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中途採用における筆記試験

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中途採用は、基本的に即戦力になることが求められます。新卒採用ほど応募者が多くはない中、「筆記試験による選考は必要なのか」と疑問を持つ方も多いでしょう。より確度の高い採用を行うために、中途採用における筆記試験について理解を深めてみてください。

筆記試験の種類

筆記試験は、大きく以下の3つに分類することができます。どのような試験を行うべきかの基準として、まずは各試験について確認しておきましょう。

一般常識試験

常識的な知識を測るための試験です。SPIなどに代表される一般常識試験は、「国語」「数学」「英語」などの学力検査から、新聞等ニュース媒体に取り上げられた時事単語を問題にする時事試験まであります。

適性テスト

ストレス耐性やチームワークなどの「性格」を測ります。数百問に及ぶ問いに回答してもらうことで、応募者の考え方などを数値化することができます。その結果、自社の風土の中で高いパフォーマンスを発揮し、仕事に取り組むことができるか否かを判断する試験です。

小論文

文章を実際に作成させて、その人の論理的思考を測ったり、実際のビジネスシーンで欠かせない資料作成能力を測ることができます。

筆記試験のメリット

筆記試験を行うメリットは、その種類によって異なります。まず一般常識試験や適性検査の場合、画一的な選考検査に応募者を置くことによって、面接官の資質や好みに左右されることなく公平な選考ができるでしょう。マークシートやwebで行われるため、短時間で応募者の性格や感情のコントロール能力などを測ることができ、求める人物像との一致・不一致を確認することができます。

また、主観性が排除されるため、客観的な視点で、各々の応募者を比較評価することができ、応募者が多い場合に効率的にフィルタリングすることができます。

また、論文試験は論理的思考を試すことができます。論理的に文章を作ることができるかを試験することによって、資料作成等の仕事を円滑に進められるかの判断材料にできるでしょう。また、思考の整理能力を見る基準にもなります。

筆記試験のデメリット

一方、筆記試験にはデメリットもあります。人間の実力というものは机上の試験では測り切ることができず、筆記試験の結果だけで採否を判断することは困難です。あまり筆記試験の結果に比重を置いてしまうと、本来ならば即戦力となりうる有望な応募者を取りこぼす可能性が否定できません。特に試験内容が「国語」「数学」など一般教科の場合、仕事とは直接的には関係ない内容であるため、その可能性はより高まってしまうでしょう。

また、適性テストでは、本質とは異なる結果が出る場合もあります。数百問の適性検査で複雑な人間の性格測るものなので、絶対の尺度ではなく、目安としての判断材料となります。
これは、論文試験も同様です。文章として立派なことが書かれていても、それが本来の人物像と異なる場合もあるため、論理的思考力を判断する要素の一つとなります。

有効性の大小は業種・職種による!?

結局のところ、筆記試験の有効性はメリット・デメリット双方があるため、TPOに合致した場合のみ実施すべきでしょう。例えば資格が必要な職種の場合、その資格試験にあった筆記試験を実施することは有効な手段となります。また業界によっては、専門用語が飛び交うケースもあるはずです。そうした際、それら専門用語について問うことは有意な筆記試験となるでしょう。
最終的には、企業が筆記試験によって得られる結果をどのように活用するかによります。あくまで補助手段としての選考に留め、よほど結果が芳しくない限りは面接選考によって採否を判断することが無難と言えそうです。

筆記試験に明確な目的をもたせる

中途採用で相手が重要な即戦力となるか否かを判断するには、単純な筆記試験でなく、前職での成果やアウトプットの程度を見極めることが大切です。そのうえで、前職での経験や成果が自社で活かせるものなのかを判断し、採否を決定すべきでしょう。応募書類で「会ってみたい」と感じた人材には面接ステージから選考を始め、「まずは基礎的なスキルを測ってから面接に進めたい」と感じた人材には筆記試験からスタートするなど、変則的な選考を導入している企業もあります。
既に筆記試験を画一的に実施している、あるいは導入を検討している場合には、本当にその筆記試験が即戦力を測るバロメーターになっているのかどうかを改めて確認してみてください。優秀な人材を取りこぼす原因になっていれば、すぐに改善が必要です。自社で採用選考にかけられるパワーと勘案し、総合的にその必要性を判断するのが得策と言えるでしょう。

  • 人材採用・育成 更新日:2015/04/22
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