2019年卒 マイナビ大学生就職意識調査
■大手企業志向はさらに上昇傾向にあるが、「絶対大手企業がよい」よりも
「やりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の増加が目立つ
大手企業志向(「絶対に大手企業がいい」+「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の合計)については、前年を4.4pt上回る52.8%と、10年卒以来8年ぶりに半数を超えた。また、理系男子は前年比7.5pt増の60.0%と大きく増加した。18年卒は就職活動スケジュールが17年卒と同じであることで先輩の経験談を活用しやすいことや、ここ数年の人手不足の現状 -学生にとって売り手市場- を受けて、より規模の大きな企業を目指して活動を始めたようだ。この大手企業志向は、文理男女で分けた場合にも同様で、全体・文理男女の4分類ともに、2年連続の増加となった。国公立・私立/文系・理系の分類を、さらに男女/地域で分類したところ、ほとんどの分類で大手企業志向の上昇が見られ、特に関東の「国公立理系(男女とも)」「私立理系(男子)」は、前年より10pt以上の上昇があった。大手企業志向(「絶対に大手企業がよい」+「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」の合計)については前年を1.7pt上回る54.5%と、さらに上昇している。ただし、「絶対に大手企業がよい」は男子では文系理系どちらも2pt程度減少。女子も前年並みとなっている。一方「自分のやりたい仕事ができるのであれば大手企業がよい」は、全体で43.1%(前年比2.7pt増)、文系男子43.6%(前年比2.8pt増)、理系男子48.2%(前年比3.6pt増)、文系女子39.8%(前年比1.8pt増)、理系女子39.8%(前年比2.9pt増)と全分類で増加し、特に理系のほうが文系よりも伸び幅が大きい。売り手市場が続く状況において学生の中で単に「大手がよい」というよりも、「大手でやりたい仕事(職種)に就く」という意識が強まってきているようにも考えられる。国公立私立の分類では、国公立の学生の方が、私立学生よりも大手志向が強い。
■行きたくない会社は「暗い雰囲気の会社」が19年連続のトップではあるが、前年より減
2位の 「ノルマのきつそうな会社」 との差が縮まる
行きたくない会社については、「暗い雰囲気の会社(31.8%、前年比2.1pt減)」が19年連続の1位ではあるが減少傾向にあり2位の「ノルマのきつそうな会社(30.9%)」と僅差になっている。「転勤が多い会社」は、全体で前年比1.8pt増の19.9%であった。特に文系男子(19.4%前年比3.6pt)を中心に増加している。ここ数年増加傾向にあった「給料の安い会社(14.0%、前年比0.9pt減)」は若干減少している。希望職種別にみると、「総務・経理・人事など管理部門」を希望する学生が「ノルマのきつそうな会社(45.9%)」を行きたくない会社としてトップにあげている。
■就職希望度は9割近い学生が「なにがなんでも就職したい」と回答。
微減だがほぼ前年並み
就職希望度では1位の「なにがなんでも就職したい」は前年比0.4pt減の87.7%と、ほぼ前年並みとなった。文理男女の分類でみると最も高かったのは理系女子で、9割を超えている。男子は文系が前年比0.6pt減の86.8%、理系が前年比0.9pt減の88.0%と文理ともに前年を若干下回る結果となった。それでも就職に対する意欲は高い。就職しなかった場合の進路について、理系男子は「進学」が49.5%と5割近く、理系女子も43.8%と最も高いが、文系の1位は男子が「就職留年」で29.7%、女子が「卒業して次年度就職活動をする」で29.1%と、男女で別の結果となった。
- 調査・データ 更新日:2018/05/01
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