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後知恵バイアスあとぢえばいあす

後知恵バイアスとは、ある事象の発生後に、あたかもそれを予測していたかのように錯覚する心理現象のことで、認知バイアスの一種である。

事前に予測可能な内容と発生した結果が混同したときに、こうしたバイアスが発生しやすい。失敗した人に対して「あの仕事のやり方ではそうなると思っていた」といったように、予測していたような結果論的思考になっていたら、後知恵バイアスにかかっている状態だ。
採用・ビジネスシーンにおいても、後知恵バイアスは公正さに欠けた判断や部下・後輩に対する叱責といったトラブルを引き起こすことがある。具体的には、結果を残せなかった社員への評価にも影響を及ぼしたり、調査結果や分析データを不適切に判断したりといった例が挙げられる。

このように無意識に自身の判断に影響を与える後知恵バイアスを防ぐには、自身の言動そのものに疑問を持ち、その判断に偏った思考が関わっていなかったかどうかを冷静に検討する必要がある。自分自身で言動や行動、そこに至るまでの思考を振り返るだけでなく、職場で後知恵バイアスの影響がみられた際の声かけを実施することが効果的とされる。また実際に起きた結果に対して、別に起こり得るケースの可能性を想像することも重要である。

更新日:2024/07/04

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