2020年卒 マイナビ大学生就職意識調査
■就職観では、例年同様「楽しく働きたい」がトップ。4割に迫る。
学生の就職観では、ここ10年以上変わらず「楽しく働きたい」(38.6%、前年比5.3pt増)がトップにあり、文系女子では4割を超えた。また、文理ともに男子の増加割合が大きい。(文系男子38.0%、前年比5.9pt増、理系男子36.8%、前年比5.8pt増) 2位もまた、例年同様「個人の生活と仕事を両立させたい」(24.4%、前年比0.2pt増)であったが、女子は文理ともに微減していた。「人のためになる仕事をしたい」(12.1%、前年比2.9pt減)、「社会に貢献したい」(4.8%、前年比0.9pt減)といった社会的意義を求めるものについては、18年卒以降3年連続減少している。働き方改革が浸透し、個人の生活と仕事の両立を前提として「楽しく働きたい」と考えている学生が多いとも推察される。国公立私立の大学属性別にみると、関東国公立のみ、「個人の生活と仕事を両立させたい」(28.9%、前年比2.8pt増)が「楽しく働きたい」(28.6%、前年比0.7pt増)を僅かではあるが上回っている。一方、その他私大では、「楽しく働きたい」(42.7%、前年比5.1pt増)が「個人の生活と仕事を両立させたい」(23.3%、前年比1.5pt減)を20pt近く上回っている。
■「安定している会社」が
「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」を抜いてトップに。
企業選択のポイントにおいて「安定している会社」(39.6%、前年比6.6pt増)が、01年卒からトップを譲らなかった「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」(35.7%、前年比2.4pt減)を抜いてトップとなった。3位には「給料の良い会社」(19.0%、前年比3.6pt増)が続いている。文理男女の属性別にみると、文理ともに男子で「安定している会社」が4割を超えている。エリア別では関東においてのみ「自分のやりたい仕事ができる会社」(37.4%)が「安定している会社」(37.0%)を、僅差ではあるが上回っている。前述の大手志向の減少と合わせて考えると、自分のやりたい仕事でスキルを身につければ、転職しやすい環境があると認識しているようにみえる。
■学生が行きたくない会社は「ノルマのきつそうな会社」が1位に。
「転勤の多い会社」も前年より増加。
行きたくない会社を聞いたところ、19年連続1位であった「暗い雰囲気の会社」(28.5%、前年比3.3pt減)を抜いて「ノルマのきつそうな会社」(34.7%、前年比3.8pt増)が、全体でのデータを取り始めた01年卒以降初めてトップに立った。また、「転勤の多い会社」(23.6%、前年比3.7pt増)が「仕事の内容が面白くない会社」(18.4%、前年比2.4pt減)を上回る4位となり、3位の「休日・休暇のとれない(少ない)会社」(24.9%、前年比0.5pt減)に迫る結果となっている。「転勤の多い会社」は、関東・関西の大都市圏では22%台であるのに対し、北陸では26.6%、東海では25.3%と比較的転勤を嫌う傾向がみられる。また、志望職種別でみると「ノルマのきつそうな会社」を敬遠する学生は、「総務・人事などの管理部門」を選ぶ傾向が強い。
■就職希望度、「なにがなんでも就職したい」は微減。2年連続で減少。
就職希望度について、「なにがなんでも就職したい」は、87.0%と僅か0.7ptではあるものの前年を下回り、昨年に続き減少という結果となった。ここ3年増加傾向にあった理系女子についても前年を2.0pt下回る88.5%であった。就職しなかった場合の進路について、就職希望度で「希望する就職先に決まらなければ就職しなくともよい」と回答した学生に聞いたところ、1位は「進学(留学、大学院進学)」(31.4%、前年比0.4pt減)で、「フリーター」(24.3%、前年比5.2pt増)が、「卒業して次年度就職活動をする」(21.2%、前年比2.6pt減)を上回り2位に入った。特に、「フリーター」との回答割合が大きいのは、エリア別では「北海道」(33.9%)、国公立私立の大学属性別では「その他私大」(32.6%)で3割を超えている。
- 調査・データ 更新日:2019/04/15
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