問題がより深刻な形で進行していると考えられている。

本調査の目的は「転職決定数を増やすこと」

より多くの転職希望者が多様な就業機会を得ることは、人的資源の有効活用になると同時に、経済の活性化につながる。人材の有効活用はもはや日本国内だけの問題に留まらず、今後一層激化する国際競争と、そのなかでも特に発展のめざましい新興国経済に対峙していくためにも必要不可欠である。

また、失業率が減り就業者数が増えれば、社会保障費の抑制になるうえ、世帯収入の増加による内需喚起も期待できる。

こうした問題意識から、この「業界別転職実態白書」は、企業の人材不足を解消し転職希望者の就職状況を向上させることを目的として、転職希望者が就職活動時に企業を選ぶ際に注目するポイントなどを調査したレポートとなっている。

調査概要

本調査は、業界を『素材・資源・公共インフラ業界』『ものづくり業界』『建設・不動産業界』『医薬・バイオ・福祉業界』『流通・小売・運輸業界』『広告・情報通信サービス業界』『消費者・法人サービス業界』の7業界に分類し、正社員勤務で転職意向がある全国2,586名を対象に実施した。

  • 調査意図 転職希望者の転職意識に関する実態を把握する
  • 調査地域 日本全国
  • 調査方法 インターネット調査
  • 調査対象 正社員として勤めており、転職意向のある男女
  • 調査期間 2015年11月~2016年6月
  • 調査人数 2586名

調査項目

各業界別に、「年収」「転職先を決めるポイント」「知りたい求人情報」「仕事のやりがい」等の質問を設定し、その回答結果を集計している。

転職先を決めるポイント

あなたが転職先を決めるポイントとして、あてはまるものを最大5つまでお選びください。

<選択肢>
企業規模や知名度がある/会社の事業内容が魅力的である/会社に将来性、安定性がある/希望の勤務地である/転勤が無い(少ない)/経営者が魅力的である/優秀な人材と働ける/新しいキャリア・スキルを身につけることができる/周りの人が勧める(家族、友人、先輩等)/意見やアイデアを活かす機会がある/実力主義で正当に評価してもらえる/幅広い領域の仕事を任せてもらえる/現在のキャリアをこれまで以上に伸ばす事ができる/専門性のある仕事に集中できる/ミッション・役割が明確である/残業時間が適正範囲内で生活にゆとりができる/休日が適正に取れて生活にゆとりができる/研修制度が整っている

詳しく知りたくなる求人情報

あなたが詳しく知りたくなる求人情報として、あてはまるものを最大5つまでお選びください。

<選択肢>
求める人物像(採用条件)/募集の背景(理由)/社内の雰囲気や人間関係/入社後すぐの流れ/仕事のやりがい/仕事で活かせる経験、スキル/商品・サービスの内容、特徴、魅力など/社員の平均年齢/教育研修制度の詳細/社員に占める転職者割合/配属先メンバーの紹介/経営者の事業戦略や企業理念/休日休暇制度(有給日数など)/平均残業時間、残業手当など/福利厚生制度の詳細/モデル給与、平均給与、評価制度など/将来的な役職、ポスト/生活環境の情報(家族の生活など)/評価制度

仕事のやりがい

あなたの仕事のやりがいとして、あてはまるものを最大5つまでお選びください。

<選択肢>
スキルアップ・自己成長を実感する/自分の働きが会社の利益に直結する/自分の働きが直接的に自分への報酬に反映される/興味のある分野の仕事をする/目標を達成する/顧客に評価される・感謝される/昇給・昇進する/ 責任のある仕事を任される/新しい事に挑戦できる/尊敬できる先輩や上司と仕事をする/チームで取り組む/自分の裁量で仕事を進めることができる/さまざまな専門知識を取得できる/難しい仕事を任せてもらえる/複雑な課題を解決できる
  • 調査・データ 更新日:2017/12/12
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