2019年卒 マイナビ大学生就職意識調査
株式会社マイナビ(本社:東京都千代田区/代表取締役 中川信行)は、1979年卒(1978年調査)以来、大学生の就職意識(大手企業志向、企業選択のポイント、就職希望度など)を調査・発表しております。このたび調査回答数15,894件にて2019年3月大学卒業予定者の調査結果がまとまりましたので、ここに発表させていただきます。
■就職観では、「楽しく働きたい」が不動の1位。前年より3.6pt上昇
2019年卒学生の就職観は、「楽しく働きたい」が2001年卒からみても不動の1位を継続しており、今年は3割(33.3%)を超える結果となった。特に文系男子は前年の27.3%から4.8pt上昇し32.1%となっている。前年2位の「個人の生活と仕事を両立させたい」は順位としては前年同様であったが、13年卒以来6年ぶりに前年を下回った。「自分の夢のために働きたい」が理系を中心にわずかではあるが増加している。(理系男子1.2pt増の12.5%、理系女子1.8pt増の11.6%)
■大手企業志向はさらに上昇傾向にあるが、「絶対大手企業がよい」よりも
「やりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の増加が目立つ
大手企業志向(「絶対に大手企業がいい」+「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の合計)については、前年を4.4pt上回る52.8%と、10年卒以来8年ぶりに半数を超えた。また、理系男子は前年比7.5pt増の60.0%と大きく増加した。18年卒は就職活動スケジュールが17年卒と同じであることで先輩の経験談を活用しやすいことや、ここ数年の人手不足の現状 -学生にとって売り手市場- を受けて、より規模の大きな企業を目指して活動を始めたようだ。この大手企業志向は、文理男女で分けた場合にも同様で、全体・文理男女の4分類ともに、2年連続の増加となった。国公立・私立/文系・理系の分類を、さらに男女/地域で分類したところ、ほとんどの分類で大手企業志向の上昇が見られ、特に関東の「国公立理系(男女とも)」「私立理系(男子)」は、前年より10pt以上の上昇があった。大手企業志向(「絶対に大手企業がよい」+「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の合計)については前年を1.7pt上回る54.5%と、さらに上昇している。ただし、「絶対に大手企業がよい」は男子では文系理系どちらも2pt程度減少。女子も前年並みとなっている。一方「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」は、全体で43.1%(前年比2.7pt増)、文系男子43.6%(前年比2.8pt増)、理系男子48.2%(前年比3.6pt増)、文系女子39.8%(前年比1.8pt増)、理系女子39.8%(前年比2.9pt増)と全分類で増加し、特に理系のほうが文系よりも伸び幅が大きい。売り手市場が続く状況において学生の中で単に「大手がよい」というよりも、「大手でやりたい仕事(職種)に就く」という意識が強まってきているようにも考えられる。国公立私立の分類では、国公立の学生の方が、私立学生よりも大手志向が強い。
■企業選択のポイントは、「安定している会社」が増加。
文系男子では2年連続「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社」を抑えトップに
企業選択のポイントでは、全体でみると「自分のやりたい仕事(職種)ができる会社(38.1%、前年同値)」が01年卒からみても連続で1位ではあるが01年卒と比べると約10pt減少している。01年卒から09年卒まで2位であった「働きがいのある会社(13.7%、前年比1.4pt減)」は、6年連続で減少し5位に留まっている。文系男子では、「安定している会社(37.2%、前年比2.7pt増)」が2年連続で最も多く選ばれており、安定を望む傾向が高まっているようにみえる。
■行きたくない会社は「暗い雰囲気の会社」が19年連続のトップではあるが、前年より減
2位の 「ノルマのきつそうな会社」 との差が縮まる
行きたくない会社については、「暗い雰囲気の会社(31.8%、前年比2.1pt減)」が19年連続の1位ではあるが減少傾向にあり2位の「ノルマのきつそうな会社(30.9%)」と僅差になっている。「転勤が多い会社」は、全体で前年比1.8pt増の19.9%であった。特に文系男子(19.4%前年比3.6pt)を中心に増加している。ここ数年増加傾向にあった「給料の安い会社(14.0%、前年比0.9pt減)」は若干減少している。希望職種別にみると、「総務・経理・人事など管理部門」を希望する学生が「ノルマのきつそうな会社(45.9%)」を行きたくない会社としてトップにあげている。
■就職希望度は9割近い学生が「なにがなんでも就職したい」と回答。
微減だがほぼ前年並み
就職希望度では1位の「なにがなんでも就職したい」は前年比0.4pt減の87.7%と、ほぼ前年並みとなった。文理男女の分類でみると最も高かったのは理系女子で、9割を超えている。男子は文系が前年比0.6pt減の86.8%、理系が前年比0.9pt減の88.0%と文理ともに前年を若干下回る結果となった。それでも就職に対する意欲は高い。就職しなかった場合の進路について、理系男子は「進学」が49.5%と5割近く、理系女子も43.8%と最も高いが、文系の1位は男子が「就職留年」で29.7%、女子が「卒業して次年度就職活動をする」で29.1%と、男女で別の結果となった。
■志望職種は「営業企画・営業部門」が9年連続の1位だが2年連続で減少
志望職種については、「営業企画・営業部門(26.0%)」が前年比1.0pt減ではあるが9年連続で1位。やはり文系の志望度が高く、男子は45.6%(前年比3.2pt減)と5割近い。女子は27.2%(前年比1.9pt減)と3割近くが志望している。理系は、男女ともに約3割が「研究・開発部門」を志望している。「商品企画・開発・設計部門」は文理男女4分類すべてから一定の人気がある。
■海外志向は、「海外勤務はしたくない」が5割
海外志向については、文理男女4分類のいずれにおいても5割程度が「海外勤務はしたくない」と回答。特に理系女子は58.7%が海外勤務を望んでいない。海外志向別企業志向で集計してみると、海外で勤務したいと回答している学生の6割強が大手志向であり、逆に海外勤務はしたくない学生の5割強が大手志向ではなかった。
調査名 | 2019年卒マイナビ大学生就職意識調査 |
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実施期間 | 2018年2月1日~2018年4月10日 (2018年卒は2017年2月1日~2017年4月12日) |
調査対象 | 2019年3月卒業見込みの全国大学3年生、大学院1年生(調査開始時点) |
調査方法 | WEB入力フォームによる回収 |
有効回答数 | 15,894名 |
内訳 | 文系人数 | 比率 | 理系人数 | 比率 | 合計人数 | 比率 |
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男子 | 3,872 | 37.1% | 3.084 | 56.5% | 6,956 | 43.8% |
女子 | 6,560 | 62.9% | 2,378 | 43.5% | 8,938 | 56.2% |
合計 | 10,432 | - | 5,462 | - | 15,894 | - |
エリア別 | 北海道 | 東北 | 関東 | 甲信越 | 東海 | 北陸 | 関西 | 中国 | 四国 | 九州 | 海外 | 合計 |
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数 | 378 | 926 | 6,227 | 400 | 2,029 | 321 | 3,510 | 620 | 225 | 1,225 | 33 | 15,894 |
※現住所エリアが海外の学生の回答については、回答数が少ないため集計結果は発表しませんが、全体の数値には含みます。
本調査に関するお問合せ |
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株式会社マイナビ 社長室 HRリサーチ部 メールアドレス:myrm@mynavi.jp |
- 調査・データ 更新日:2018/05/01
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