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2017年卒 マイナビ企業新卒採用予定調査

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■ 採用予定数は「増やす」割合が上昇。全体平均では19.1%の増加で、採用増の勢いは加速


2017年卒の採用予定数は「大学(文系)」「大学(理系)」では「増やす」という回答が「減らす」を20pt以上上回り、「増やす」傾向が非常に強いという結果となった。経年で見ると、大学卒の文理とも、2012年卒以来6年連続で採用を「増やす」企業の割合が「減らす」企業の割合を上回っている。
大学卒(院卒含む)の2017年卒採用予定数を2016年卒採用実績数と比較すると、全体平均で19.1%の増加、特に非上場企業では20.3%の増加と、前年の増加割合を上回り、採用増の勢いは加速している。業種別で見ると、小売は前年に予定の採用増(30.3%の増加)を大きく下回る実績(12.2%の増加)だったこともあり、39.4%と4割近い大幅増を目指すほか、サービス・インフラ(22.7%の増加)、ソフトウエア・通信(18.4%の増加)などが高い目標を掲げている。前年に予定分(1.5%の増加)を大きく超える採用実績(11.9%の増加)となった金融もさらに13.1%の増加を目指している。
採用予定数決定の「大きな要因となったもの」については、前年同様「将来の経営業績の見通し」(45.2%)と「従業員の年齢構成」(44.9%)の選択割合が高いが、今年から選択肢に加えた「前年の採用実績」も36.5%と高い割合だった。

■ 前年より採用基準を「厳しくする」企業の割合は調査開始(2002年卒)以来最低の7.4%


採用基準について前年より「厳しくする」企業は7.4%に留まり、調査開始(2002年卒)以来最低だった前年をさらに下回った。質・量の優先度では、上場企業で「徹底して質」が「大学(文系)」「大学(理系)」「大学院(理系)」のいずれにおいてもやや減少し、「質よりは量」がやや増加した。前年ほど大きな変化ではないが、一部で量の確保の重要性が高まっている。

■ 採用環境の見通しが「厳しくなる」は文系56.1%、理系63.6%。厳しかった前年よりさらに厳しく


採用環境の見通しについては、「厳しくなる(「非常に」を含む)」という回答が文系で56.1%、理系で63.6%となり、半数以上が、厳しくなるという見通しが大半だった前年より、さらに厳しくなると考えているという結果となった。厳しくなると考える理由を訊いたところ、「母集団(エントリー数)の不足」が67.2%(前年比3.1pt増)を挙げた企業の割合が最も高く、次いで「内定辞退の増加」(59.5%、前年比7.4pt減)、活動早期化へのスケジュール対応(47.2%、前年比2.3pt減)が多く挙がった。

■ 採用環境の厳しさを反映して全体的に前倒しのスケジュール


経団連の指針の広報活動開始は前年同様3月1日となったため、「エントリー受付開始」は3月上旬に集中した(82.0%)。それに続くフェーズは、採用環境の厳しさを反映して前年より早める企業の割合が高くなっている。「採用に直結するセミナー開始」は、前年より早める企業が37.1%となり、ピークの3月開始が68.7%と前年より9.6pt増加し、集中度が高まった。「OB・OG・リクルーターによる面談開始」は早める企業が20.0%で3月開始が40.1%(前年比2.3pt増)、「エントリーシート受付開始」は早める企業が35.8%で3月開始が65.6%(前年比11.1pt増)と、それぞれ3月がピークとなっている。「エントリーシートの結果通知開始」については早める企業は40.8%で、ピークは4月で34.9%(前年比5.7pt増)だが3月開始も33.6%(前年比6.7pt増)で、前年より受付開始から結果通知までが短くなっている模様だ。前年はピーク時期が分散していた「適性検査・筆記試験開始」も、早める企業が48.8%と約半数に上ったため、3月(27.3%、前年比5.5pt増)、4月(33.4%、前年比5.4pt増)のピーク時期に開始する企業が増加している。

■ 面接開始のピークは4月~6月、内々定出しの開始は半数が5月以前


経団連の指針の選考活動開始が8月1日から6月1日に変更になったことを受けて、「面接開始」を早める企業は51.2%、「内々定出し開始」を早める企業は52.5%と共に半数を超えた。6月1日を遵守して6月に「面接開始」をする企業は21.3%、「内々定出し開始」をする企業は33.4%で、前年の選考開始月の8月に開始した企業よりはやや割合が高くなった(前年8月面接開始19.0%、前年8月内々定出し開始23.9%)。ただし、5月以前に面接を開始する企業は72.6%で、ピーク月は「面接開始」が4月の33.9%(前年比6.9pt増)となった。「内々定出し開始」を5月以前に開始する企業は50.7%で、ピーク月は6月(33.4%、前年比16.2pt増)となっており、6月までに8割を超える企業が内々定を出し始める様相となっている。
5月以前に面接を開始する企業が、その時期に面接を開始する最も大きな理由としたのは「先んじて優秀な学生を採用するため」(38.3%)が最多で、前年に7月以前に面接を開始する理由と同じ結果となったが、割合は前年の21.8%より大きく増加した。6月以降に面接を開始する企業では「経団連の指針に合わせるため」が52.3%となった。従業員規模や採用予定数が多い企業ほど「経団連の指針」を挙げる割合が高くなっている。

■ 採用活動期間は「短期化する」が「長期化する」を上回る


採用活動期間については「短期化する」が29.5%で「長期化する」の16.3%を上回った。採用活動の終了時期は6月から12月の間で分散し、前年は9月・10月にあったピークが今年は存在しない形となった。6月・7月の早期に終了すると回答した企業はやや増えたが、10月以降については前年とあまり変わらなかった。

■ 選考時に重視する力は「主体性」「実行力」、採用担当者に必要な力は「傾聴力」「働きかけ力」


社会人基礎力の12の要素から「選考時に重視する力」をすべて選択してもらったところ、最も選択割合が高かったのは「主体性」(86.1%)で、以下、実行力(67.1%)、規律性(51.8%)、発信力(50.8%)、傾聴力(50.0%)となった。一方、採用担当者に必要な力については、最も選択割合が高かったのは傾聴力(71.9%)で、続いて発信力(58.7%)、働きかけ力(57.4%)、計画力(53.2%)、情報把握力(52.0%)となり、選考時に重視する力とは大きく異なることがわかった。

■ 学生にアピールしたいと考えるポイントは「企業経営が安定」「社員の人間関係」


学生にアピールしたいと考えるポイントについて重要度の高いものから3つ以内で選択してもらったところ、最も回答割合が高かったのは「企業経営が安定している」の38.1%で、以下「社員の人間関係の良さ」(35.2%)、「社員が成長できる環境がある」(32.9%)となった。17年卒の就活生に訊いた企業を選ぶ際のポイント*でも「社員の人間関係が良い」(36.7%)、「企業経営が安定している」(29.4%)、「自分が成長できる環境がある」(29.4%)はそれぞれ高い割合となっている。

*2017年卒 マイナビ学生就職モニター調査 3月の活動状況より

■ インターンシップ実施企業のうち今年2月に実施した企業は約6割、昨年8月(約5割)を超える


インターンシップを実施した企業のうち、今年2月に実施した企業は59.2%(前年同月比9.2pt増)となり、昨年8月の50.7%(前年同月比7.2pt減)を超えた。上場企業では2月に実施した企業の割合が7割を超えている(70.4%)。

■ 採用ターゲットとしている学校群が「ある」は上場企業で4年連続増加し68.6%


採用ターゲットとしている学校群が「ある」企業は全体では前年よりやや減少して51.7%(前年比1.4pt減)となったが、上場企業では4年連続増加し68.6%(前年比1.6pt増)となった。業種別ではソフトウエア・通信(59.9%、前年比3.0pt増)、建設(69.5%、前年比2.2pt増)で増加している。

■ 内定式を10月1日(土)に開催する企業は29.7%、10月3日(月)は45.6%


内定式の日程について訊いたところ、経団連の指針で正式な内定日とされている10月1日は、2016年は土曜日となるため29.7%に留まった。最も多かったのは直近の平日である10月3日の月曜日(45.6%)だった。業種別では、小売は10月1日に開催する企業が56.0%で、他の業種に比べ特に多い。
調査名 2017年卒マイナビ企業新卒採用予定調査
調査目的 2017年卒新卒採用活動の実態と傾向の把握、及び今後の推移分析
調査期間 2016年2月8日(月)~3月7日(月)
調査方法 ・新卒採用実績のある国内8,000社に回答用紙を郵送
・新卒採用人事担当者のための採用支援サイト「マイナビ採用サポネット」会員にメールマガジンにて案内
回答方法 ・新卒採用人事担当者のための採用支援サイト「マイナビ採用サポネット」掲載のWEBフォームへ入力
・回答用紙をFAXにて返送
回答 2,240社(上場 380社・非上場 1,860社|製造 778社・非製造 1,462社)
本リリースに関するお問合せ
株式会社マイナビ 社長室 広報部
TEL:03-6267-4155
Email:koho@mynavi.jp
本調査に関するお問合せ
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メールアドレス:myrm@mynavi.jp
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  • 調査・データ 更新日:2016/04/14
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